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CSI: NY - Season 7, Episode 8

#148 Scared Stiff


事件概要

イザベル・ワイルド

セントラルパークで、白いドレスを着た若い女性の遺体が発見される。腰を下ろし、顎の下で両手の拳を握り締めた状態で硬直した姿は、検死官のシドも初めて見るもの。所持品がなく身元不明で、ドレスや靴は身体に合っていなかった。点状出血があり死因は窒息死とみなされるが、首を絞めたような痕跡はなかった。

ドレスの背中部分に硫黄のシミが付着していたことがわかり、雨が降り出す前にと現場の再捜索が行われる。そこでマックは怪しい男が地面を掘り返しているところを目撃。男は逃げてしまうが、その後には別の女性の遺体が残されていた。

新たに発見された遺体は死後約2週間経過しており、白いドレスの被害者とのつながりはないと思われた。また、ドレスの硫黄のシミは、セントラルパークで幽霊を撮影しようとしたドキュメンタリー映画監督が被害者と接触したためとわかる。その監督のカメラには、被害者が恐怖にかられて逃げて行く姿が撮影されていた。

被害者の身元は、小学校教師のイザベル・ワイルドとわかる。死因は亜酸化窒素(笑気ガス)による窒息だった。通常は笑気ガスで窒息まではしないが、被害者は抗うつ剤を服用していたため恐ろしい幻覚を見た挙句に死に至ったものと思われた。

被害者が犯人からドレスを着せられたらしいとわかり、体表に付着した指紋とDNAを調べたところ、指紋は重なり合っていて分離が困難だが、DNAは強盗の前歴があるドワイト・パーソンズと一致。だがパーソンズは5年前に死亡していた。

さらに調べてみると、イザベルのメイクは葬儀場で施される死化粧であると判明。葬儀場を媒介として死者のDNAが付着したのだ。映像から被害者の来た方向がわかり、該当する場所を調べるとスプラウス葬儀場があった。経営者が死亡し、息子が後を継いだが現在は廃業。現場へ行ってみると、笑気ガスのボンベがあり、防腐処理室は最近使用された形跡があった。オーナーのゴードンが遺体収納庫に隠れていたところを発見される。

葬儀場からはイザベルの他、複数の女性たちの持ち物が発見される。ゴードンは女性を連れ込み、笑気ガスで意識を失わせ、ドレスと死に化粧で「完璧な姿」にして楽しんでいたのだ。ゴードンは「イザベルは自分から笑気ガスを吸ってみたいと言って同行した。抗うつ剤のことは知らなかった。女が出て行った後のことは知らない、いつもただ行かせるだけだ」と主張する。被害に遭った他の女性も見つかるが、薬の影響で何も覚えていなかった。

ロニー・パーカー

セントラルパークで見つかったもうひとりの女性は、当初「死後約2週間」と判断されるが、検死した結果、死後15年以上経過していたことがわかる。冬になると公園には塩が撒かれるため、それが地面にしみこんで防腐剤の役割を果たしていたのだ。手術に使用された縫合糸から、氏名はロニー・パーカーとわかる。離婚した後も夫の姓を名乗っていたが、結婚前の名はロニー・カーヴァー。カーヴァー刑事局長の妹だった。

カーヴァーは「妹はトラブルメーカーで、成人してからはほとんど接触もなかった。ある日子どもたちを置いて出て行ったが、自分から家出したのだろうと思い、捜索願も出さずに子どもたちを引き取った」と言う。

ロニー・パーカーについて調べてみたところ、クレジットカードは現在も使用されており、支払いも滞っていないとわかる。誰かがロニーになりすましていたのだ。15年も使い続けていたのは、通報されないと知っていたから――つまり、なりすましていた女性がロニー殺害犯である可能性が高い。

だが、「ロニー・パーカー」の住所に行ってみると、彼女は一足違いでどこかに逃亡していた。


感想

冒頭怖い! 硬直して目を見開いたまま死んでいるなんて、演じる女優さんも大変だなぁと思ってしまった。

異様な姿の被害者から始まって、セントラルパークで目撃される幽霊の話があり、フラックが「サイコ」の一場面を口にしたり、リンジーが本当に変なものを見てしまったり(その場に現れたマックもかなり怖かった)、死者のDNAが検出されたりと、全体にホラー仕立て。11月12日の放送だからハロウィンには少々遅いが、これも季節ネタのうちかもしれない。

犯人は、これも見るからに異様な雰囲気で、ちょっとBAUに分析を頼みたいくらいだったのだが、これまでは被害者が死に至らなかったため、見つからずに犯行を重ねてこられたのだろう。

犯人像の描写は物足りなかったが、CSIだから動機よりも物的証拠が重要になるのは仕方ない。さらに、ロニー・パーカー事件に時間を取られたせいもあるかも。こちらは未解決だが、次回に続くようだ。


使用楽曲

Yoko (yoko221b) 2013-06-09