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The Wire - Season 3, Episode 5
#30 Straight and True
- 邦題:「表と裏」
- 監督:Daniel Attias
- 脚本:Ed Burns
- 原案:David Simon, Ed Burns
- 初回放映:2004-10-17
“I had such f**kin' hopes for us.” - McNulty
概要
マクノルティはストリンガーの尾行を続けるが、その活動は不動産業やコピーサービス店経営など合法的なものばかり。裏のビジネスの収益も表の合法事業で洗浄されるため追跡は不可能と思われ、マクノルティもついにあきらめ始めていた。だがその一方で、ストリンガーは、プロップ・ジョー他、主だったディーラーたちを集めて会合を開き、カルテルを組織して事業を円滑に進めることを計画する。
囲い込み計画がうまくいかないコルヴィンは、中間レベルのディーラーの情報を求めてダニエルズのオフィスを訪れ、そこでマクノルティと出会う。2人は旧知の仲であった。
コルヴィンは、ボディ他ストリートで手下を束ねているディーラーたちを集めて、フリーゾーンで商売をするよう説得する。ボディはそのことをストリンガーに報告。
売人たちは指示された場所「ハムステルダム」にやって来るが、肝心の客が来ない。ハークらは街を巡回して麻薬を買おうとするジョニーたちを片っ端から集めてバンに乗せ、ハムステルダムへ移送する。
エイヴォン・バークスデールは仮出所し、仲間たちはパーティを開いてエイヴォンを出迎える。そこにはプロップ・ジョーら犯罪者仲間の他に、上院議員のクレイ・デイヴィスや不動産業者たちも来ていた。彼らの会話から、デイヴィスもかつてはストリートで生活しており、そこからのし上がってきたことがわかる。その後ストリンガーは贅沢なコンドミニアムへエイヴォンを案内する。
マーロを見張っていたグレッグスは、そこにストリンガーがやって来たのを見て驚き、マクノルティを呼び出す。ストリンガーは、プロップ・ジョーらと新たに設立したカルテルに加わるよう説得に来たのだ。
マクノルティはその後、学校の一般公開に出かけ、そこでテリ・ディアゴスティノと出会い意気投合。そのままベッドを共にするが、その直後「仕事があるから」とテリに追い出されてしまう。
感想
今回のエピグラフ、マクノルティの台詞で「希望を持っていたのに」だから、(元)奥さんに復縁を断られてそう言ったのかと思ったら、ストリンガーに言った台詞だったのか! マクノルティ、前回は検事にふられ、エレーナさんにも養育費の件で文句を言われていたけれど、今回はもう新しい女性と……。エレーナさんも何だか気になる様子だったけど、どうなのかな。
コルヴィン警視の計画は、やっと上手く行き始めた様子。しかし……計画のために必要なことなのはわかるけれど、麻薬を買おうとしていた「顧客」たちをまとめてヴァンで輸送してハムステルダムに落として来るって、これは警察が麻薬売買の斡旋をしたも同然ではないか。いいのか、本当にいいのか?(いや実際は良くないんだろうけど)
上院議員のクレイ・デイヴィスとバークスデールの関わりについては、すでにシーズン1で示唆されていたが(運転手のデイデイが麻薬売買を行って逮捕された)、その時に示されたよりずっと深い結びつきがあったらしいことが、今シーズンでだんだん明らかになってくる。何せエイヴォンの出所祝いに来るぐらいだ
だがストリンガーのビジネスも完全に「クリーン」になったわけではなく、ボルティモアの主だった麻薬組織のボスを集めてカルテルを設立するなど、事業の多角化に取り組んでいる様子。犯罪組織といってもただ金のやり取りや暴力を繰り返すだけでなく、彼らなりに組織を維持したり発展(?)させたりという取り組みが見えるところが面白い。ボス会合も、ちゃんとロバート議事規則に則って進めているのね。
でもシャムロックがノートを取っている所で笑ってしまった。たしかに、ロバート議事規則には議事録の重要性が記されているらしいのだけど、犯罪組織の会合で議事録はまずいよね。
— Yoko (yoko221b) 2008-01-20