通算151話「カメレオン」
大学のパーティ会場を抜け出した学生がそのまま戻らず失踪。その学生は友人たちから好かれており恋人もいたが、調べてみると学生証は偽造で学生ではなかったことがわかる。
Without a Trace/FBI失踪者を追え! シーズン7
- 脚本:Byron Balasco
- 監督:Eric Close
- 初回放映:2009-02-10
失踪者:ジェイ・レスターことジョン・バロウズ
大学のパーティから学生のジェイ・レスターが失踪。酒を買いに出たまま戻らず、車のそばで不審な男が目撃されていた。調べてみると学生証は偽造で、その大学に「ジェイ・レスター」という学生はいないことがわかる。
ジェイは学生たちから好かれており、恋人は大学の教育助手。金に困っている親友にクローゼットから大金を出して貸し与えたこともあった。しかし大学のゴシップサイトではジェイの悪い噂を募集しており、投稿者を追跡したところ、同じ大学の学生の存在が浮上。彼は性犯罪の現場をジェイに押さえられ、証言の信頼性を落とそうとしていたのだった。その運営者のもとには「ジェイの本名はブレイク・キーズだ」という情報が寄せられていた。
ブレイク・キーズは医師で、数か月前まで病院の救急部門に勤務していた。熱心で優秀な医師だったが、ギャングたちを手当してやることが多く「事情を聞かずに手当てしてくれる」と裏社会で評判になっていたらしい。
だがブレイク・キーズはすでに死亡。何者かがブレイクになりすましていたのだ。
ブレイクの住所として登録されていた倉庫を調べると、中にはさまざまな名前の身分証が大量に隠されていた。倉庫のオーナーは、何者かがブレイクを訪ねて来て、脅されたために住所と車種を教えたことを認める。
オーナーが車のナンバーを覚えていたため、手配がかけられるが、その車は燃やされた状態で発見される。トランクには身元不明の焼け焦げた遺体が入っていた。腹部に銃創があり、応急処置がされていた。
「ブレイク」が所持していた身分証はすべて架空の人物で、長年にわたって慎重に身元を偽っていたことを思わせる。実在していた人物はブレイク・キーズだけで、倉庫には大量の医学書があった。ブレイクが特別な存在であったことを思わせた。
本物のブレイクの妹に事情を聞いたところ、失踪者は「ジョン・バロウズ」だと判明。ジョンの母親はキーズ兄妹の乳母で、子どものころは親子で家に住み込んでいたという。ジョンは裕福なキーズ家のブレイクをうらやみ、ブレイクになりたいという一心で医師になりすましていたらしい。
倉庫に「ブレイク」を訪ねて来た男は、グレイディ・マクブライドと判明。トランクに入っていたのはグレイディの弟だった。
グレイディは弟が負傷したためブレイクを頼って来たのだが、結局弟は助からず、ブレイクとはペンシルベニア駅の近くで別れたという。
ジョンがモントリオール行きの片道切符を購入したことがわかるが、ダニーは「ジョンは恋人に会いに来る」と確信。マーティンとともに彼女を訪ねたところ、ジョンは彼女に会いに来て、身元を偽っていたことを謝ったという。ジョンは誰からも無視され何者でもない自分に満足できなかったが、彼女と出会って変わった、彼女といる時は本物の自分だったと告げていた。
マーティンはなおもジョンの行方を追おうとするが、ダニーはそれを遮り「無事で姿を見せた以上もはや失踪者ではない」と言って捜査を終了させる。
面倒見の良い学生だと思ったら実はずっと年上の医者。かと思ったらそれもなりすましで正体は――という、前回に続き二転三転するストーリーが良い。最近謎解きのプロセスが面白くなってきた。というか、最終シーズンになってやっと調子が戻ってきたのかな。
でも独学で医者に(しかも優秀な)なりすますのはちょっと無理がある。実は医学部在学中からブレイクと入れ替わって「身代わり受験」していたとかいう事情があるのかと思った。また、本来の自分ではなく他人になり続けた動機もいまいち説得力を欠いていた気もする。ギャングの治療で稼いでいたのだから、それを学費にして本物の医学生になることもできたのでは?
アイデアや展開は面白かったので、そのへんの細部や内面描写をきっちり押さえていたら完璧だった。
最後にダニーは「名前を捨ててやり直したいと思った」ことがあると言ったけれど、いや思っただけじゃなくあなた実際に名前を変えたでしょ? まぁ別人になりすましたわけじゃないけれど。
さてマローンは娘ハンナとの同居を開始。マローンには娘が2人いて、ハンナは確か反抗的な上の娘だったはずなので家庭内のゴタゴタが……と身構えていたら意外に(と言っては失礼だが)良い子になっていてびっくり。これはむしろ、ダメ父のマローンをケアする娘という役割を担っての登場なのだろうか。まだシーズン中盤なので、これからどうなるかな。
使用楽曲
- The Weight by The Band
2026-03-19
