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CSI: Miami - Season 10, Episode 10

#223 Long Gone


事件概要

ノーラン一家

民家から一家三人が拉致される。姿を消したのは営業マンのアンドリュー・ノーランと妻キャロル、息子のボビー。拉致された時は朝食の準備中だったらしく、水道の水が出しっぱなしになっていた。

ノーラン夫妻にはもうひとり、娘のオリヴィアがおり、家を出て一人で暮らしていた。カリーとトリップがオリヴィアの部屋を訪ねると、「オリヴィアの恋人」と名乗る男が応対するが、男はいきなり発砲。恋人ではなく、拉致犯と思われた。

やがてオリヴィアは本物の恋人トム・グレンジャーと一緒にいることがわかり、2人で警察に保護される。オリヴィアは拉致犯にはまったく心当たりがなく「母親は喘息もちで薬と吸入器がないと命が危ない」と心配する。

だがその頃デルコは、自宅の通気口からコカインの粉末を発見し、続いてガレージでコカインの包みを発見する。父親は企業の営業部長だったがしばらく前に解雇されており、金に困って麻薬売買に手を染めたのではないかと疑われた。

トムの供述からオリヴィアの部屋にいた男の身元が分かり、警官たちが急行。銃撃戦になり巡査が死亡する。逮捕されたカート・リギンズは、アンドリューと麻薬市場をめぐって争い、3人を拉致したことを認めるが、現在の居場所については口を閉ざす。

発見されたコカインの包みを調べたところ、1994~96年ごろの物とわかる。その頃マイアミの市場を支配していた大物ディーラーのオスカー・デュアルテは長年収監されていたが、最近になって出所したばかり。収監されていた当時の面会記録を調べてみると、トムが何度も会っていたことがわかる。トムは最初「リサーチのため」と主張するが、やがてデュアルテの使い走りをしたことを認める。デュアルテが逮捕される前、牧草地に埋めたコカインを回収しようとしたが、その土地は宅地開発され、埋めた場所はノーラン家の裏庭になっていた。トムはコカインを取り戻すためにオリヴィアに近づいたが、コカインはすでにアンドリューが見つけて売りさばいていたのだった。

その頃アンドリューは「金は返す」とデュアルテを説得し、銃を手に外へ出る。そして薬局で金と喘息の薬を奪うが、薬局にあった現金は少額で、コカインの代金にはとても足りない。そうこうするうちに、警察がアンドリューを追っていることがわかり、アンドリューは「会社の専用ジェットで逃亡させてやる」と持ちかける。飛行場の職員は彼が解雇されたことを知らないので、顔パスでどこへでも行けるというのだ。

2人は飛行場へ向かうが、警察が追いつき包囲される。アンドリューは必死の覚悟でデュアルテに反撃し、銃弾を受けて死亡するが、デュアルテもその場で逮捕される。そして監禁されたままだったキャロルも、無事に保護されて命を取りとめる。


感想

冒頭、犬の散歩をさせていた隣人が登場するが、カメラの視線がすごく低い位置にあって、これは犬の視点ということなのだろうかと思った。一見いつもと変わらない風景なのに、何となくどこか怖い。そして少しずつ異変が目に入ってきて……という演出が面白い。

デラレンゾ巡査、初登場の制服警官なのに妙に台詞が多く名前もあってトリップと親しい様子。となると、何か特定の役割を負わされていると見るのが普通だ。犯人一味と裏で通じているのか、あるいは死亡フラグか――と思っていたら後者の方だった。RIP。

拉致されたのは、ごく普通の一家三人かと思っていたら、父親が麻薬の販売に手を染めていたというとんでもない事実が明らかに。営業部長だったのが解雇され、次の仕事も見つからず……金に困っていきなり犯罪、それも麻薬販売って飛躍がかなり唐突。裏庭に麻薬が埋まっていたって、それは誰かが埋めたからそこにあるのに決まっている。埋めた人間が今どうしているか、いつ取り戻しに来るかもわからないのに平気で売却。しかも販売ルートも確保しているなんて、いくら元営業マンだからって、ちょっと現実味がないなぁ。それともこのお父さん、以前から犯罪に関わっていて、そのせいで会社をクビになってしまったのだろうか。最後はちょっと気の毒とか思ったけど、いろいろ考えているうちにどんどん同情できなくなっていく。

で、デュアルテの方も以前は大物ディーラーだったらしいけど、組織力もないし(あればとっくに麻薬は回収しているはず)、いまいち迫力に欠ける感あり。もっとも、そのおかげで母親と息子は助かったようなものだけど。


使用楽曲

Yoko (yoko221b) 2014-04-29