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csi:novels:08_snake_eyes

Snake Eyes

マックス・アラン・コリンズによる小説版CSI第8弾。郊外の小さな街、ブート・ヒルのカジノで銃撃事件が発生した。事件の規模を考え、エクリーはスイングとグレイヴヤードの合同捜査を命じる。スイングシフトの時間だったため、キャサリンが指揮を取り、グリッソム、ニック、サラ、ソフィアとともに現場へ向かう。一方、非番だったウォリックはバックアップのために呼び出され、グレッグとともにその他の事件を担当することになった。


書誌情報

Snake Eyes

  • 著者:Max Allan Collins
  • 発行:2006-09-01
  • ISBN:978-0743496650

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内容・感想

ちょっと変わった構成の話。時期的にはシーズン5の後半、フィナーレの少し前あたりだと思う。管理職の会議中に、郊外のカジノで銃撃戦があったという報告が入る。どうやら大事件らしいということで、会議は中断し、スイングとグレイヴヤードが総出で捜査に向かう(デイシフトは相変わらず謎の存在だ)。大事件・重要人物がからむ事件の時は合同捜査、というのはシーズン5「王様の秘密」の時と同様だが、今回はキャサリンが現場の指揮を任される。

銃撃事件の現場はラスベガス市内ではなく、ブート・ヒルという小さな街。現地の警官と検死官はいるが、専属のCSIやラボはないらしい。というわけで、CSIと現地警察が協力して捜査にあたり、その間ブラス警部はウォリックやグレッグとともに市内の事件を担当。

死亡した被害者のうち1人は不良グループのリーダー格だったので、最初は対立するグループとの抗争事件と思われたが、傷を見ると「小口径のピストルで至近距離から後頭部を撃つ」というマフィアの処刑スタイル。しかもその後、地元の検死官が襲われて遺体が盗まれてしまう。また、一方のリーダーが殺害されたことで不良グループの対立は激化し、暴動が懸念される事態に。

例によって犯人に意外性はなかったけれど、ストーリー展開に動きがあり、現地の警察署長ロペスとグリッソム主任も、意外に息の合った所を見せてくれて面白かった。終盤では相変わらずキャサリンが見せ場を作ってもらってますな~。キャサリンといえば、最初の方で髪の形容が “red hair” になっていた。今までは “strawberry blonde” か、あるいは “reddish blonde” だったと思うのだけど……シーズン5「主任失格」でキャスの髪は正式に赤毛ということに決まったのだろうか?

しかし今回も、サラとソフィアの出番が少なかった……。新顔のソフィアはともかく、MACは少しサラに冷たすぎない?『コールド・バーン』の後、サラはほとんど活躍してないんじゃないだろうか。

さて、ウォリック、グレッグ、ブラス警部のチームは、銃撃事件で人員が出払っているせいかとにかく忙しい。ひとつひとつの事件はすぐに解決するのだが、片付いたと思ったら別の事件が次々に起こり、全部で殺人3件と強姦1件……かな? 最初の被害者のパソコンを調べる場面では、またしてもNuñezが登場。今回は、被害者の「遺書」がタイムスタンプごと偽造されたことを見抜いていた。

こちらは、グレッグの活躍が素晴らしい。『Killing Game』から今回にかけて、着実に捜査官として成長を遂げていて頼もしいわ。ただ、このままベテラン捜査官になっていく前に、失敗したりつまずいたりするグレッグももう少し見ていたいような気もするな~。これはテレビのシーズン5で楽しめばいいのかもしれないけど。

Yoko (yoko221b) 2006-11-14

csi/novels/08_snake_eyes.txt · Last modified: 2024-02-18 by Yoko