CSI:Cyber S2-12 Going Viral

CSI:Cyber シーズン2 CSI: Cyber

通算25話「盗まれた悲鳴」
NYで携帯電話からの緊急通報がすぐに途切れてしまうという不具合が発生。原因は緊急通報システムではなく個々の電話機にあるようだ。チームは現地へ向かうが、NY市の市長とエイヴリーの間で意見が対立する。

CSI:サイバー シーズン2 DVD-BOX

  • 脚本:Denise Hahn, Pam Veasey
  • 原案:Story by : Denise Hahn
  • 監督:Maja Vrvilo
  • 初回放映:2016-01-31

default password(デフォルト・パスワード):ハッキングされる危険のある初期設定のパスワード

ニューヨークで、携帯電話から緊急通報すると、すぐに通話が途切れて電話がフリーズするという事態が続発。固定電話からの通報や、携帯から架けた他の通話では問題が生じていない。緊急通報システムへのハッキングの可能性を考えてシステムを調べるが、異常は生じていなかった。つまり原因は架電したユーザーの携帯電話にある。

近くの工事現場から通報があったことがわかり、作業員の携帯電話を調べると、マルウェアの存在が確認できた。感染した時刻の位置情報と突き合わせて感染源を調べたところ、バスに搭載されたWi-Fiであると判明。バスはルートを走行しながら周囲のWi-Fiスポットに感染を広げ、車庫で他のバスにも感染させる。こうしてマルウェアの「空気感染」ともいうべき現象が広まっていた。

感染元を突き止める間、バスやフェリーはルーターを停止させ、通勤客にはWi-Fiをオフにするよう呼びかける。

再現実験を行ったところ、感染した携帯電話から緊急通報をすると、本物のセンターではなく偽の宛先に送られ、さらに通話は途切れず音声が送信され続けていることがわかる。犯人の目的は、パニックに陥った人々の音声を手に入れることだった。だが宛先は追跡不能。

通報を受けた偽のオペレーター音声には、加工された痕跡があった。わざわざ声を変えたのは、犯人は通報センターで電話を受けた経験があり、声で正体がばれることを恐れたのではないか。背景の音を基準にして元の音声を復元し、コールセンターのデータベースと照合したところ、1年前に解雇されたレオ・フィンチと一致。

現住所に踏み込んでみると本人の姿はなく、中年の男女2名の遺体があった。氏名はロジャー・イングラムと妻のメアリー。その日の早朝に絞殺されていた。メアリーは携帯電話を握りしめており、調べてみると同じマルウェアが入っていた。

その家には独立した地下室があり、防音壁と高級スピーカーと上等なヴァイオリンがあった。その部屋にはPCもあり、中を調べると緊急通報にかけた音声ファイルとともに、ウィルスのコードと感染の記録が入っていた。レオは「脅えて助けを求める人々の声」に耽溺し、依存症に陥っていたようだ。だがコールセンターを解雇された仕事を失ったため、ウイルスを仕込むことを思いついたのだろう。

クラミッツは、PCの中からレオの「お気に入り」ファイルを発見。その3件をレオは繰り返し再生していた。聞いてみたところ、その日に発生した工事現場の事故と、イングラム夫妻の殺害と状況が酷似していることがわかる。レオは音声を繰り返し聞いて臨場感を味わい、同じ状況を再現していたのだ。部屋からは工事現場に細工したと思しき工具も発見される。

残る3件目のファイルは「路地で父親が刺された」と通報する少年の声。前の2件と同じように、同時刻に同じ状況を再現させるだろう。

一方ネルソンはウイルスの「解毒剤」を完成させていた。ラッセルの発案でアンバーアラートの仕組みを利用し、警察のWebサイトから自動的にダウンロードされる仕組みを作成していた。ラッセルは、そこにレオ・フィンチの手配写真を載せ、市民からの協力を得るよう指示。だが企みに気づいたレオが大量の偽情報を発信し、捜査をかく乱する。

レオが細部までこだわって事件を再現していることから、元の事件を調べ直してみたところ、父子で試合を見に行った帰りに事件に遭ったことがわかる。そこで同時刻に行われる試合を探すと、マンハッタンとブルックリンの2箇所が該当。さらに条件を絞り込んで場所を特定したところ、レオが現れる。エイヴリーはパトカーの拡声器から通報の音声を聞かせてレオを逮捕しようとするが、最後にレオがナイフをつかんだたため、警官がレオを射殺する。


きんもー☆

↑今回はもう、この感想しかない。何だか本当にキモかったこの犯人。性別年齢関係なく、脅える人の声が気持ち良いって何なんだろう。頼りにされることで得られる全能感?ある種のサディズムなのだろうか。

事件以外のところでは、NY市長がネルソンに不快感を示す場面があった。ネルソンが更生プログラムを受ける原因になった、証券取引所のハッキングで損害を被ったことを恨んでいる様子。800万ドルが行方不明というのは気になる。今シーズンもう後半に入っているけど、この先真相は明らかになるのだろうか。

そしてラスト、ラッセルの露骨すぎるルッキズムにドン引き。「自分と同世代」なのは、どう見てももう一人の女性の方だと思う。ラッセルの年齢設定はテッド・ダンソンの実年齢よりかなり若いと思われる(CSI本家で語られた設定から判断すると)が、それにしてもひどい。こういう流れにするなら、人違いメールを送って来たのは男性だったというような真相にしてほしかった。いやそれ以前に、ラッセルのこういう場面は見たくなかった。愛妻家設定に戻してください。


使用楽曲

  • Foolish Heart by Steve Perry (ラスト、ラッセルが女性と会う場面)
  • String Quartet No.14 in D Minor, D.810 “Death And The Maiden”: III. Scherzo – Allegro molto by Tokyo String Quartet (冒頭)
  • String Quartet No. 21 in D Major, K. 575: II. Andante by Barchet Quartet (殺人者が911通報を聞く)

2025-06-09

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