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csi_ny:s07:156_the_untouchable

CSI: NY - Season 7, Episode 16

#156 The Untouchable

  • 邦題:「ジェーン・ドウは見た」
  • 脚本:Kim Clements
  • 監督:Vikki Williams
  • 初回放映:2011-02-25

事件概要

テッサ・ジェームズ、ジェーン・ドウ

路地裏で若い女性の遺体が発見される。身元不明だったが、マックは被害者の顔に見覚えがあった。以前に「殺人を目撃した」とマックに伝えたことがあったのだ。だが詳しく聞いてみると「紫の羽の女の人が、顔から血を流して死んでいた。3人の男が、灯りがきれいで天使のいる部屋からその人を運んでいた。泣いている白髪の男と、がっしりした虎の男がいた。すごく寒かった」などと要領を得ないことを口走るだけで、すぐにその場を去ってしまった。だがマックは刑事としてのカンで、彼女の話は嘘や妄想ではないと確信していた。

彼女の名はテッサ・ジェームズで、以前は法律事務所に勤めていたが、欠勤や言動を理由に解雇され、現在は住所不定。死因は麻薬の過剰摂取だが、それまで常用していた形跡はなく、また注射跡も不自然であることから他殺の可能性が高かった。

テッサの衣服の付着物などから、廃墟となったデパートの連絡通路に住み着いていたことがわかる。その場所には大量の写真や切抜きがびっしりと貼り付けられ、仮面や派手な装飾品などが置かれていた。注意してみると、切抜きの日付はすべて2月17日で、内容は女性の失踪や死亡などを報じるものばかり。マックは、テッサが目撃した事件の記事を探していたのではないかと思いつく。「寒かった」とも言っていたので、その事件が2月17日のことだったのだろう。ジョーは仮面や飾りなどを見て「マルディグラではないか」と言う。マルディグラは謝肉祭の最終日で移動祭日だが、昨年は2月17日付近だったはずだ。

ホークスは、写真とともに貼ってあった紙のロゴマークを調べ、「ヴォナークラブ」という紳士クラブのマークであることを突き止める。これは億万長者だけが入会を許される超一流のクラブ。マックとフラックはクラブを訪れ、「灯りがきれいで天使のいる部屋」があることを知る。それはVIPルームで、中には性交の痕跡や血痕などが残されていた。

クラブからの帰り、マックは男女の2人組にテーザー銃で襲われて拉致され、「深入りするな」と脅迫を受け、人気のないトンネルに置き去りにされる。

連絡を受けたジョーはマックの身体から証拠を採取。肩に当てられていたナンバープレートから、マックを襲ったのはリムジン会社の運転手、ピーター・グラントと判明。ピーターは逮捕されるが、雇い主の正体は「言えば殺される」と口をとざす。

マックらは再びテッサが残した「暗号」に取り組み、1919年にシカゴのホワイトソックスで起きた八百長事件がカギになっていることを突き止める。それとテッサが使っていたコードネームを合わせて、白髪の男は製菓会社のオーナーであるマシュー・ストラトフォード、虎の男は、虎のTシャツを着ていたメジャーリーガーのデレク・ペリー、そして3人目がヴォナークラブの支配人、キース・デヤングだった。

シドは前年の2月16日に起きた事件を調べ、それらしい身元不明女性を発見。DNAがヴォナークラブのVIPにあった血痕と一致する。手首のタトゥーは、テッサが絵に描いていたものと同じデザインの花だった。

被害者は室内で死亡したはずなのに、発見時にはコートを着てボタンもきちんと留められていた。犯人が遺棄する際に、罪悪感からコートを着せてやったものと判断して指紋を調べてみると、デヤングの物と一致。デヤングに前科はなかったが、マックが最初に訪れた時に名刺を交換したので、そこに指紋が付着していたのだ。

前年のマルディグラ・パーティで、ストラトフォードとペリーがVIPルームに売春婦を呼んだ。だが彼女が過剰摂取で血を吐いたため、ストラトフォードが黙らせようとして首を絞め、彼女は死亡。3人でひそかに運び出した所をテッサに見られたのだ。デヤングはテッサに見られたことに気づき、彼女の人相特徴をストラトフォードに報告していた。彼自身は手を下していないが、テッサの死の原因を作ったことは明らかだった。

やがてストラトフォードとペリーも逮捕され、テッサの事件は解決。テッサの遺体は引き取り手がなく、家族や友人が現れなければ無縁墓地に入ることになる。マックはテッサが自分を信頼して話しかけてきたことを思い出し、「私が友人だ」と言う。


感想

冒頭、縛られて拉致されている被害者が頭巾を取ったらマックだったのでびっくり。何してんのこんな所で! と思ってしまった。で、そこからお決まりの時間遡り。

邦題は「ジェーン・ドウは見た」だが、これは正しくない。目撃者はテッサ・ジェームズという名前が最初からわかっていたのだから。ジェーン・ドウだったのは殺された女性の方だ。身元不明のままモルグに1年以上も置き去られ、マックのように「私が友人だ」と言ってくれる人も、結局最後まで現れなかった。正しくは「(テッサが)ジェーン・ドウを見た」というべきではないか。

全体の雰囲気が良い感じでエピソードとしては悪くないんだけど、何か既視感があるよな~と思っていたら、前シーズンのコンパス・キラーか! 殺人を目の当たりにしたことが原因で心を病み、廃墟に隠れ住んで「ターゲット」を探し続けるという舞台設定に加えて、テッサとコンパスの醸し出す雰囲気も何となく似てるような気が……線が細くて不幸そうな感じがそう思わせるのかな。ただ、テッサの探していたターゲットは妄想ではなく現実の犯罪者だったので、彼女も巻き込まれる羽目になってしまった。

Yoko (yoko221b) 2013-06-19

csi_ny/s07/156_the_untouchable.txt · Last modified: 2020-04-11 by Yoko