通算103話「見守る者」
児童保護事業部に勤務するソーシャルワーカーが失踪。前日に女児を強制的に親から引き離して保護施設に保護しており、両親はひどく怒って娘を取り返そうとしていた。
WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え! 5thシーズン 前半
- 脚本:Byron Balasco, David Mongan
- 監督:Bobby Roth
- 初回放映:2006-11-19
失踪者:エリック・ヘイズ
児童保護事業部に勤務するソーシャルワーカーのエリック・ヘイズが失踪。事務所が荒らされていた。エリックは何人もの児童を親元から引き離して保護しており、親から恨まれて脅迫を受けたりすることも多い。エリックもひと月前に辞表を提出し、退職を目前に控えていた。
事務所を荒らしたのは、前日に保護した児童の父親だとわかるが、彼は娘の居場所を探しただけだった。その男によると、娘を保護される前の日に、エリックに銃を突きつけた男がいたという。
エリックは数週間前に退職金口座から1万ドルを引き出していた。妻は夫の服のポケットから州外のモーテルの名前と部屋番号を書いたメモを見つける。
通話記録から、エリックと連絡を取り合っていたステイシー・ラッセルという女性の存在が浮上。ステイシーは看護師で、エリックが「妊娠中の若い恋人とともに来院した」と言う。その女性エイミーは「病院で出産したくない」からということで、ステイシーがモーテルで子どもを取り上げる予定になっていた。だが行ってみるとエイミーはいなかったという。
エイミーは薬物使用者で、以前に息子を強制保護され、その子が里親の家で別の里子に殴り殺されるという事件が起きていた。エイミーを直接担当していたのは同僚のジェイソンだったが、ジェイソンはまだ新人なのでエリックが監督のような形で面倒をみていたのだ。エリックはその事件に責任を感じており、そのすぐ後に辞表を出していた。
現在妊娠している子も児童保護局の保護対象になるはずだった。だが別の州で出産すればNY州からは手が出せない。エリックは自分でエイミーを保護するつもりだったのだろう。エリックを銃で脅したのは、子どもの父親のデイモン・ウィンターズと思われた。
デイモンの自宅でエイミーが出産したことがわかり、ヴィヴィアンとサムが急行。エイミーは結局デイモンに連絡し、自宅で女の子を出産していた。デイモンは「子どもの存在は隠し通せないし、自分たちには育てられない」からと、赤ん坊を連れて出て行ったという。
デイモンがシカゴの養子ブローカーと会おうとしていたことがわかり、空港で身柄を確保。彼女はデイモンから赤ん坊を渡されたが「誘拐された子は買わない」と母親の承諾を求め商談決裂。そこへエリックが現れた。デイモンは3万ドルを要求し、エリックは「事務所に金があるから」と2人で車に乗ったという。
だが事務所に金はなく、エリックが何とか時間稼ぎをしている間にヴィヴィアンらが到着。デイモンは銃を向けるがヴィヴィアンが発砲し、負傷するが無事に逮捕される。
エリック役のリード・ダイアモンドはあちこちのドラマで見かける俳優だが、何と言っても「ホミサイド」のケラマン刑事の印象が強い。悪人じゃなくて良かった。
エイミーの息子が亡くなったことに責任を感じていたことはわかるのだが、産んだ後はどう面倒を見るつもりだったのだろう。いつまでもモーテルに置いておくわけにはいかないだろうし、エイミーが一人で生活できるとも思えない(だからこそ保護対象になっていたのだろうし)。
エイミーの出産と対比するように、妊娠中のアンの姿が描写されるのだが、何だか心配な事態に。赤ちゃんは大丈夫なのだろうか。
2025-06-28