• 邦題：「失われた休暇」
• 脚本：Trey Callaway, Zachary Reiter
• 監督：Duane Clark
• 初回放映：2010-05-26

ペンシルヴェニアの刑務所から脱獄したシェーン・ケイシーは、その後逃亡を続けていたが、ある日NYの街中で目撃され、逮捕される。

世間を騒がせた凶悪犯の逮捕とあって、地方検事はケイシーを特別に検事局に勾留するが、ケイシーはそこで見張りの巡査を殺害して逃走。またも行方をくらましてしまう。

行き先の手がかりを求めて、マックは最初にケイシーを目撃した警官に事情を聞き、ケイシーがあるバーにいたことを知る。その店では紙幣をさまざまな形にアレンジして壁の装飾としていた。行って調べてみると、かつてケイシーがプリントしたTシャツと同じドクロの図柄と、メッセージと思しき記号を描き込まれた紙幣が、額縁の形に折られて飾られていた。その紙幣をラボに持ち帰って詳しく検討した結果、記号は星条旗とドル記号を表しており、マンハッタン美術館に展示されている紙幣のアート「アメリカン・ウェイ」を指しているのではないかと思われた。

マンハッタン美術館の展示室へ行ってみると、献金箱からドクロ形に折られた紙幣が発見される。メッセージを読み解くと「縛り首の木」と解読できる。「縛り首の木」とは、ワシントンスクエアパークにある1本の木。そこには、ケイシーと同じ房に収監されていたイーサン・ガンズの遺体が吊るされていた。イーサンのシャツはダニーの警察学校時代のもので、ポケットにはダニーの身分証があった。ケイシーの標的はダニーだと思われた。

そのダニーは一家で休暇を取っており、行き先は「ロングアイランド方面」としかわからない。ダニーの携帯電話は自宅に置いてあるので、リンジーの携帯電話を追跡しようとするが、電波が届きにくい地域なのでアダムは苦戦する。その一方でケイシーは、ダニー一家の近くに潜んでランドリーからTシャツを盗み、イーサンに電話を盗聴させていたということがわかる。ケイシーの方はダニーの行き先を知っている可能性があった。イーサンの遺体からもドクロの紙幣が発見され、調べた所、海賊ウィリアム・キッド船長とジェイコブ・ハンド、1796、灯台、「私の信念は盗まれた」といったメッセージが読み取れた。

そこへ、リンジーの携帯電話の信号が入る。デジカメが電池切れになったため、携帯電話で写真を撮って送信したのだ。アダムは電波を捕捉して位置を割り出し、紙幣に書かれた暗号と合わせて場所を絞り込む。1796年に建設され、初代の灯台守がジェイコブ・ハンドで、キッド船長が宝を埋めたと言われているアマガンセットの灯台と思われた。

ダニーたちは一家3人で灯台の展望台に上っていたが、そこで待ち伏せしていたシェーン・ケイシーと遭遇。ケイシーはリンジーをルーシーとともに下へ行かせ、ダニーと直接対決しようとする。そこへマックの乗ったヘリが近付いてケイシーの目をくらませる。ダニーはすかさずとびかかり、もみ合いになった挙句ケイシーは海へ転落。その後海を捜索するが、遺体は見つからなかった。

その夜、自宅へ戻りルーシーの泣き声で目が覚めたダニーが子ども部屋へ行くと、そこにはルーシーを抱いたケイシーがいた。そして銃声一発――。

シーズンフィナーレ。去年に続いてまたクリフハンガーで終わったのだけど、何だか緊張感がないし「この後どうなるのっ」と知りたい気持ちにもならないなぁ……今この時点で、本国ではシーズン9のフィナーレが間近、日本でもWOWOWでシーズン8の放送が始まったばかりなので、何というか緊張感がないよね。でも、リアルタイムで見ていればドキドキしただろうかというと、そうでもないだろうと思う。毎シーズンこんなことをやられてはね。誰が誰を撃ったのかは予想がつくし、たぶん今シーズンの冒頭みたいに、さらっと流されて終わるんじゃないかという気がする（違ったら、それはそれでウザい）。

シェーン・ケイシーの暗号も、最初は面白かったけどもう飽きた。それに、ステラやホークスがすいすい解読しすぎ。

細かい疑問を言い出せばいろいろあるが――にぎやかな観光地なのに灯台に誰もいなかったのはなぜか（他の観光客がシェーンに殺されていませんように）とか、日没を見るために明るいうちに上ったのに、ダニーとの対決シーンではもう真っ暗になっていた（あそこで何十分にらみ合ってたんだ？）とか、あの高さから転落してどうやって助かったのか、とか。でも、まぁいいか。

思い出したようにシェーンの兄の話が出てきたけれど、本当はもう兄のことはどうでもいいんじゃないのか？ という印象を得た。兄のことで警察を恨んでいるからダニーを狙うのではなく、誰かをストーキングして苦しめたいから、兄の件にかこつけているとしか思えない。

そんなこんなで、今シーズン（も）あまり褒めなかったような気がするが、この後メンバー変更があるようだし、その新鮮さにちょっと期待してもいいかな？ と思いつつ、次シーズンまでさようなら。

— Yoko (yoko221b) 2013-02-23