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homicide:s04:076_partners_and_other_strangers

Homicide - Season 4, Episode 21

#76 Partners and Other Strangers

  • 邦題:「鎮魂歌(Part1)」
  • 脚本:Anya Epstein, Julie Martin, Darryl LeMont Wharton
  • 監督:Leslie Libman, Larry Williams
  • 初回放映:1997-05-09

事件概要

No.092 Beau Felton

ショットガンで頭を撃って死亡した男性。状況から自殺と思われた。顔はほとんど原形をとどめず判別不可能だったが、担当のペンブルトンは身分証で「ボー・フェルトン」の名を見て驚く。指紋等を照合した結果、遺体はボー・フェルトン本人と判明。フェルトンは停職後に警察を辞職しており、彼らはその後連絡を取っていなかった。

自動車窃盗課のポール・ファルゾン刑事がジャデーロを訪ね、「フェルトンが自殺した原因を知っている」と言う。ファルゾンらはキャントウェルという男の国際ヤミ販売ルートを捜査していた。だが突然、立件は不可能との判断が下る。警察内部にキャントウェルの協力者がいるらしいとわかり、なおかつフェルトンはキャントウェルと組んで商売をしていた。つまりフェルトンが昔のコネを悪用してキャントウェルに便宜をはかり、それが彼の自殺の原因ではないかというのだ。ハワードは怒る。

動機はともかく、自殺で解決したかと思われたが、コックスはショットガンによる傷が死後のものであることに気づく。コックスとアリッサは頭蓋骨の破片を組み立てて銃弾の跡を発見。何者かが「処刑スタイル」でフェルトンの後頭部を撃って射殺し、その後ショットガンを使って自殺に見せかけたのだ。

ペンブルトンとハワードは現場へ戻り、実際の犯行現場が浴室であることを突き止める。その後、ファルゾンを訪ね、キャントウェルの組織について聞く。情報屋が署に呼ばれるが、キャントウェルがフェルトンを殺そうとしていたか、また殺すとすれば誰を使うか、具体的なことはわからない。

そこへバーンファーザーからストップがかかる。フェルトンは、内務調査のガーティ刑事の指示で潜入捜査をしていたのだった。キャントウェルの捜査は税関も協力して何年も前から行われていたが、いっこうに成果が上がっていなかった。フェルトンは停職を解かれたばかりで殺人課に戻るつもりはなく、警察内部の協力者を探るために潜入させるにはうってつけの存在だった。今ここでキャントウェルの組織に捜査の手を入れると、内通者はわからないままになってしまう。バーンファーザーは殺人課と内務調査課の合同捜査を命じる。

メーガン・ラッサートがフランスから駆けつけ、捜査に協力する。


感想

ボー・フェルトン!

前シーズンの冒頭で「停職になった」と台詞だけの説明があり、それっきり姿を消してしまったと思ったら、こんな姿で再登場とは……。しかも、顔がない。俳優さんが出演を断ったのか、最初から出演させる気がなかったのか、ともかくフェルトンの姿は過去シーズンの映像が少し流れただけだった。レギュラーキャラの死亡は、これでクロセッティに続き2人目になるだろうか。

最初は自殺と思われたフェルトン。だが検死により他殺と判明する。ここでコックスとともに頭蓋骨の復元作業を行ったのが、以前マンチとデートしていたアリッサさん。もう付き合ってはいないようだが、まだ検死局にお勤めだったのね。さらに、内務調査の刑事が登場して、これが誰かと思ったらガーティ! 前シーズンで銃撃事件の通報を受けたのに、見て見ぬ振りをしてラッサートに告発された制服警官だ(「犯行現場」)。あの時はもうすぐ引退すると言っていたはずなのに、1年で私服刑事、しかも内務調査官になっちゃうって、いったいどういう人事異動だったのか……。

前後編フィナーレで、フェルトン事件の捜査は次回に続く。

事件以外の部分では、まずケラマンが、新聞でルーサー・マホーニーを称える追悼記事を読んで不機嫌。マホーニーはボルティモアの麻薬王だったし、彼のせいで多くの犯罪が起き、大勢が亡くなり、犠牲者の中に何の罪もない人もいた(正義感の強い商店主さんとか)のは確かだ。でもその一方で教育活動などの地域貢献も行っていて、多くの人を助けていたのもまた事実のようだ。このへんも、The Wire のバークスデイル組と通じるものがある。マホーニーの援助を受けていた中には、行政に見放された――とまでは言わないまでも、行政でカバーしきれない貧困層の人々も多かったのではないかと想像している。良いことをしたから犯罪が許されるわけではないが、単純に悪と割り切れる存在でもない。対して、マホーニーを撃ち殺したケラマンは、汚職警官として名指しされたこともある人物。彼らにとって警察の印象は決定的に悪くなったのではないだろうか。

そしてベイリスは、例の悪い叔父さんを訪ねてはあれこれと世話を焼き、ペンブルトンはベイリスを尾行してそれを突き止める。今シーズンももう終わりだけど、この話は次のシーズンまで続いて行くのだろうか。このベイリスの行動が何を描写し、どういう展開になっていくのか。それともこのまま、何となく終わってしまうのか。どうなるかな。

Yoko (yoko221b) 2013-04-06

homicide/s04/076_partners_and_other_strangers.txt · Last modified: 2020-04-29 by Yoko