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csi:s12:253_tell_tale_hearts

CSI - Season 12, Episode 2

#253 Tell Tale Hearts

  • 邦題:「死ぬのを見たのは誰」
  • 脚本:Joe Pokaski
  • 原案:Larry M. Mitchell
  • 監督:Brad Tanenbaum
  • 初回放映:2011-09-28

事件概要

チャンブリス一家四名(アニタ、カルヴィン、スーザン、フィオナ)

民家で住人4名が一度に殺害される。カルヴィンは居間で射殺、カルヴィンの妻スーザンは浴室でタオルバーにより撲殺、カルヴィンの母アニタは玄関で刺殺、そして幼い娘のフィオナは頭を撃たれ、部屋のベッドに寝かされていた。フィオナだけは殺された後に着替えさせられ、ベッドに移されていた。

フィオナの部屋から向かい側の家まで血痕が続いており、その家に一人で住んでいるジョン・リーという若者がフィオナの血染めの服を持っていたことから逮捕される。ジョンの寝室はフィオナの部屋とまったく同じ間取りで同じドールハウスが置かれ、その中には隠し撮りしたらしいフィオナの写真が大量に隠されていた。ラッセルは、自宅内の様子が子どもっぽいところから、ジョンは精神的な成長が止まっており「自分が子どもだからフィオナに惹かれているのではないか」と言う。

ジョンの手からは火薬残渣が発見され、彼は犯行を認める。しかしそこへ、法律事務所に勤務するレスリー・ギティックが現れ「私が一家全員を殺した」と言い出し、凶器の銃を捨てた場所を自白する。動機はカルヴィンとの不倫だったという。

レスリーの言った場所から凶器は発見されるが、旋条痕は不一致。供述自体にも矛盾する点があり、ジョンもフィオナも決定打に欠ける。

ラッセルは現場で部下たちを集めて「家族会議」を開き、犯行の様態を再現しようとする。また、サラはジョンがフィオナをストーキングしていたのに両親が通報しなかったことを不審に思う。通報できない理由があったのではないか――と見当を付けて部屋を捜索したところ、大量の麻薬と現金が発見される。

そこで発見された指紋から、麻薬所持の前歴を持つロニー・ギャローズが浮かぶ。ロニーを探し出してみると、車からは薬物とともに血痕の付着した靴が発見される。だがそこへロニーの父親モーリスが現れ「私が一家全員を殺した」と言い出す。モーリスは息子を何とか薬物から更生させようとしたが、カルヴィンのせいでまた薬に手を出すようになってしまい、それで殺害したというのだ。モーリスの自供でジョンとレスリーは釈放される。

ラッセルは、容疑者3名の言葉遣いがまったく同じであることから、3人で口裏を合わせ、合理的な疑いを抱かせて全員無罪になろうとする計略ではないかと思いつく。法律事務所で助手をしているレスリーには、判例についての知識があるはずだった。だが3人には互いに接点はなさそうだ。ラッセルはヒッチコックの映画「見知らぬ乗客」を例にとり「(3人が乗り合わせた)列車を探せ」と言う。

改めて3名の周辺を調べたところ、レスリーがモーリスのトラックと事故を起こし、ジョンの務める工場に修理を依頼していたことがわかる。そこで車の傷を照合しようとレスリーの自宅へ向かうが、そこへ銃声一発。ジョンがレスリーを撃ったのだ。ジョンは「フィオナを自分にくれるというから計画に乗ったのに、レスリーはフィオナを殺した。僕にはもう何も残っていない」と言い、その銃で頭を撃ち抜き自殺。ジョンが持っていた銃は殺害の凶器と判明。レスリーの家には犯行に使用されたナイフもあった。

レスリーはカルヴィンに捨てられたことに怒り、彼の自宅を監視しながら復讐計画を練っていた。そこで、ジョンがフィオナを覗いていたことやモーリスがカルヴィンと争っている所を見て2人を計画に引き入れたのだ。モーリスはレスリーらとの共犯を認め「カルヴィンだけを殺すつもりで家に侵入したが、レスリーはアニタを殺した。話が違うと驚いたが、家に入った以上、やるしかないと腹をくくってカルヴィンを殺した」と供述する。


感想

誰がコマドリを殺したの――3人の被疑者の供述が語彙レベルで一致していることから、ラッセルは仕組まれた交換殺人ではないかと思いつく。両親が旅回りのミュージシャンだったというラッセル、この発想は面白かったが、交換殺人自体は初めてではないので「キャサリン、シーズン3のアレを思い出すんだ!」と思ってしまった。シーズン3のアレ、邦題がそのまんまだったアレね。

さて、今回からモーガンが本格的にチーム入り。ラッセルは「家族会議」と言ってやたら全員を集めたがる。これをやると、ラッセルもモーガンも、必然的に他のメンバーとのやり取りが多くなるので、新人を馴染ませるには良い方法なんじゃないかと思った。画面もにぎやかになるし「チームで動いている」感が強くなって良い。

事件は、自称犯人が次から次へと現れ、しかもいずれも決定打に欠けるという中途半端な状況。主犯は「合理的な疑い」を招いて全員起訴を免れるか、起訴されても公判で無罪になるという作戦だったようだが、果たしてうまくいくのだろうか。確かに、キャサリンの夫が殺された事件でも容疑者2人のうちどちらが犯人か判断できず、結局2人とも野放しという結末に終わっている。

しかしこの事件では凶器という物証がある。レスリーとモーリスはすぐに逮捕されたわけじゃないのに、なぜ凶器を処分しておかなかったのだろう。仲間が裏切らないようにするための保険? しかし別々に起訴されてしまえば、そんなことをしても結局は誰かが裏切るような気がする。犯行の凶悪さから考えて死刑事件になる可能性があるし、そうなると囚人のジレンマが働いて、モーリスあたりは「無罪の可能性に賭けるより確実に死刑を回避したい」と思うのではないだろうか(そもそもそれほど結束固そうじゃないし)。


使用楽曲

  • Taking Control by Alberta Cross (冒頭)
  • Who? by The Sheepdogs (銃の分析)

Yoko (yoko221b) 2015-01-02

csi/s12/253_tell_tale_hearts.txt · Last modified: 2024-02-20 by 127.0.0.1