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csi_miami:s03:050_pro_per

CSI: Miami - Season 3, Episode 2

#50 Pro Per

  • 邦題:「極悪弁護人」
  • 脚本:John Haynes, Steven Maeda
  • 監督:Karen Gaviola
  • 初回放映:2004-09-27

- Well, I don't want to bias you, all right?
- Ooh, I love a mystery.

事件概要

ジェニファー・バルデス/ウェスリー・シモンズ/デニス・デ・ラベック殺害事件

海辺のガーデンパーティのさなか、シガレットボートを駆る男が突然銃を乱射した。客の一人、ジェニファー・バルデスという女性が撃たれて死亡した。家主は有名な興行主デニス・デ・ラベック、通称「デュース・デュース」。犯人は射撃と操縦の二人組みだったという。カリーは現場で弾を回収し、ホレイショはジェニファーの息子スティーヴィーを署に連れて行き、前歴者の写真を見せる。

沿岸警備隊がシガレットボートを発見し、デルコが現場へ向かう。ダヴェンポートという男が操縦していたが、乗り捨ててあったのを見つけただけだと主張。ボートには薬きょうがいくつも落ちていた。また、デュースがボートに向けて拳銃を撃ったこともわかる。デュースは、仕事への悪影響を心配して犯人の名を言い渋るが、ホレイショの追求でかつてのパートナー、バイロン・ミドルブルックの名前を口にする。また、スティーヴィーも写真の中からミドルブルックを発見していた。

ミドルブルックは自ら弁護人として法廷に立ち(Pro Per)、罪状認否手続き・予備審問・保釈申請を行う法廷でデュースを挑発する。デュースはまんまと挑発にのり、ミドルブルックを殴って逮捕される。逆にミドルブルックは保釈され、弁護人としての立場を利用してラボへ乗り込み、カリーに証拠を見せろと迫る。

ダヴェンポートが船を見つけた場所からは銃が発見されるが、指紋は残っていなかった。船には飛沫血痕があり、操縦士が射殺された可能性があった。

州検事はデュースとスティーヴィーの両方を証人として要求するが、ホレイショは少年を身を案じ、法廷に立たせることをためらう。そこへ、逮捕されていたデュースが殺害されたという報が入る。殺したのは終身刑の囚人で、ミドルブルックが性格証人として呼び寄せた男だった。ミドルブルックの差し金であることは明らかだった。ホレイショはスティーヴィーの安全を心配し、叔母が迎えに来るまでイェリーナに預かってくれるよう頼む。自分の家ではミドルブルックの手が及ぶかもしれないからだ。

カリーはミドルブルックによる召喚状で法廷に立つ。現場で回収した弾丸は、ボートにあった銃と口径が一致することまではわかるが、つぶれていたため銃の特定まではできない状態。そのことをまんまと証言させられてしまう。

一方、デルコとトリップはダヴェンポートが船から遺体を捨てたことを知り、エビの密猟漁船の網の中から遺体を発見する。身元は、ミドルブルックの仲間だったウェスリー・シモンズ。背中から3発撃たれ、すべて貫通。だがデュースは2発しか撃っていない。ホレイショはカリーとデルコにボートを調べるよう言うが、先入観を持たせないように、何を期待しているかは言わなかった。

ホレイショは、ミドルブルックが提出した申請書類の記載が “eyewitnesses” と複数になっていることに気づく。スティーヴィーの記録はすべて削除したので、証人はデュース一人だけのはずだった。少年の存在を知られたことに気づき、ホレイショはイェリーナの家へ向かう。ちょうど何者かが車から銃を乱射しているところだったが、幸い誰にも怪我はなかった。ホレイショはスティーヴィーを警備の厳重な場所へ移す。

スティーヴィーの情報をリークしたのは、ミドルブルックのリーガルエイド(助言などをする弁護士)だった。前日、警察署に来たときに、ホレイショがイェリーナにスティーヴィーを預かってくれるよう頼んでいる会話を立ち聞きして、それをミドルブルックに伝えたのだ。

審問が開かれ、判事は検察が目撃者の情報を隠していたことを理由に、ミドルブルックの主張を認め、証人としてのスティーヴィーを排除することを決定する。

一方、カリーとデルコは船で得た証拠をもとに、船を操縦していたウェスリーが左後方から撃たれたことを突き止める。運転席は右側にあり、陸(パーティ会場)を右手に見る方向で走っていたので、陸から撃った弾ではない。さらに、ミドルブルックのシャツには、ウェスリーの血が付着していた。

法廷では、訴追側に証拠がないことを理由に、判事が訴えを却下。そこへカリーとデルコが新たな事件の証拠を持って現れ、ミドルブルックはウェスリー殺害で逮捕される。


感想

……見事なまでにスピードルの存在が消えている。:-(

何でもこのエピソードはロリー・コクレーンが降板を申し出る前に書かれた脚本とのこと。この2話と3話くらいまでは最初のドラフトにスピードルがいて、4話あたりは穴埋めをどうするか決まらない段階で「とりあえずスピードル抜きの話」として書かれたような印象だ。今回、デルコが潜水する時のアシスタントがトリップ刑事だったけれど、今までこれはスピードルのポジションだった。また、珍しくホレイショがライトを手に証拠を探していたけど、これも最初はスピードルだったんじゃないかな。だってホレイショは鑑識の仕事ほとんどしないじゃん。現場では手を腰に当てているかサングラスの着脱しかしないし……。

いや、スピードルの面影を探してもしょうがないよね。もっと前向きにいこう。ホレイショのあのライト、ジェダイのライトセイバーみたいでかっこいいな(マスター・ホレイショ?)。

今回の事件、犯人は本当に憎たらしいし、デルコは潜るし、カリーは弾丸を調べるし、ホレイショは少年を守るし、イェリーナとステットラーの三角関係も発覚したし、確かにそれぞれに存在感があったストーリーだったと思う。しかし、事件として見ると、殺人事件が3件も起きているのに、ウェスリーの件がかろうじて立件できただけ。ジェニファーの件は使える証拠がなく、明らかにミドルブルックの「勝ち」だろう。デュースの件も、実行犯は逮捕されたがミドルブルックの関与が立証されていない(この後明らかになるかもしれないけど)。だから、逆転勝ちというほどの爽快感がないんだな。

弁護側の法廷戦術に苦戦するCSI、という点では本家ベガスのシーズン3「科学捜査班の失敗」を思い出す。奇しくも同じシーズン3の2話目。ここは鬼門なのか。今年(2006年)の秋にはニューヨークがシーズン3に入る。負けるなよマック・テイラー。

さて今回の話では、前シーズンでデートしていたイェリーナとステットラーの仲が進展していたことがわかる。「おれが見張りをしていようか」と言うホレイショに対して、何だか決まり悪そうなイェリーナ。見ると、普段着姿のステットラーがいて……うーん、これはたまたま泊まりに来ていたというより、半ば一緒に暮らしているような雰囲気。いつの間にこんな親密な仲に!ということは、ミドルブルックに対抗するために協力しようというステットラーの言葉は、イェリーナ争奪戦に勝った男の余裕なのか、それとも「義理の義理の兄」に対する好意なのか。


単語帳

  • drive-by (shooting):走行中の車から射撃すること(ボートを使うのが Miami-style なのか?)
  • arraignment:罪状認否手続き
  • motion to suppress:証拠の排除要求?
  • lifer:終身刑囚
  • Johnny Cochran:ジョニー・コクラン(実在の弁護士。O.J.シンプソン事件を担当した)
  • Sudan Black:スダンブラック(脂肪分に溶ける染料。指紋を直接染色して採取する場合に使用する)
  • Gentian Violet:ゲンチアン紫(これも指紋採取に使われる染料)
  • disbar:弁護士の資格を剥奪する
  • Pro Per: “in Propria Persona” の略。弁護士を付けず自分で法廷に立つ当事者(= Pro Se)

Yoko (yoko221b) 2006-07-15

csi_miami/s03/050_pro_per.txt · Last modified: 2020-03-28 by 127.0.0.1