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CSI: Miami - Season 8, Episode 22

#189 Mommie Deadest


事件概要

ローラ・ウィリアムズ

ウィリアムズ一家でローラとチャックの結婚20周年パーティが開かれた後、妻のローラが玄関の外で何者かに撲殺される。倒れた後も執拗に、合計9回も殴るという殺し方から、恨みによる犯行が考えられた。

ローラは小型のビデオカメラを手にしていたが犯人の姿は映っていない。だが映像を確認してみると、夫のチャックが別の女性と親密にしている様子が映っていた。その女性は息子コーディが通う学校の教師、ブリジット・クラークであり、どうやら浮気ではなく子どもの話をしていただけらしい。クラークは、コーディが虐待されている可能性をほのめかす。

そのビデオカメラでは同じテープに映像が重ね撮りされており、消された映像を解析して復元したところ、平和そうに見えたウィリアムズ家では日常的に虐待が行われていたことがわかる。上の娘アンドレアは、食事を手でつまんだ罰に犬の皿で食事をさせられたり、ボーイフレンドのローガンと会うことを禁じられて手錠をかけられたこともあった。チャックは仕事が忙しく、あまり育児には関わっていない様子。

ローラを殴打した凶器は金属バットのようなものとわかり、野球選手であるローガンの自宅を調べたところ、バットのうち1本から血液反応が検出される。ローガンは「自分のバットではない」と否定。そこへアンドレアがやって来て「殺したのは私です」と言い出す。しかしアンドレアの供述は現場の状況と矛盾しており、誰かをかばっているものと思われた。

ウィリアムズ家の子どもはアンドレアとコーディの2人だが、その下にもうひとり、ブラッドリーという弟がいたことがわかる。ブラッドリーは誤ってライターオイルを飲んで死亡していた。だがこれも、カーペットを焦がした罰にローラが飲ませたことだとわかる。そのことについて聞かれたアンドレアは泣きながら、「カーペットを焦がしたのは私だったのに、そのせいでブラッドリーが死んでしまった」と話す。

凶器のバットを詳しく調べた結果、握りの部分に赤いインクが付着していることがわかる。それはコーディが絵を描くために使っていたマーカーだった。コーディはマーカーのインクをソファに付けてしまい、折檻されることを恐れて母親を撲殺してしまった。アンドレアはそれを知り、「このことは誰にも言ってはダメ」と固く口止めしてバットを隠したのだった。

証拠品盗難事件

デルコは検事の指示でダイヤ盗難事件の捜査を続け、デイド署CSI全員の預金口座などの情報を調べる。調べられていることを知ったウォルターは、あからさまにデルコを敵視する。

実は、証拠保管室からはダイヤだけではなくヘロインも盗まれていた。その件を担当していたのは、ホレイショの元パートナーですでに退職したサリー。

デルコは重要な事実を発見し、ネヴィンズ検事に会う約束をする。しかしその当日、待ち合わせ場所でネヴィンズ検事の車が爆発を起こす――。


感想

冒頭、パーティでの風景があまりにも完璧で幸せそうだったのが逆に嘘っぽく感じられ、何かドロドロした事情があるのだろう……と思ってはいたものの、母親の虐待ぶりは想像以上。「料理を手で食べるなんて行儀が悪い」というのは確かにそうかもしれないが、お仕置きに犬の皿で食べさせるとは……。でもあの家、犬飼ってた? 犬の姿を見た記憶がないのだが、虐待に耐えかねて逃げてしまったのだろうか(犬も殺されてなければいいが)。

虐待の主が明らかになったので、これは子どもたちのどちらかが犯人かな――と思ったら、やはりそうだった。9回も殴って殺したというのは、憎悪ではなく恐怖からの行動だ。相手が起き上がって反撃してきたら自分が殺される、という恐怖から何度も殴ってしまったのだろう。子どもが犯人というのは、マイアミでは珍しいパターン。

ここでアンドレアを慰めるのは、やはりナタリアの役目だが、ホレイショ自身も虐待被害者だったという設定はまだ有効なのか、ふと疑問に思ってしまった。

そんなこんなで事件の方は無事に解決したが、その後にあっと驚くエンディングが。

エリックは前回に引き続き、証拠品のダイヤが消えた事件を調べている。デイド署の証拠保管手続きはどうなっているのか、ダイヤだけでなくヘロインも盗まれているらしい。そのヘロインの事件を担当していたのはホレイショの元パートナーのサリー。サリーの存在も「せっかくキャラを作ったのだから」ということかどうか知らないが、ちょこちょこと出てくるよね。

そしてエリックが報告のためにネヴィンズ検事に会いに行くと、いきなり車が爆発! 次回に続く。


使用楽曲

Yoko (yoko221b) 2011-10-31, 改訂 2015-03-03