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louk:s01:011_sacrifice

Law & Order: UK - Season 1, Episode 11

#11 Sacrifice

  • 邦題:「いけにえ」
  • 脚本:Terry Cafolla, Nathan Cockerill
  • 原案:Joe Morgenstern, Michael S. Chernuchin, Michael Duggan
  • 監督:Robert Del Maestro
  • 初回放映:2009-08-20

事件概要

Crown v. Philip Woodleigh

公園で男性が倒れているところを発見される。氏名はダレン・マッケンジー。腹部に傷があったが刺された物ではなく、腎臓が摘出されていた。

刑事たちはギャングの臓器売買を疑うが、調べても関連は出てこない。そこで手術に使われた麻酔器を調べようとするが、話を聞くうちに「腎臓の移植先を探すべきだ」と思い当たる。最近に行われた移植手術を調べてみると、ジョアンナ・ウッドリーという患者への移植手術の記録に不審な点があった。マッケンジーの腎臓はウォータールー病院に運ばれ、正式に摘出されたように偽装されて移植に使用されていたのだ。移植の担当はジョン・レバティ医師。

ジョアンナは以前にも移植を受けていたが拒絶反応が出ていた。細胞毒性があり、完璧に適合する臓器でなければ移植できないのだ。マッケンジーには病気の妹がおり、移植の適合性を調べるために検査を受けたことがあった。

検査を実施した研究所の職員が、ウォータールー病院の看護師、ヴァレリー・ヘイルに買収されて結果をリークしていたとわかる。さらに、旧型の麻酔器がレバティ医師の名で借りだされ、ヘイルの自宅に運ばれていたと判明。やがてゴミ捨て場からマッケンジーの血液が付着した布が発見され、ヘイルの自宅から出たゴミであると特定される。

ヘイルはレバティ医師に頼まれて手術を手配したことを認め、レバティが逮捕される。

レバティは関与を否定し「ヘイルは自分を恨んで陥れようとしている」と主張。そこで動機を調べてみたところ、レバティには多額の借金があったが、数週間前に全額返済していたことがわかる。そして手術の前、レバティは病院の外でジョアンナと面会していた。

ジョアンナは逮捕され、「レバティに金を渡して手術を頼んだ」と認めるが、そこへ父親のフィリップ・ウッドリーが乗り込み「娘は関係ない。私の計画だ」と主張し、逮捕される。

検察は暴行罪での起訴を進めていたが、そこへマッケンジーが感染症を起こして死亡したという報せが入る。事件は故殺罪になった。

ウッドリーは取引するつもりでいたが、暴行罪ならともかく故殺罪では承服できないと取引を断り、大学時代の親友だった首席検事のジョージ・キャッスルに弁護を依頼する。キャッスルはウッドリーに恩があったため、休暇を取ってスティールを代理の首席検事に据えて法廷に立つ。

弁護側は、ウッドリーは被害者と直接接触しておらず、死の責任はないと主張。レバティに対しては「どんな手を使っても」と命じたが、具体的なことまでは踏み込んでいなかった。スティールはウッドリーに対し、違法行為の認識があったという証言を導き、「あなたがいなければ被害者はまだ生きていた」と言う。

評決は、故殺罪で有罪。


感想

本家の元エピはシーズン1「愛情とエゴイズム」。「腎臓泥棒」という都市伝説をヒントにした話で、移植に関する描写はさすがに時代を感じさせるが大筋はそのまま。

大きな違いは、まず被告人がキャッスルの旧友で、彼のためにキャッスルが休暇を取って自ら法廷に立つという展開。休暇を取ったとはいえ、そんなことが可能なのか!? と驚く。

確かに、英国の法廷ものを見ていると弁護士は検察側・弁護側どちらの代理人になっても構わないらしい。法律事務所が双方から依頼を受けて仕事をするので、同じ事務所の弁護士同士が検事と弁護人になって争うという話もあったように思う。しかし、そうはいっても検察庁の首席検事が!? シフやブランチでは絶対に想像できない姿だろう(本家でやるとすればマッコイか……)。

もうひとつ異なっている点は、被害者のマッケンジー(本家ではマクダニエル)が死亡した点。これで殺人事件になってしまい、「故殺では取引できない」とする被告人の態度が自然に感じられた。

Yoko (yoko221b) 2015-09-15

louk/s01/011_sacrifice.txt · Last modified: 2019-09-14 by Yoko