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csi:s05:094_down_the_drain

CSI - Season 5, Episode 2

#94 Down The Drain

  • 邦題:「凶暴な躾け」
  • 脚本:Naren Shankar
  • 監督:Kenneth Fink
  • 初回放映:2004-10-07

Well, the kid gets murder, mom's an accessory, and dad gets felony explosives. It's a family-value pack.

事件概要

カルヴィン・パーコウィッツ事件

集中豪雨に見舞われるラスベガス。下水からは水があふれ出し、身元不明の男性の遺体が発見される。ウォリックとキャサリンは、被害者が来た方向へ下水の中をたどって行く。中でアクアソックスとサンスクリーンを発見。

一方モルグでは、グリッソムとともにグレッグが検死解剖を見守る。首には杭のような物が刺さり、全身に傷があったが、気管の中には白い泡があることから、溺死の可能性が高かった。

ウォリックとキャサリンは下水道から地上へ到着。そこには、被害者の顔写真つきの身分証、ヘルメット、タイヤの内管があった。被害者はホテルのプールで監視員をしていたカルヴィン・バーコウィッツ。内管を浮き輪がわりにして河で「ベガス・スタイル」のサーフィンをしていたところを大水に流され、途中で頭を打って溺死。そのまま下水に流されてしまったのだ。

トラヴィス・ガイルズ殺害事件

パーコウィッツ事件の真相がわかったところで、二人はマンホールのメンテナンスをしていた作業員に呼び止められ、人間の骨を見せられる。発見された位置は、雨水が流れる経路とは異なっていたため、何者かが遺棄した可能性が高かった。骨の状況から、死後1年以上は経過していると思われた。まず、遺棄した場所を特定することから始まる。

作業中、さらに人骨が発見されてだんだん場所が絞り込めてきたが、そこは住宅地。下水管から流したにしては骨が大きすぎる。そこで、マンホールに直接放り込んだものと仮定して蓋を開けると、果たしてそこには残りの骨があった。マンホールの下には、通常より高い位置に水が溜まっていた痕跡があった。人体が遺棄され、それが排水を邪魔している間に水が溜まって痕を残し、遺体が腐敗して骨になった後に、再び水が流れるようになったのだ。

骨から推測される被害者は、十代の白人少年。肋骨には、背中を2回刺された傷があった。周囲の住人の話では、最近猫が何匹もいなくなり、違法な火薬を使って遊んでいる少年がいるらしい。骨は劣化が激しくDNAは抽出できなかった。キャサリンとニックは行方不明者のデータベースを調べるが、なかなか該当者が見つからない。

ブラス警部は、サラ、ウォリックとともに「違法な火薬」を使っている高校生、オーウェン・ダービンの家を捜索。白骨との関連は不明だが、火薬の件で令状を取ったのだ。家の中はまるで武器庫で、大量の銃や弾丸が無造作に置かれていた。中で血痕が発見されたため、ブラス警部は捜索の容疑を切り替えようとする。新しい令状を発行するまで表向き捜索は中断されるが、クローゼットの中を「見て」いると、そこにはいくつものパイプ爆弾。急遽爆弾処理班を現場に呼ぶ。ウォリックとサラはクローゼットの扉に血痕を発見し、爆弾が動かないよう注意しながら扉を取り外して採取。

グリッソムは、豚の死骸と尿を使って実験し、下水の中という条件では、通常20倍の速度で腐敗が進むことを確認。それにより、推定失踪時は最短で5週間前となる。それを元に調べ直すと、6週間前に行方不明になったトラヴィス・ガイルズという少年が浮上する。トラヴィスの父親は息子が生まれた直後に失踪、母親は麻薬中毒で別の州に住んでいる。トラヴィスは祖母に育てられていたが、時々家を出て母親に会いに行くことがあったという。

爆弾処理班がパイプ爆弾を処理し、他に爆発物がないか家屋内を捜索する中、CSIの捜査も再開される。ダービン家の階段の壁には血痕があった。オーウェンは「犬だ」と言うが、犬にしては位置が高すぎる。外のゴミ箱には動物の死骸や、燃やされた衣服と靴。グリッソムはガレージで血痕とナイフを発見するが、その時爆弾処理班がガレージの冷蔵庫に大量の液体爆弾を発見。CSIたちは大急ぎで証拠をかきあつめて避難し、家は爆破される。凶器とおぼしきナイフは冷蔵庫のすぐ後にあったため、手を触れることができないまま家とともに破壊された。

トラヴィスの祖母が少年の抜けた歯を持参し、ダービン家で発見した血痕とDNAが一致することが確認された。オーウェンはなおも、ナイフを持って走ったトラヴィスが事故で自分を刺した、と強弁するが、トラヴィスは二度刺されていたので、それは嘘だった。トラヴィスを刺したのはオーウェンで、焼けた衣服がたたまれていたのは、母親が後始末をしたためだった。息子は殺人、母親はその共犯、父親は違法な爆発物の違法製造で逮捕。サラが回収した証拠のホームビデオには、仲良く爆発物を作り、カエルを爆殺して遊ぶ父親と息子が映っていた――。


感想

最初の事件があっさり解決したと思ったら、そこで別の事件が発覚。このように連続した事件というのは、ベガスではちょっと珍しいかなと思う。検死解剖や主任の実験(グロ)といった定番のCSI要素の他、マイアミばりの爆破シーンまであって、けっこう派手なエピソードだ。ただ、派手なわりに事件としてはちょっと……ベガスにしてはシンプルかなと思った。最初の事件は番組開始後10分もしないうちに解決するし、次の事件も、たしかに「現場」を探すプロセスが必要ではあったけれど、いったん場所を絞り込んだら、あっさり(残りの)遺体発見、そのすぐ目の前にあった家が殺害現場で、その家の住人が犯人でした、とそのままシンプルに最後までいってしまった感じ。

爆弾処理班の人を見ていると、やはりマイアミのホレイショを思い出してしまう。爆弾処理班だから、という目で見ているせいかもしれないが、現実にもこういうイメージなのかも。というのは、彼の台詞にあった “Ever see me running, make sure you keep up.”(俺が走っているのを見たら、遅れないよう走れ)といのは、LAPD(だったかな?)の爆弾処理班のTシャツに実際に書いてあるんだそうだ。前半がシャツの前、後半が後に書いてあるらしい。何かコメンタリーにそういう話があった。「俺が走っているのを見たら…」と胸に書いて猛然と走って来る人物がいて、通り過ぎた後姿を見ると「遅れないよう走れ」ですよ。想像してみるとけっこうすごい状況だわ。

このシーズンが始まる直前に、ニック役のジョージ・イーズとサラ役のジョージャ・フォックスが「解雇される」というニュースが飛び交ったことがあった。結局は二人とも継続して出演することになったわけだが、ニックとサラの出番が少ないのはその影響なのだろうか。最初の方はキャサリンとウォリックが出ずっぱりだった。この2人のロマンスを暗示するような場面もあったりなんかして。

hermitage.rdy.jp_csi_img_caps_csi_094.jpg

こんな状況なのに絵になるなぁ。今シーズンはこのペアが? とかちょっと気になってしまった。一応、公式設定ではウォリック、ニック、サラがほぼ同年代でダンゴになっていて、キャサリンがそれよりちょっと年上らしいのだが、ウォリックは他のダンゴ仲間よりちょっと大人っぽく、キャサリンもウォリックに対しては頼りにしている風な印象だった。シーズン3「遺伝子への憎しみ」でキャサリンが襲われた時とか、シーズン4「終末の淵まで」で親子鑑定のことを話した時とか。シーズン4「猶予24時間」でウォリックが女子トイレに入っちゃったシーンも良かったな~。

主任のマニアックな実験も相変わらず。ほんと楽しそうに実験する人だ。グレッグはあの容器、結局いっぱいにできたのだろうか(1人じゃ無理か)。

あと気になるところというと、最後にホームビデオを見ているサラの場面だろうか。前回エピソードの冒頭で家族の話をしようとしていたが、今のところそれはどこにもつながっていないという状況。コメンタリーでもこの場面にちょっと含みを持たせているようなことが言われていたので、まぁそのうち何か出てくるだろう。


単語帳

  • wader:ウェーダー(胸、腰までの長靴)
  • eenie-meenie-minie-mo:どれにしようかな?
  • florazene:血液や排泄物に反応する薬品らしい。
  • haze:新人へのいじめ、しごき

Yoko (yoko221b) 2006-07-17

csi/s05/094_down_the_drain.txt · Last modified: 2020-03-21 by Yoko