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Law & Order - Season 4, Episode 21

#87 Doubles


事件概要

People v. Alison Merissa Hall, Marc Kenner (判事:Rosalyn Lenz)

有名テニスプレイヤーのコーリー・バークが更衣室で襲われて手首を折るという怪我をする。現場では黒髪の白人男性が目撃されていた。さらにその後、「次にコートに足を踏み入れたら殺してやる」という脅迫のメモをバッグに入れられる。

コーリーには、アランというストーカー的なファンがいたが、どうやら無関係と判明。刑事たちは次に、コーリーのライバルであるアリソン・ホールに注目する。コーリーの父親ミッチはマネージャーを兼ねて娘の私生活を厳しく監督しており、遊び好きなアリソンのことは快く思っていなかった。

アリソンの交友関係を探った結果、マイク・ケナーの存在が判明。ブリスコーとローガンはケナーを署に連行し、令状を取ってジャケットを調べる。血液などは検出されなかったが、刑事たちはその結果を一時的に伏せて脅しをかけ、「アリソンから1万ドルで襲撃を依頼された」という自供を引き出す。アリソンは逮捕され、第1級暴行(assault)および第1級暴行の共謀罪で起訴される。

アリソンは「私には動機がない」と無罪を主張。ケナーの弁護士は、ブリスコーとローガンが血液検査の結果を伏せていたことを理由に「被告人を誘導した」と、供述内容を証拠から排除するよう要求する。判事はケナーの供述と、そこから派生する証拠をすべて排除する。

検事らは、代わりに使える証拠を探して関係者の背後関係を調べる。当のコーリーはアリソンをかばい続け、「どうせテニスは辞めるつもりだった」と言い出す。クレアは、この襲撃事件はコーリーを引退させるために仕組まれたものではないかと思いつく。コーリーはただテニスをするだけではなく、企業と契約してその背後では巨大なビジネスが動いており、その多くの部分は父親のミッチが動かしている。

疑いをかけられたミッチは、自分がいかに娘の成功に尽力しているか、娘のテニスの才能がいかに素晴らしいかをまくしたてる。辞めたがっていたのは、実はコーリー本人ではないかと気づいたストーンとキンケイドは、コーリーの日記を提出するよう求める。コーリーの弁護士はプライバシー権をたてに拒否するが、判事は検察の言い分を認め、日記を提出させる。

コーリーの日記には、自由なアリソンの生活を羨む気持ちが綴られており、それとともに「マークがうまくやってくれる。パパにはわからない」という記述があった。その日記をコーリー自身に対して証拠として使うことはできないが、ケナーに対して使うことは可能だった。詐欺の共謀罪で起訴すると言われたケナーは取引を申し出、「本当はアリソンに依頼された」と言い出す。

大陪審はアリソンの起訴を決定。コーリーは父親とともにストーンの事務所を訪れ、プレッシャーに耐えかねて自分がアリソンに頼んで襲撃事件を仕組んだことを認め、「父にありのままの自分を愛してほしかった」と涙ながらに訴える。アリソンとコーリーには、保護観察処分と100時間の社会奉仕(テニスの指導)が命じられる。


感想

今回の元ネタになった事件は、冒頭の展開で「ケリガンの事件だな」とすぐわかった。これはフィギュアスケート選手のナンシー・ケリガンが襲撃されて負傷した事件で、当時日本でも話題になった。その後ライバルのトーニャ・ハーディングの元夫が逮捕され、司法取引で解決。この事件が起きたのが1994年1月6日で、容疑者逮捕がその2週間後。このエピソードの放映は5月だから、事件後すぐに脚本が書かれたようだ。この事件もドラマになっているはずだが、DVD化はされていないみたい。

このエピソードは、プロとして大人社会のルールに縛られて苦しみ、抜け出したいがどうすれば良いのかわからない、と思いつめた少女たちによるお騒がせ、という真相がわかって珍しく平和的な結末だった。だが現実のお二人は、片方はプライベートビデオが暴露されたり恋人に暴力を振るって逮捕されたりした後にプロボクサーに転向、もう片方はオリンピックでメダルを獲得したものの直後のパレードで舌禍事件を起こすという有様で、何というかこちらの方がドラマみたいじゃない? なんて思ったりした。

それにしても今回は「どこかで見た顔」がぞろぞろ。コーリーパパのミッチは、CSI:マイアミのカリーパパ、ケナーは同じくマイアミのヘイゲン刑事。バーテンダーの女性は Murder One のジャスティーンことメアリ・マコーマックで、アリソン役のアリソン・ダンバーも CSI や BONES にゲスト出演している。


単語帳

Yoko (yoko221b) 2009-02-24