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CSI: Miami - Season 4, Episode 14

#86 Fade Out


You walk and you feel a shadow behind you, just know that it won't always be your own.

事件概要

ジェイク・リッチモンドおよびシーザー・モラレス殺害事件

クラブ経営者ジェイク・リッチモンドの遺体が跳ね橋に吊り下げられた状態で発見される。両目を銃弾で撃ち抜かれ、死後にヴェルヴェット・ロープ(クラブ等で仕切りに使われる装飾的なロープ)で首を吊られたのだ。ポケットにはジョーカーのカードがあり、マフィアの処刑を思わせた。銃弾は、片方は貫通し片方は頭部に残っていた。

残っていた方の銃弾は、前年に発生した殺人事件に使用された物で、その事件ではマフィアのボス、サルーチが容疑者となっていたが起訴はされておらず、凶器も未発見だった。

ジェイクが経営していたクラブへ行くと、外の植え込みに血痕のついたマークシート用紙が落ちていたものの、殺害現場と思しき場所は見つからない。マークシートはデイド大学の映画学科で使われている物。映画学科のマイヤー教授を訪ねると、「マークシートは買ったばかりで、車のトランクに入れてある」と言う。だがトランクを開けると、そこは血まみれで、被害者を撃った物と同じ口径の弾丸も血の海の中にめり込んでいた。

ヴェルヴェット・ロープに付着していた上皮細胞はノーマン・スタインという映画プロデューサーの物だった。スタインは「単にクラブでロープに触っただけ」と関与を否定するが、スタインが企画している映画の筋書きはジェイク殺害事件にそっくりであり、さらにその脚本を執筆した学生ベンとパトリックにアイデアを提供したのはマイヤー教授だった。

その脚本には手書きで細かく書き込みがされていたが、その筆跡は教授でも脚本家でもなく、クラブのバーテンダーのシーザー・モラレス(カズ)だった。カズはかつてサルーチの部下で、凶器の拳銃も彼の物だったのだ。経験を生かして脚本の「テクニカル・アドバイザー」を務めたのだという。

ノーマン・スタインがデイド署に駆け込んで来る。例の脚本の最新版にはもう1件殺人事件があり、「スニッチ」と呼ばれる者が殺されることになっている。スタインは、スニッチとは自分ではないかと怯える。ホレイショはパトリックに話をきき、スニッチはカズのことだと判断するが、カズはクラブですでに殺害されていた。カリーとデルコは、現場でベンの姿を発見。

ベンはすべてを告白する。ベンとパトリックは脚本を執筆するために、スタインの紹介でカズと知り合った。カズは脚本の内容をアドバイスし、同時にジェイク殺害とクラブ乗っ取りの計画に2人を引き込んでいった。葉巻に催眠剤を仕込んでジェイクを眠らせたのはカズだった。だが実際に殺害するところで、パトリックは脚本の「クラブオーナー殺し」を再現する。そして、前年の殺人事件で「カズがしゃべろうとしている」というメモをサルーチの車に置いて、彼がカズを殺すように仕向けた。カズの殺害現場にベンを行かせたのもパトリックだった。

サルーチはカズ殺害で逮捕される。ジェイク殺害の証拠はすべてベンを示していた。だがパトリックの犯行に関しては証拠がなく、釈放せざるを得なかった。


感想

冒頭がちょっと珍しい演出になっていた。ボニーとクライドみたいな男女2人組が、どうやら銀行強盗をやらかして車で逃亡中。無事に逃げおおせたかと安心して一息ついたところでパトカーのサイレン。跳ね橋が上がってしまって車では逃げられない。車を降りて水面を臨み、飛び込むのかと思ったらヤケクソで札束をばら撒く。その背後では跳ね橋がせり上がり、そこに吊り下げられた遺体が――!

このオープニングの部分だけ、音楽も画面構成も独特で、別の映画の一場面のようだった。しかもどうやらこの2人組、この後のエピソードにも登場するらしい。跳ね橋とともにせり上がる遺体を、全員が呆然と見つめる場面はとても劇的で、この犯罪の「劇場型」の性質を象徴しているように見えた。

そしてその殺人事件の方は……映画の筋書きになぞらえて犯行を重ねるというのは、「名前のない奴ら」を思い出す。動機がいまいち不明で現実感がないところも似ているかな。具体的な犯行の状況も浮かんでこない。脚本家志望の学生が、意識不明のオーナーを射殺するまでは、まぁいい。だがその遺体を、どうやって誰にも気づかれずに橋の下へ運んで吊り下げたというのだろう。犯行に使ったボートはどうなってるの? サルーチがカズを殺さなかったらどうするつもりだったのか。パトリックはサルーチとその手下から逃げられるのか。

ウルフの目はやはり良くなっていなかったようで、とうとう軽い事故を起こしてしまった。でも今シーズンでの色々なモチーフの扱い方(とジョナサン・トーゴの出演状況)を見ていると、案外あっさり治りそうな気もするけど。で、今回またウルフはホレイショと色違いのストライプシャツなんだなぁ。これは、コルテスの小説で “Little H” とか言われるはずだわ。

オーナーを吊り下げていたヴェルヴェットロープをヴァレーラが調べて報告する場面。ヴァレーラが “pain in the neck” と言ったところでちょっと微妙な間があったけど何だろう。「頭痛の種」みたいな意味で使われるイディオムのようだが、実際に首を吊っていたことを忘れていて、言った後で気づいたのか、それともブラックジョークのつもりがウケなかったのかな。


単語帳

Yoko (yoko221b) 2007-03-23