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csi:s04:072_homebodies

CSI - Season 4, Episode 3

#72 Homebodies

  • 邦題:「喪失 傷だらけの屍」
  • 脚本:Naren Shankar, Sarah Goldfinger
  • 監督:Kenneth Fink
  • 初回放映:2003-10-09

All I am to you is a folder in a drawer.

事件概要

マデリーン・フォスター殺害(?)/スザンナ・カークウッド暴行事件

最初は別々の2つの事件だったが、捜査するうちに共通点が浮かんでくる。

まずマデリーンの事件をグリッソム、ウォリック、ブラス警部が担当。とある家に空き巣に入った二人組がいたが、家は「先客」によってすでに荒らされ、何も盗らないうちに警察に逮捕されてしまう。現場で指紋を採取していたグリッソムとウォリックは、クロゼットの扉のノブが椅子の背もたれで固定され、開かないようにされていることに気づく。開けてみると、中にはミイラ化した女性の遺体。生きたまま閉じ込められたらしく、扉を爪で引っかいた跡があった。台所には、かじりかけのチョコレートケーキ。身よりは甥のコナー・フォスターだけだった。

一方、ニックとサラは家宅侵入の通報を受けて現場へ向かう。隣人が物音を聞いて通報したのだが、その家の主人は娘の友達が酔って騒いだだけだと言う。二人はそれを聞いて引き上げようとするが、サラが車に乗ってみると、後部座席に娘のスザンナが乗っており、病院へ行きたいと言う。彼女スザンナはレイプではなくパーティーだったと主張するが、怪我をしていた。

翌日、ニックとサラは再びその家を訪れる。主寝室のクローゼットの扉には、家具を立て掛けてドアノブを固定したような形跡があった。内側には血の跡。手口の類似性からマデリーンの事件との関連が浮上する。二つの事件で得られた部分指紋を合成すると、同一人物でスティーブ・ジャンソンと判明。歯型も、マデリーン宅にあったケーキのものとスザンナの肩を噛んだものが一致。こちらもジャンソンのものと類似していたが、決定的ではない。また、スザンナから採取された精液はジャンソンのものではなかった。共犯者がいたのだ。

ジャンソンはカークウッド家で雑用をしただけだと主張。グリッソムは再びカークウッド家を訪ねるが、協力を拒まれる。だが家のゴミ箱からは、ケーキの紙袋が発見された。マデリーン宅にあったケーキも同じ店のもの。中のレシートは事件の日のもので、サインはカークウッド夫人。女性が1人で食事をしたため、ターゲットとして目をつけられ尾行されたものと思われた。従業員を調べてみると、皿洗いのケリーはジャンソンと同じ高校に通い、同じ少年院にも収容されていた。

スザンナが面通しのために現れる。彼女が認めたら、ただちに勾留してDNAサンプルを取り保釈は認めないことにしていた。スザンナの父親は、協力を拒んだのではなく、顔を見ていなかったため協力できなかったのだ。ブラス警部とサラはスザンナを勇気づけるが、スザンナは恐怖のあまり犯人が誰かを言えなかった。そのためケリーは釈放される。

そしてその夜、スザンナは殺害された――。

フランク・マドックス殺害事件

キャサリン担当。庭で遊んでいた男の子が花壇で銃を見つけ、発砲した。その拳銃は未登録で指紋もなく、住人には心当たりがなかった。試射して弾を調べてみると、先週ウォリックが担当した未解決事件に使われた銃と判明。その事件の現場はマズロー公園で、被害者は賞金稼ぎのフランク・マドックス。

マドックスは、ある逃亡犯に対してメディアで挑発的なことを言ったりしていたが、結局捕まえることができず、その後賞金稼ぎの実績はほとんどなかった。キャサリンは自殺を疑う。マドックスは上着の右袖のボタンをはずして手を覆うほど下に降ろしていたため、指紋をつけずに撃つことができた。賞金稼ぎであるため、他殺に見えるような傷のつけ方も知っていたはず。

銃の引き金の部分に付いていた小さな赤い破片は、ポリプロピレンのフィルムだった。公園の風船売りは、マドックスに大きな赤い風船を4個売ったことを覚えていた。キャサリンは同じ風船を買い、拳銃と同じ重量の重りで実験。風船はゆっくりと空へ昇り、重りを運び去った。マドックスは拳銃で自殺し、他殺に見せかけたのだ。


感想

空き巣に入ったものの、何もとらないうちに警察につかまってしまう間抜けな二人組――という少々コミカルな場面から始まったと思ったら、だんだん重苦しい展開に。

「私のことなど多くの事件のひとつに過ぎないのだろう」と、スザンナの父親はグリッソムに言う。それはそうだ。グリッソム自身が、被害者のことを考えすぎるサラによく言っていることではないか。実際そうでなければやっていけないだろう。とはいえ、被害者の側からしたら、人生をめちゃくちゃにされる大事件。この溝は、おそらく埋まらないのだろう。ミステリは基本的に、犯人のドラマだと思う。犯人のやったことが発端であり、犯人が捕まることが結末。被害者の側に立ち、その心情にここまで踏み込んだ描写は、このシリーズでは珍しいのではないかな。

キャサリンの事件。銃が軽量だと冒頭で言われていたが、これが実はヒントだった。でも、こういうやり方をするなら、弾は最初から1発だけ入れておけばいいのに……その方がもう少し軽くなるはずだし、子どもが拾って撃つこともなかったのに。銃だけでなく事件の扱いも軽いが、まぁもうひとつの事件が重過ぎるからな~。


単語帳

  • Sun Tzu:孫子
  • munchie:軽食、スナック、マリファナ喫煙後の空腹感
  • recovery agent:逃亡犯を連行する捜査官のことか?

Yoko (yoko221b) 2006-02-12

csi/s04/072_homebodies.txt · Last modified: 2020-03-28 by 127.0.0.1