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The Wire - Season 2, Episode 9
#22 Stray Rounds
- 邦題:「流れ弾」
- 監督:Tim Van Patten
- 脚本:David Simon
- 原案:David Simon, Ed Burns
- 初回放映:2003-08-03
“The world is a smaller place now.” - The Greek
概要
ピットではボディたちバークスデールの組織と他グループの売人との間で銃撃戦が行われ、9歳の子どもが流れ弾に当たって死亡する。バークスデールの組織には良い「商品」が供給されなくなり、客が寄り付かなくなったため他グループにシマを狙われたのだった。ストリンガーはボディを叱責し、銃を処分するよう命じる。ボディは銃の指紋を丁寧にふき取り、銃を橋から河へと投げ込むが、それはちょうど通りかかった船の甲板に落ちてしまう。ストリンガーはプロポジション・ジョーの申し出を受け、商品の供給を受ける代わりに、タワーの一部をジョーに譲ることに同意する。
ダニエルズらは、ソボトカの動きをモニターし、彼らが捜査の動きに気づいてコンテナを入れ替えたことに気づく。ソボトカはそれ以来、携帯電話を使っていない。
ニックはヴォンダスに会い、「取引」を数日間停止することを話し合う。ニックは「クリーン」なコンテナをいくつか「紛失」させて警察の出方を観察することになる。その一方で、ニックは麻薬の売人「ホワイト・マイク」を通じて商売を継続する。
ピットには警官の一団が現れ、たむろしていた若者たちをいっせいに、有無を言わさず逮捕。殺人課は、目撃者からボディがいたという情報を得ていた。ボディは逮捕され、武器も回収されるが、指紋はすべて拭き取られていたためボディは釈放。ストリンガーは、警察の目がなくなったらプロップ・ジョーの組織をタワーに入れることにする。
マクノルティはダニエルズからの依頼でFBIへ出かけ、セルゲイとダブルGについての情報がないか、フィッツユー捜査官に尋ねる。フィッツユーはFBIの端末からデータベースを調べ、ダブルGとサンディエゴのアーネスト・クートリス捜査官に接触があったことを知る。フィッツユーは端末から直通電話をかけ、ダブルGについて問い合わせる。
しかし、サンディエゴにいるはずのクートリス捜査官は、フィッツユーからの電話を受けた直後に「ギリシャ人」と接触して情報を流していた。
特命チームは相手の用心深さに対抗して辛抱強く監視とモニターを続け、新しい電話番号を割り出していった。フリーマンは、ホワイト・マイクとセルゲイの通話に注目する。マイクから殺人事件のことを聞かれたセルゲイが「頭と両手はあったか? あったんなら、俺たちの仕業じゃない」と答えていたのだ。
マクノルティは英国人という触れ込みでロシア人女性のいる売春宿に接触し、客としての潜入に成功。ダニエルズのチームはロシア人マダムと売春婦たちを逮捕。その頃、港湾では「およそ1,125kgのコカイン」がFBIによって押収されていた。ギリシャ人から情報を得たクートリス捜査官の指揮によるものだった。
バレル、ロールズ、ヴァルチェック、ダニエルズ、パールマンは事件の進展について話し合う。ダニエルズは麻薬犯罪とともに14名のジェイン・ドゥ事件にも迫りつつあったが、ヴァルチェックはそもそもの標的であったソボトカの名前が聞こえず、事件と特命チームが自分の手を離れていくことに苛立つ。
ストリンガーはブリアナに説得を頼み、プロップ・ジョーとの協力関係についてエイヴォンの承認を得ようとするが、相変わらずエイヴォンは首を縦に振らない。テリトリーを守ろうと思っても、良い商品もなければ(ウィーベイやスティンカムのような)戦闘員もいないのだ、という訴えに対し、エイヴォンはNYから「ブラザー・ムーゾーン」という人物を送り込んだという。ストリンガーは、ブラザーへの対処方法をジョーと話し合う。
倉庫には、相変わらずクリーンなコンテナが運び込まれている。プロジェクト周辺は銃撃戦の影響で警官が見回りを続け、薬物取引は行われていなかった。そこへNYのプレートをつけた車が到着し、ブラック・ムスリムの服装に身を包んだ男性が降り立つ。
感想
撃ち合いの場面で皆の服装を見ながら、あぁもう冬じゃないんだな~と、なぜかそんなことを考えてしまった。シーズンが始まった頃はまだ雪が残っていて寒そうだったけど、5話「伏流」が3月の初旬だったから、今は3月下旬~4月くらいかな。
ストリンガーは大変だなぁ。下では若いのが抗争を始めるし、現場が見えないボスは塀の中からやいのやいの言ってくるし。何だか前シーズンでプレッズたちに手を焼いていた頃のダニエルズを思い出すわ。
ソボトカ捜査の方では、FBIから思わぬ情報リークが……。あのクートリスという人、本物の捜査官なのは確かなんだよね、きっと。強制捜査の様子がTVのニュースに出てたし。でも「ギリシャ人」と通じていて――それは、サンディエゴでダブルGを取り調べたことがきっかけなのかな。実はもうサンディエゴにはいなくて、メリーランド州にいるようだけど、フィッツはそれに気づいていない様子。そんなこんなで、セルゲイの余罪も含めて、いろいろ明らかになってきた。そうか、よく考えたらもうあと3話だけなのね。
最後に登場したブラザー。一見恐くなさそうなところがかえって恐い!
— Yoko (yoko221b) 2007-12-20