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csi_ny:s07:147_hide_sight

CSI: NY - Season 7, Episode 7

#147 Hide Sight

  • 邦題:「見えざる狙撃者」
  • 脚本:Bill Haynes
  • 監督:Alex Zakrzewski
  • 初回放映:2010-11-05

事件概要

エリザベス・グラント、ヴァネッサ・ウォルターズ他

エリザベス・グラント、ヴァネッサ・ウォルターズという2人の女性が、窓越しに銃撃を受けて射殺される。射入口はエリザベスが大きく開いていたのに対し、ヴァネッサは違う形状をしていたが、ヴァネッサの場合は銃弾が頭部に留まっていた。モルグでそれを取り出そうとすると銃弾が爆発し、シドが負傷する。爆発した後、ヴァネッサの傷はエリザベスと同じ形になっていた。銃弾にニトログリセリンを入れたエクスプローダー(爆発)弾が使用されたのだ。

2人の被害者につながりはなく、無差別の犯行が疑われた。あるいは、本来の狙いは2人のうちどちらかで、動機を隠すために無差別に見せかけているという可能性もある。警察の上層部はパニックを防ぐため「別々の独立した犯行」と発表しようとするが、それに反対するマックは記者会見に同席し、スナイパーの可能性を認める発言をする。

弾道から狙撃場所を割り出して調べると、血の付着した虫の死骸と、犯人の物らしき体毛が発見される。

虫に付着していた血痕は、15年前に行方不明になったマイケル・レイノルズと一致。体毛もミトコンドリアDNAが一致する。

マイケルは9歳の時に性犯罪者に誘拐され、3年後に自力で脱出して保護されていた。誘拐事件はマックも担当し、発見後も気にかけていたが、忙しさに紛れて足が遠のいていた。マックは「マイケルと弟のトムに、よく警察バッジを見せていた。2人のうちどちらかが警官になるのではないかと思ったが……」と述懐する。

マイケルの自宅には誰もおらず、部屋の壁にはびっしりと絵が描かれていた。現場にあった虫は、赤い色素の原料になるもので、部屋の絵にも使用されていた。隣人のヘイリーは「息子たちは家を出ていて、両親はフロリダにいる」と言う。

3件目の事件が発生。今回は会計士のブライアン・サンダースという男性で、やはりつながりは見つからない。リンジーはマイケルの部屋にあった絵の具と虫の購入者リストからマイケルらしい人物を発見。だが自宅に行ってみると、そこにはマイケル・レイノルズの遺体があった。遺体の状態から、死亡したのは2日以上前――つまり、一連の銃撃事件が発生する前と思われた。

狙撃現場にあった虫は、マイケルの血を付けたまま犯人の足に付着して現場へ運ばれたものと思われた。体毛で照合したのはミトコンドリアDNAで、これは母親が同じであれば同じ型になる。マイケル以外で該当するのは1人だけ、弟のトムだ。

ヘイリーがマックに電話し「トムが帰って来て必死で何かを探している」という。行ってみると、トムの姿はすでになく、ヘイリーも隠れていて無事だった。トムは探し物を見つけられなかったらしいとわかり、部屋からの押収品を調べてみると、中にビデオテープが入っていた。そこには、兄にかかりきりで自分を無視する両親への恨みつらみを吐露するトムの姿があった。

トムが次にどこで誰を狙うかわからないため、ジョーはNY市の警戒システムを利用し、トムの顔写真をすべての携帯電話に送信して注意を呼びかける。目撃者から通報が次々に入り、トムはミッドタウンのホテルの屋上で逮捕される。


感想

銃を使った遠距離からの無差別殺人。クリマイ風に言うと Long Distance Serial Killer だったっけ。

大きくはじけたような傷口が無惨だったが、2人目はそうでもない――と思ったらモルグで弾が破裂! これはびっくりだ。マイアミでも検死官は危険な仕事だが、NYも負けていないなぁ。シド先生はそういえば、モルグで被曝したこともあったのだっけ。アレックスのように現場で危ない目にあうことはない代わりに、モルグに持ち込まれるモノが危険すぎる。今回は例のメガネが身代わりになってしまったようだ。

この事件、最初から犯人の顔を見せていたので、この人はマイケル・レイノルズではないんだろうな、と思ったらやはりそうだった。でも、顔つきは誘拐同時のマイケルに似た感じの人を選んでいたので、弟というのも何となくわかってしまった。ミトコンドリアDNAは母方の遺伝、というのもCSIのどれかで言っていたし。犯人の人選や展開のヒネリは良いと思うのだけど、ちょっとヒントを出しすぎ。

マイケルの人生は本当に、ただただ悲惨。誘拐されて3年も監禁されて、ようやく逃げ出した後もトラウマに苦しんで、おそらく唯一心を許していたはずの弟に殺されてしまうなんて。で、弟は弟でずっと兄を憎んでいた。マイケルが帰ってきた時、トムは6歳くらい? おそらく事件前の兄のことは覚えておらず、再会した喜びではなく突然現れて両親の愛情を奪っていった、という印象だったんだろうな。

部屋の壁に、マックのバッジが描かれていたのが哀しかった。でも絵自体はちょっと洗練されすぎているように感じたけど。本当に怖い絵はもっと容赦なく怖いよね……あまり怖すぎると放送できないか。

ところで、ジョーがリンジーに「虫に興味があるとは知らなかったわ」と言った時、「フライにして食べたことありますよ!」と言うかと期待した。残念。


使用楽曲

  • “Gutter” by Paper Route (虫と毛髪を分析する場面)

Yoko (yoko221b) 2013-06-08

csi_ny/s07/147_hide_sight.txt · Last modified: 2024-03-02 by 127.0.0.1