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CSI: Miami - Season 2, Episode 6

#30 Hurricane Anthony


Disasters can bring out the best in people, or the worst.

事件概要

ハリケーン・アンソニーがマイアミに接近。嵐の中でいくつかの事件が発生する。

事件1:ジョン・スミス

避難所へ向かおうとした夫婦の車のフロントガラスに、誰かの身体がぶつかった。被害者は身元不明。全身に傷を負っていたが、足には怪我がなかった。スピードルとデルコが車を調べる。

被害者の死因は溺死。大量の雨水で溺死し、風に巻き上げられて車に激突した。腕には黄色いワックスのような物質。被害者は指紋を削り、顔を整形し、歯形を変えて身元を隠していた。

黄色い物質は、サーファーが使う滑り止めだった。嵐の前の大波に乗ろうとして、渦に巻き込まれた可能性があった。ビーチで聞き込みをすると、被害者を知っているサーファーがいた。だが名前はいかにも偽名のジョン・スミス。ジョンの持ち物の中には会計の本と、会計士の失踪を報じる記事の切抜きがあった。ギャングの会計を担当していた会計士の事件。おそらくギャングからの横領が発覚したため、整形して身元を隠していたのだろう。

ホレイショは車の中で夫トッドの血液を発見。そこから事件2との意外な関連が判明する。

事件2:マーティ・メデスト

ホレイショとイェリーナは民家で猫を見つけ、庭でマーティ・メデストという男が尖った柵に刺されているのを発見。マーティはほどなく死亡。風は横風だったのに、杭が垂直に刺さっていた。足の打撲傷は、誰かが下の方から殴ったことを示していた。

マーティの妻は出産間近。妻の弟のミゲルは、義兄との仲が良くなかったらしい。

現場には、血の付いた釘の出た板があった。マーティの身体のあった場所にはバラの花があった。つまり、マーティは嵐の来る前に花の上に倒れたことになる。釘の血液は、被害者でもその義弟でもなかった。DNAは、ジョン・スミス(事件1)がぶつかった車で発見された血液と一致した。車の持ち主で、マーティの裏に住んでいたトッドである。

タイラーは映像で現場シミュレーションを行い、トッドがマーティの足を下から殴ったことを知る。トッドの背中にはそれを裏付ける傷があった。トッドはマーティの梯子を借りようとして争いになり、トッドは釘の上に倒れ、マーティはフェンスに刺されて死亡したのだった。

事件3:ディーナ

カリーとトリップは、ある家の中からステレオを運び出している男を発見。彼の自宅か確認しようとして中に入ると、寝室で彼の妻が射殺されていた。男は離婚し、接近禁止命令も受けていたことがわかる。

被害者は元夫から身を守るため、数ヶ月前に銃を購入して庭で練習していたという。凶器らしき銃は、枕もとのテーブルの中にあった。だが、銃は最近撃った形跡がない。さらに、命中した時点での弾の速度は、普通に発射した場合と比べてかなり遅かった。

レーザーを使って弾の方向を調べると、弾の来た方向は部屋の外。庭を見ると、練習に使った弾がていねいに回収されてバケツに集められていた。

ディーナを殺した弾も、回収されていた弾も同じように酸化していた。ディーナは弾を回収して集めておいたが、それがハリケーンの強風で吹き飛ばされ、ディーナの首に当たったのだ。その間ジェドはベッドの下に隠れていた。ジェドは殺人の容疑は晴れたが、ステレオを持ち出そうとしていたため、重窃盗で逮捕される。


感想

去年(2005年)の夏はハリケーン・カトリーナの被害が大きく報じられた。このエピソードの放映は2003年11月。この年の “A” は Anthony なんだっけ。とにかくハリケーン一過のマイアミはすごいことになっている。

事件の方は……何だかすごい偶然がいくつも重なっている感じだが、「不運にも偶然変なものに当たって死んでしまう」というエピソードは、どのシリーズにもあるものなんだなぁ、と変な納得の仕方をしてしまった。

バラの花で真相がわかる、という展開はドラマ的に美しくて良かったな。マーティを発見した時「救急車を呼ばなくていいのか!」と焦ってしまったが、言われるまでもなく画面の外でイェリーナが呼んでいたのかな。でないと、その場にいた意味ないし。事件よりも、ホレイショとイェリーナがこの後どうなるか、そちらの方が気になってしまった。ラストで急にしどろもどろになってどうしたのよホレイショ! もう!

災害はホレイショの中からも何か bring out したのだろうか。

カリーとトリップが組むのってシーズン1「ネディアー・キーレの正体」以来かな? この2人もけっこういいコンビのような気がする。

Yoko (yoko221b) 2006-06-04