• 邦題：「人生の転機」
• 脚本：David Amann
• 監督：Jeannot Szwarc
• 初回放映：2006-05-18

弁護士のジェニファー・ニコルズが失踪。車は路上で発見され、オフィスが荒らされていた。ジェニファーは現在不動産問題を主に扱っていたが、以前はブロンクスの検事だった。ジェニファーが以前に起訴した元被告人たちからの脅迫電話も以前はあったが、最近はなくなっていた。私生活では、恋人が「思っていたような人ではなかった」と別れたばかり。

ジェニファーは検事時代に同僚のエリック・ジェンセンと交際していたが、エリックが既婚者とわかり別れていた。エリックの話では、数日前にジェニファーから「昔の事件をどうしても調べたい」と頼まれ、検事局への入館証を都合したという。何を調べたいかは言わなかった。

レストランのカード記録から、ジェニファーの現恋人アレン・デイヴィスが判明。FBIにやって来たデイヴィスは、レストランで食事をした時に少々のトラブルがあったと言う。彼が以前にバーで会って意気投合した女性がやって来てちょっとした口論になったというのだ。デイヴィスの話に不審なものを感じたマローンは、似顔絵作成や前科者カードのチェックなどでデイヴィスを引き止める。

一方、ダニーはジェニファーが失踪前に刑務所へ行き、グラント・ストウカーという受刑者に面会したことを突き止めていた。ストウカーは銀行強盗の共犯で服役中。ジェニファーは検事だと偽って面会し、デイヴィスの写真を見せて「この男が主犯だと認めたら刑期を短縮してもいい」と取引を切り出したという。アレン・デイヴィスは実は強盗と殺人の主犯、レストランに乗り込んできた女性はストウカーの妻、ルーシーだったのだ。ストウカーは妻に問い合わせて、ジェニファーの正体を知っていた。

デイヴィスの正体が明らかになったため、マローンとアンは逮捕の段取りをつける。だが、手続きを踏んでいる間にデイヴィスは次第に怪しみ始める。そして帰ろうとするが、そこへ書類を手にしたアンが現れる。

逮捕される、と直感したデイヴィスはマローンを殴り倒して銃を奪って発砲、アンを人質にして逃亡する。デイヴィスがタクシーを奪って逃げたことがわかり、車両が緊急配備される。マローンはエレナとともにデイヴィスの自宅へ向かい、その場にいたルーシーを逮捕。浴室には射殺されたジェニファーの遺体があった。デイヴィスは、自宅に来られては困るから、自分からFBIに来たのだった。

デイヴィスが奪ったタクシーが発見されるが、2人の姿はなかった。座席の下にはアンが使っていたレコーダーがあり、録音されていた会話と無線の内容から、デイヴィスが空港へ向かっていたことがわかる。マローンは自家用機に乗り込もうとしていたデイヴィスを撃つ。だが機内は無人で、デイヴィスはアンの居場所を言わずに死亡する。周辺を捜索していたエレナがアンを発見し、無事に救出する。

いきなり銃撃戦で始まるフィナーレ。しかもFBIのオフィスで。シーズンフィナーレは毎回そうだけど、事件の謎解きはシンプルに、アクションは派手めに、というスタイルが定着してきた感じ。いつにも増して失踪者の影が薄い。いつものオフィスが「犯罪現場」になってしまうという場面は印象的だが、それ以外は……。

フィナーレはやはりジャック/アンで来たか……しかも来シーズンも引っ張りそうだけど、どうもこの2人には食指が動かないし、どうでもいいような印象。アンも単体では別に悪くないのだが、ジャックとのケミストリーがどうにも感じられなくて。

ところでこのフィナーレ、同時期にCBSで放送されていたシリーズには、CSIのシーズン6、CSI:マイアミのシーズン4、CSI:NYのシーズン2がある。その各シーズンのフィナーレを続けて観た時に「どれもこれも似たような要素を使っているなぁ」という感想を抱いたのだが、WATのフィナーレも例外ではなかったのね。ロマンスとアクションと時間逆戻し。「派手でショッキングでロマンチックなフィナーレを！」と思うとそうなってしまうのだろうか。

さて、前シーズンのフィナーレから続く銃撃戦で始まり、銃撃戦で終わった今シーズン。個人的には残念ながら、あまり評価できないシーズンだった。肝心の「事件」の印象があまり強くないし、せっかく新キャラを入れたのにそれほど活躍する場面もないし。ジャックの個人ストーリー（親友の死～父親の死～恋人）もいまいち……。マーティンのストーリーは、チームの仲間が手を差し伸べる展開があって良かったのだが、ジャックの個人ストーリーは、ジャックをチームから切り離すような方向に持って行く傾向があるように思う。

来シーズン、いつ見られるかはわからないけど、もうちょっと「事件」にテコ入れして、もうちょっとダニーにスポットが当たるようになっていると良いなと思う。

— Yoko (yoko221b) 2009-05-17