CSI:Cyber S2-11 404: Flight Not Found

CSI:Cyber シーズン2 CSI: Cyber

通算24話「消されたフライト」
飛行計画のデータベースが侵害され、旅客機が行方を断つ。その直前、同じ便の位置情報が50件もレーダーに映るという現象が生じていた。これが「サイバー・ハイジャック」であるなら、犯人の狙いは何なのか。

CSI:サイバー シーズン2 DVD-BOX

  • 脚本:Thomas Hoppe
  • 監督:Skipp Sudduth
  • 初回放映:2016-01-10

software-defined radio(ソフトウェア無線):ハッキングを目的に無線通信を偽装する技術

タンパの空港から飛び立った航空機、アーガス272便がノースカロライナ上空で行方を断つ。飛行計画のデータベースに侵入の形跡があり、ネットワークにバックドアを作られていたとすれば、すべての航空機に侵害の可能性が生じる。

行方を断つ直前、272便の位置情報が50件もレーダーに出るという現象が生じていた。発信元はひとつのGPSであり、その最後の位置情報を調べてみたところ、場所はノースカロライナ州ウィルミントンで、高度が低く墜落しているものと思われた。その「墜落地点」に飛行機の姿はなかったが、銀色のシートを装着したハリボテのようなものが発見される。膨張式アンテナで、これを使って偽の位置情報を管制塔に送ったのだ。

犯人はまず272便の飛行計画を改ざんし、機長は偽の航路に進んだ。管制塔が偽情報で混乱している間に272便は姿を消す。いわばサイバーハイジャックだが、犯行声明はなく乗客を人質に取って何かを要求することもない。

セキュリティの専門家、アーティ・スニードが「協力できることがある」と言ってFBIに現れる。アーティの指揮でジャミング装置の再現実験を行ったところ、エンジンに搭載されている自己診断ツールが機能していないことがわかる。機体の厚みを考慮すると、通常のジャミング装置では通信を妨害できない。強力なホワイトノイズ発生器が必要だ。

通信を妨害できるほどの装置はかなり大型になるので、荷物検査の映像を調べたところ、エリカ・チャンという中国籍の乗客が医師の診断書とともに酸素濃縮器を持ち込んでいることがわかる。エリカは学生ビザで入国しており、専攻は情報科学。さらに調べたところ、エリカがモルヒネを入手していることがわかる。つまり、機内の誰かを殺害しようとしているのだ。

連邦保安局の局員がエイヴリーを訪ねて来る。272便には証人を護衛するために連邦保安官が搭乗しているという。証人を狙っている容疑者として見せられたのはエリカ・チャンの写真だった。証人は16歳のナタリー・ロスだが、中国系マフィアが関与する殺人を目撃したため、証人保護プログラムを受けて現在はレベッカ・テイラーという偽名で暮らし、272便に搭乗していた。クラミッツは、機内の娯楽システムを利用してメッセージを送ることを思いつく。

その頃保安官はエリカの計略で眠らされていた。隣席で所持品をあさっていたエリカはメッセージに気づいて「証人の身元を教えないと墜落させる」と返信。272便は急速に高度を下げ始める。娯楽システムから侵入して機体の制御を奪っているのだ。

レイヴンはエリカをシステムから締め出そうとするが、確実に排除するにはPCを奪うしかない。エイヴリーは元軍人の乗客にメッセージを送り、エリカのPCを奪うよう指示。エリカは抵抗して推力を落とし、機体を墜落させようとする。

272便が都市部で墜落するようなことがあれば被害は甚大。その場合は事前に撃墜することになり、戦闘機が出動していた。エイヴリーは戦闘機から機長と連絡を取り、コンピュータの電源を切るよう指示する。機長は手動操縦に切り替えて機体を立て直し、無事に着陸。エリカは逮捕される。


免許証写真が変顔のセキュリティ専門家、アーティが再登場。どうやらアドバイザーに採用されそうだ……と思ったけど出演は今回限り。次シーズン続いていたら出番があったのかもしれない。

飛行機の機影が消える「サイバー・ハイジャック」という題材自体は面白いと思うし、アーティが乗り込んで来ての再現実験もCSIっぽくて良かった。それだけに細部がいろいろ残念。

上のあらすじでは省略したが、前半の方で乗客の中から「怪しい」人物を絞り込んでいる場面があった。そこで3人くらいの乗客が注目され、その中にエリカ・チャンも入っていた。エリカは結局犯人だったし、他の「容疑者」も終盤で出番があるので、事前に紹介の場面を入れたいのはわかるのだが、エリカに注目した理由が(その時点では)中国からの留学生だから、というぐらいしかなく、その点はちょっと疑問に思った。大荷物を持ち込んでいることや、中国系マフィアの事件が絡んでいたりという事実を先に語った方が納得のいく描写になったのではないか。

その一方で保安官がエリカを全然警戒していないのはなぜ?保安官は当然、保護対象がどういう事件の証人なのかを知っているはずなのに。しかも窓側に移動してエリカを通路側の席に座らせている。保安官なら咄嗟に動けるよう通路側に座っていなければいけないのでは?

他にも、娯楽システムが使えるなら、まず客室乗務員を呼び出させて内部の様子を聞け、とか思ったが、細かいことを考え始めるときりがない。

クラミッツは「赤い魔女の伝説」で知り合った女性捜査官のロザリンと時々会っているのかな。今回は直接会えずビデオチャットでオンラインデートしていた。

2025-06-07

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