• 邦題：「マイクとブライアン」
• 脚本：David Amann
• 監督：Jeannot Szwarc
• 初回放映：2005-02-24

サマンサの家に泊まったマーティンが、翌朝のジョギング中に誘拐事件を目撃。最初は親子連れに見えたが、母親の悲鳴で振り返ってみると、男が少年を車に押し込んで連れ去るところだった。

連れ去られた少年はマイク・ジェラードで、男の方は以前にもマイクと一緒にいるところを目撃されており、伯父だと思われていた。マイクは模型飛行機を作るのが好きな内向的な少年で、友達は少なく、パイロットの父は留守がちで両親は別居していた。

両親の話から、マイクが誕生日にビデオゲームをプレゼントされていたことがわかる。マイクが贈られた機種は現在流通している物とは異なっており、入手経路はネットオークション等に限られる。オークションでその機種に入札したユーザと、マーティンが目撃した車の所有者を突き合わせてみたところ、マーティンが目撃した男ブライアン・ストーンの身元が判明。

ブライアンは以前、マイクとは別の学校で教師をしていたが解雇されていた。原因は、ブライアンが自宅に生徒たちを招いて映画を見せていたことが規則違反だったためだった。その後別の職に就かず、図書館で時間を過ごすようになり、そこでマイクと出会ったものと思われた。

マイクの写真がTVで公開されたため、目撃情報が寄せられる。2人はダイナーで写真を見て口論した後、ガソリンスタンドでNY州の地図を買っていた。さらにブライアンの元妻が見つかり、彼らには2年前に死亡したアランという息子がいたことがわかる。アランは別荘に行き湖でスケートをしたがったが、ブライアンは危険だからと許可しなかった。アランは「パパはいつもダメ、ビデオゲームも買ってくれない」と不満を言い、こっそりスケートをしに行き、湖に落ちて死亡したのだった。その日はアランの命日だった。

マーティンは、ブライアンはマイクをアランの代りにして別荘にスケートをしに行くつもりだろうと推測するが、マローンとサマンサが急行してみると2人の姿はなかった。マーティンは、ブライアンが地図を買っていたことを思い出す。自分の別荘へ行くなら地図は必要ない。ブライアンはマイクの行きたいところへ行ったのではないか――マーティンはそう思い直し、マイクの行きたがっていた場所に心当たりはないかと父親に訊ねる。

マイクとブライアンが向かっていたのは、ユーティカにある模型飛行機の博物館だった。誕生日に父親と一緒に行くはずだったという。検問を手配すると、ブライアンの車はすぐに発見された。マローンがまだ別荘で待機していたため、ダニーとマーティンが現場に急行する。

ブライアンは、マイクとともに車に立てこもっていた。マーティンは、ブライアンに害意はないと判断し、銃を置いてブライアンの説得に向かう。ブライアンはマイクを車から降ろすことに同意したものの、ブライアンの言葉に異変を感じ取ったマイクは「車を降りない」と言い出す。次第に激高したブライアンは銃で自殺しようとする。幸い未遂に終わり、マイクは無傷で保護される。

放送時に録画ミスしたため、DVDで視聴。

ふ～ん、ジャック気づいていたんだ、この時点ですでに。このあたりのエピでは、マーティンとサムが付き合っていることをジャックが気づいているようないないような描写が時々あって、放送当時「どっちなんだろう」と疑問に思ったような記憶があるのだが……そっかー、ここでちゃんとこういう場面があったのね。

さて、今回はサムの家に泊まったマーティンが翌朝出勤前に事件に遭遇するという設定。OP後にマーティンがモンタージュを作っている場面が「失踪後27分」で、空港で元妻に事情を聞く場面でもまだ失踪後6時間よ。

ブライアンはその日、本当は何をしようとしていたんだろう――と、想像してみる。おそらく最初の行き先は別荘だったのだろう。そこで、アランにしてやれなかったこと（一緒にスケート）をするつもりだった。だが途中でマイクに「ぼくはその子の代わりなの？」と言われ、計画を変える。別荘へ連れて行くのであれば、それはまさに、マイクをアランの代わりにすることに他ならない。そのことに気づいて、本当にマイクに喜んでもらおうと思い直したのだろう。そして行き先を博物館に変えるが、途中でマイクの失踪がすでに公開捜査されていることに気づき……。

うーん、目撃者がマーティンでなければ、誰もブライアンの顔を見ていなかったし、車種も特定できなかったろうから、博物館へ行くぐらいはできた……かな？ その後はどうするつもりだったのだろう。

ともあれ、今回は最初から最後までマーティンが頑張りを見せたエピだった。「前例が」というの、あれは「911の爪跡」後編でのジャックのことだよね。

— Yoko (yoko221b) 2008-07-26