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murder1:s02:episode29

Chapter Six

  • 脚本:Doug Palau
  • 原案:Steven Bochco, Charles H. Eglee
  • 監督:Randy Zisk
  • 初回放映:1996-11-21

概要

People v. Sharon Rooney (6)

ローラへの調査は中断されるが、ローラは「ディートリックについては貴方が正しかった」と辞職の道を選ぶ。

ラリーが死亡したため、判事は検察側の主張を認めて彼の証言を証拠から排除する。その後、法廷ではガーフィールドが証言。ワイラーはテリー・フィルブリックが書いた「ガーフィールドは『ヴァン・アランの再選を阻止するには、殺すしかない』と言った」というメモを読ませる。

ワイラーはサマンサ(キャロラインの妹)の精神科医グレッチェン・ハーンに会って話を聞く。サマンサは死ぬ前に同医師に手紙を送っており、明らかに自殺と思われた。

ワイラーはディートリックにビデオテープを返し、その直後にディートリックを尋問。司法長官時代のヴァン・アランが、ディートリックの企業の重役を環境法違反で訴追したことなどを指摘する。ワイラーは尋問の形を取って、ディートリックが司法取引を持ちかけてきたことや、ディートリックがワイラーを脅し、彼が今現在持っているビデオにまさにその場面が録画されていることを明らかにする。

判事の部屋に呼び出されたワイラーは、キャロラインが証人への干渉を行ったとしてワイラーに苦情を申し立てたことを知らされる。グラッソはワイラーの解任を要求するが、判事は「それは被告人に著しく不利になる」としてワイラーに弁護活動を続けさせるが、判決後に行動を徹底的に調査すると警告する。

法廷ではマッキーが証言。マッキーは、マーリーが自分のもとを去った後に何者かから暴行を受け「マーリーに近づいたら殺すぞ」と警告されたという。ワイラーは、その男がマーリーに近づく男なら現職の知事であっても殺すかもしれないと示唆するが、反対尋問に立った検事は、マッキーがワイラーの力で罪状を落としてもらったことを指摘し、ワイラーのためなら偽証もするだろうと印象付ける。

ワイラーは続けてキャロラインを召還し、夫と妹の不倫について質問する。キャロラインは最初は否定したものの、ワイラーはハーン医師の診断書を見せ、キャロラインが不倫の事実を知っていたこと、その直後に夫から距離を置き始めたこと、彼女に動機があったことを示していく。「なぜこんなことを?」と聞かれたワイラーは「妹さんを救うことはもうできないが、彼女(シャロン)を救うことはできるからです」と答える。

シャロンの精神鑑定を行ったボロス医師は境界性人格障害と診断。これは、自分のアイデンティティと重要な他者のアイデンティティがマージされてしまうような関係を構築する症状である。捨てられることを恐れ、捨てられた時には極度のうつ状態に陥る。だがシャロンのような場合には、相手に危害を加える傾向は見られず、自殺や自傷にはしる傾向があると言う。シャロンが「罰を受けるべきなのは私なんです」と叫んだのは、夫に対する罪悪感の表れであると言う。

そしてシャロン自らが証言台に立つ。ワイラーは敢えて何も準備せず、ありのままを語ってもらうことにする。シャロンは、知事と出会い恋に落ちたこと、ラリー・ホワイトから「夫人に気づかれたから」と別れを言い渡されたこと、その後妊娠に気づき中絶させられたこと、その時に恐ろしい思いをしたことを証言する。シャロンは、ヴァン・アランから「今回は中絶してくれ。選挙が終わったら結婚しよう」と言われたが、手術後は連絡をくれなくなった。事件当日は「知事の補佐官」から来てほしいと連絡を受けたが、行ってみると2人が死んでいたという。そして「有罪の評決は望んでいないけれど、もし有罪になって死刑になれば、少なくとも我が子のもとへ行くことができる」と、涙ながらに語り証言を締めくくる。

証言を終えたシャロンは、拘置所でワイラーとともに祈る。

People v. Rickey Latrell (3)

知事選挙が行われ、ロジャー・ガーフィールドが当選する。リッキー・ラトレルは、オーナー殺害容疑で逮捕される。ガーフィールドは、黒人票を逃すことを恐れて選挙前には逮捕しなかったのだ。リッキーは無罪答弁を行い、保釈は却下される。


感想

リッキーがなかなか逮捕されないのは、ストーリー上の都合もあったのだろうが、知事選挙と絡めて「なるほど」と思わせる理由があったのね。今までちょっとずつ小出しにしてくる感じだったが、シャロン事件の審理がこれでほぼ終了したので、次くらいからストーリーが本格的に進みだすのかな。こちらは主任がクリスなので、アソシエイトたちの活躍場面が増えることを期待したい。前シーズンの前半は群像劇として面白い場面がいくつもあったが、今シーズンはジャック、じゃなかったジミーの暴れっぷりが目立ちすぎて、アソシエイトの存在感がいまいちだったので。

一方シャロン事件では、シャロン自身が証言を行い、これで証人尋問は終了ということになる。シャロンの証言はとても真に迫っていて、最後の一言などは聞いていて思わずもらい泣き。でもこれが全部大嘘で実はシャロンが犯人だったらどうしよう――そうでないことを望む。

ジミーは「約束は守る」とカッコいいことを言ってディートリックにビデオテープを渡すが、それは証言台に立つ直前のタイミングを狙ったんだな! 彼のポケットにテープが入っていることを知っていてワザとあんな尋問をするとは。本当に、何ごとも無駄にしない人だ。

Yoko (yoko221b) 2009-06-07

murder1/s02/episode29.txt · Last modified: 2019-05-04 by Yoko