CSI:Cyber S1-3 Killer En Route

CSI:Cyber シーズン1 CSI: Cyber

通算3話「悪夢の同乗者」
配車サービスを利用した乗客が殺害される。被害者は民間軍事会社の社員で国家レベルの重要機密にもアクセスできる人物。被害者の職場にあるパソコンからはデータがすべて消去されていた。

CSI:サイバー シーズン1 DVD-BOX

  • 脚本:Kate Sargeant Curtis, Thomas Hoppe
  • 原案:Matt Whitney, Michael Brandon Guercio
  • 監督:Richard J. Lewis
  • 初回放映:2015-03-18

配車サービス利用客殺害事件

マサチューセッツ州ボストンで配車サービスZoGoを利用した乗客が殺害される。被害者のケイド・マシューズは民間軍事会社の社員で国家レベルの重要機密にもアクセスできる人物。被害者の職場にあるパソコンのデータがすべて消去されていたため、首都ワシントンは大騒ぎになっていた。

イライジャとネルソンは被害者のパソコンを調べ、殺害される前の状況を再現。データを消去したのは被害者本人がデータを守るために遠隔操作で行っていたことがわかる。被害者はデータを消した後911に通報していたが、通話が切れるまでにオペレーターは居場所を特定できていなかった。

ZoGoでは事件発生と同じころにシステムトラブルが起きていた。履歴を調べた結果、被害者マシューズに対しては同時刻に5台の車が迎えに行ったことになっており、これはシステム上ありえない状況。犯人はZoGoのシステムをハッキングし、実際に誰が乗せたのかをわからないようにしたのだ。だが、マシューズがいつどこでZoGoを利用するかは知りようがない。つまり機密データを持つ彼を狙ったのではなく、無差別殺人と考えられた。

被害者の口に「2」の番号のついたブロックが入っていたことからエイヴリーは「これは犯人からのメッセージ。どこかに『1』の被害者がいる」と判断する。

クラミッツとレイヴンは履歴を調べ、数日前にも同じようにシステムトラブルが起きていたことを知る。対象者を絞り込み、遺体が遺棄されていそうな場所を調べたところ、メリッサ・ドレイクの遺体が発見される。口の中には「1」のブロックが入れられていた。被害者は旅行に出かけるところだったので失踪に気づかれなかったのだ。

ZoGoのシステムは以前から攻撃を受けていたが、ファイアーウォールへの攻撃は、最初の事件の直前に止まっていた。つまり犯人は、ファイアーウォールを破るという手段を諦め、他の手でシステムを乗っ取ったと思われる。オフィスを調べると、置きっぱなしの不審な荷物があり、中には侵入用のルーターが入っていた。

そこから発信元を突き止めたが、自宅はもぬけの殻。クローゼットの中には男の子の写真とひき逃げ事故の記事があり、犯人はその家の主、リチャード・デイヴィスと思われた。デイヴィスはZoGoドライバーに息子を殺されて恨んでおり、その復讐を企てたのだろう。そこには番号の付いたおもちゃのブロックがあり、1から3までがなくなっていた。現在「3」の被害者を狙っている可能性が高い。

デイヴィスの車が発見されるが無人。残されたスマホには犯行予告のような写真が表示されていた。ドライバーになりすましたり、システムに侵入したりしている時間はない。今度は乗客として乗り込むつもりだろう。クラミッツとレイヴンは、犯人の行動を予測して条件を絞り込み、新規登録したユーザーが運転手「ダンテ」の車に乗っていることを知る。

その頃ダンテはデイヴィスに銃を突き付けられ、スマホを捨てていた。エイヴリーは代わりにデイヴィスの新しいスマホを割り出して位置を突き止めるよう指示。シフターは、ボストン市の信号機を操作し、意図的に渋滞を作り出す。

デイヴィスは車を降りて逃げようとするがFBIに気づかれる。エイヴリーはデイヴィスを説得して逮捕する。


エイヴリーの観察眼の鋭さが、疑われたタクシー会社経営者の疑いを晴らす。指先についた紙片や車のナンバープレートを見て、実は家族思いの男性であることを説明していく。「クリミナル・マインド」でもエミリーが似たようなことやっていたなと思い出した。

日本でも2024年から一部地域で「ライドシェア」が部分的に解禁されているが、法的規制もあるのでタクシー会社が運営を管理しており、ZoGoのような自由度はない。あのタクシー会社の人もZoGoと業務提携する等の生き残り方法はなかったのだろうか。

終盤のカーチェイスでは、信号を操作して渋滞を作り出すという荒技。緊急車両が動けず犠牲者が出たらどうするんだよ。

このエピソードでは、事件とは別にクラミッツの過去が明らかになる。子どもの頃に両親が殺害されていたという重たい設定。加害者は逮捕され収監されていたが、仮釈放のための審問が行われ、クラミッツは被害者遺族として釈放に反対する。彼に姉がいることも明らかになるが、事件に対する接し方の違いで何だかぎくしゃく。

エイヴリーの患者の件もそうだが、捜査官の個人ドラマがもう出るの!? と驚く。こういう暗い個人ドラマを見る前に、もうちょっとこの世界観に馴染む時間がほしかった気もする。

2025-02-10

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