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BONES - Season 2, Episode 5

#27 The Truth in the Lye


事件概要

ラリー・シーヴァーまたはラリー・ターナー

建設現場でバスタブに入った腐乱死体が発見される。化学薬品に浸けられていたため、身体のかなりの部分が溶けて液状化していた。人工股関節が発見されたことから、被害者は遺伝性の骨形成不全症だったことがわかる。ブースとブレナンはその情報を頼りに、手分けして身元を割り出そうとするが、2人はそれぞれ、ラリー・ターナーとラリー・シーヴァーという別々の男性に行き着いてしまう。その「ラリー」は、メリーランド州とヴァージニア州にそれぞれ別々の妻と子を持ち、二重生活を営んでいたのだった。

ラリーの職業は電気工事技師で、遺体が発見された建設現場の電気工事を請負っていた。ラリーは秘書のクロエとは上手くいっていたが、工事責任者のピートは、ラリーが工事費用を着服して安物の部品を使っていたことに腹を立てていた。2人の妻はお互いの存在をまったく知らない様子であり、ラリーの死によって金銭を得られるのはどちらの妻も同じ。

バスタブから象牙のかんざしが発見されるが、持ち主はラリーの秘書クロエと判明。クロエの話を聞こうと出かけたブースとブレナンは、そこでラリーの2組の妻子と鉢合わせ。2人の妻たちは実は初対面でも何でもなく、お互いの家庭のこともすべて知った上で芝居をしていたのだった。さらに、クロエまでもがラリーの子を妊娠しているとわかる。

ラリーの妻2人は、お互いの子どもが同じ病気であることがきっかけで出会い、親しくなるうちにお互いの夫が同一人物であることを知って衝撃を受ける。確かめるために夫を尾行し、そこでクロエのことも知ってしまう。3人はラリーを問い詰めようと、仕事場へ出かけてみるが、行ってみるとラリーは銃を口にくわえて死亡していた。自殺では保険金がおりないため、妻たちはラリーの遺体をバスタブに入れ、薬品を大量にふりかけて分解がはやく進むようにしたのだった(妻のうち1人が理科教師)。

ラリーの頭部からは確かに散弾が発見されていたが、直接の死因は後頭部の殴打。最初は、散弾を撃った衝撃で後方へ倒れて配電盤に頭をぶつけ、骨が弱かったため死に至ったと思われた。しかし、調べてみると、散弾の傷は死後のものであることがわかる。つまり、誰かがラリーを殺害して散弾で自殺に偽装し、その後に妻たちが発見してバスタブに入れたのだった。

カミールはバスタブから余分な歯を発見する。それは歯ではなく人工歯冠で、サイズは男性用。ラリーと金銭面でもめていたピートのものだった。ピートはラリーと口論したが、ラリーは妻たちに真相を知られてそれどころではない。その様子を見てピートはさらに腹を立て、はずみでラリーを突き飛ばして死なせてしまう。それを自殺に偽装したのだった。


感想

グロ~。バスタブでドロドロに溶けてしまった遺体とは。最近のBONESは湿度が高くなったというか、軟組織の量が多くなったというか、白骨やミイラに比べて生々しい現場が増えたなという印象。グロいのはいいのだが(いいのか?)、もっと骨見せてよ、骨。BONESなんだから。

今回死んだ人、ごく普通の電気技師で、よく2つの家庭を持てたな。しかも3人目まで……。遺伝病を抱えているとわかっていて、いったい何を考えていたんだか。別に病気だから子どもをつくるなという意味ではなく、今いる子どもたちの治療代だけで工事費をごまかすほど困窮しているのに、何でそれ以上に。こればかりは、たとえ骨が溶けずに残っていたとしてもわからないんだろうな。

原タイトルの “The Truth in the Lye” は、Lie(嘘)とLye(苛性ソーダ)をかけているのだろうが、Truth(真実)とTooth(歯)の連想もありそう。でも実際にあったのは歯ではなく人工歯冠で、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)も使われていなかったようだけど。ホッジンスによると、バスタブに入れられた物質は次亜塩素酸ナトリウム(sodium hypochlorite)、次亜塩素酸カルシウム(calcium hypochlorite)、塩酸(hydrochloric acid)とのこと。でも塩素系の薬品と塩酸って「まぜるな危険」の組み合わせじゃないの? 犯人の人よく無事だったね。

冒頭でブースとレベッカが一緒にいて「!」と思ったら、ラストでは同じ構成の場面でカミールが!(これ撮影は一緒にやったんだろうなと思うと可笑しい) 研究所の外で何しようと勝手だけど、それをストーリーの本筋に持ち込んだり、B/B/Sの△関係みたいなことにされるのはちょっと……。

Yoko (yoko221b) 2008-10-13