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csi:s05:104_snakes

CSI - Season 5, Episode 12

#104 Snakes

  • 邦題:「裏切り者に蛇の祈りを」
  • 脚本:Dustin Abraham
  • 監督:Richard J. Lewis
  • 初回放映:2005-01-13

- Narcocorridos also depicts actual events.
- So does the 6:00 news.

事件概要

カーラことベロニカ・ファレス殺害事件

キャサリン、ニック、ベガ刑事担当。メキシコ系住民が多く暮らす地区で、新聞ボックスへの配達をしていた少年が、ボックスの中で生首を発見する。ヒスパニック系の女性で、髪は死後にまとめて引きむしられ、口の中には蛇が入れられていた。その蛇はメキシコ産で、砂漠気候のネバダには生息しないはずだった。

義歯のシリアル番号から、被害者の身元がわかる。氏名はベロニカ・ファレス、大学を卒業したインテリ女性でメキシコ美術に詳しく、マリアッチ(メキシコの民俗音楽団)のバンド「エクストレモ」のグルーピー。ベッドに性交渉の痕跡はないが、引き出しにはメタンフェタミンが入っていた。

エクストレモが演奏しているクラブへ行くと、店員は被害者を知っていた。ニックは「彼女はおれの心を奪った だからおれは命を奪った 蛇に蛇を食わせてやった」という歌詞が今回の事件に類似していることに気づく。だが店のマネージャは、その歌詞は10年も前に書かれた物だと言う。彼らの歌はナルコ・コリード(ナルコ=麻薬、コリード=バラード)と呼ばれ、現実に起きた事件を歌詞の中に取り込むという特徴があった。女性が首を切られて口に蛇を入れられた事件も、現実に起きた事件を元にしていた。エクストレモの歌詞を真似た模倣犯の疑いが生じる。

ベロニカの生首が置かれていた新聞には、「ナルコ・コリード」に関するベロニカ・ファレスの署名入り記事があった。ベロニカはフリーランスのライターで、ナルコ・コリードに関する取材のために潜入していたことがわかる。最初の記事が出た後、何者かがロウソクを持って新聞社に彼女を脅しに来ていた。ロウソクの指紋から、脅したのはエリンディオ・サパタという人物だとわかる。サパタの経営する店には、ベロニカが着ていたジャケットがあった。背中にはタイヤ痕。サパタは、ジャケットは誰かからもらった物だと言う。

ジャケットのタイヤ痕から、ベロニカは大型トラックに轢かれたことがわかるが、サパタは車を持っていない。新聞紙に残っていた掌紋も一致しなかった。ニックはタイヤの踏み面が修復されていることから、扱っている店を割り出す。その店では、エクストレモのリードヴォーカル、ラファエルが働いていた。ラファエルはカーラがベロニカであることを知り、怒って別れたというが殺害は否定。掌紋も車のタイヤ痕も一致しなかった。

エクストレモが歌っていたクラブへ行き、駐車場の車と比較すると、バーテンダーのファニートの車が一致した。さらに、ファニートは人間の髪で作ったようなベルトもしていた。ファニートは死刑を予期しつつ、ナルコ・コリードの中に自分の名が残ることを喜んでいるような様子を見せる。ニックは、あの歌はすでに書かれたのでお前は単なるコピーだと指摘するが、ファニートは自分なりのアレンジを加えたのでオリジナルだと言う。コリードを口ずさむファニートの姿に、ベロニカを殺害する彼自身と首を切断するサパタの姿がオーバーラップする――。

ビンセント・デカーロ殺害事件

ウォリック、ソフィア、ブラス警部担当。スイングシフトの事件だが、人手が足りないためソフィアがヘルプに入った。バンの運転席で、高価なイタリア製スーツを着た男性が死亡していた。氏名はビンセント・デカーロ。後部には車椅子が置いてあったが、デカーロの足には異常はなかった。死因は頭部を撃たれたこと。フロントガラスの穴と座席の発射残渣から、犯人は車椅子の位置からデカーロを撃ち、そのまま徒歩で逃げたと思われた。被害者の服の襟の部分に血痕があったが、弾の方向から、撃たれた傷の血ではないと思われた。

被害者は2発撃たれていた。1発目は右耳を傷つけてフロントガラスを割って外へ。死因となった銃弾は頭の中に残っていたが、砕けていたので、そこから武器をたどることは不可能と思われた。

車椅子の登録番号から、持ち主は高齢者用住宅に住むボニー・ベイカーセット夫人と判明。夫人は先週亡くなっていたが、部屋はまだそのままになっていた。そこは通販で購入した品々であふれかえっていた。ほとんどの商品はNZAというヘンダーソンにある会社から送られていた。夫人は夫を亡くした悲しみから、セールスマンとの会話に楽しみを見出していたらしい。車椅子は孫から贈られたものだという。

ソフィアはグレッグの協力を得て、現場でのシミュレーションから薬きょうを発見。襟の血は被害者の物ではなく、暴行の前歴のあるダックス・ブランチャードという人物の物とわかる。ウォリックは被害者の所持品から、デカーロがNZAのセールスマンであったことを知る。

NZAでは、セールスマンたちがキュービクルの中で口々に過激なセールストークをしていた。ビンセント・デカーロはトップセールスマン。2番目がダックス・ブランチャードだった。ダックスは犯行に使われた物と同じ9ミリの拳銃を所持していた。

ダックスの血がついたのは、ヴィニーが彼の祖母に高額な物を売りつけていると知り、争いになったためだった。だがダックスの祖母はベイカーセット夫人ではなくまだ健在。現場で発見された薬きょうも、ダックスが持っていた銃の物とは異なっていた。その薬きょうはDWM(Deutsche waffen und munitions)と刻印され、第二次大戦中にドイツで使用された物だった。その銃を持っていたのは、ボニーと同じ住宅に住むスチュアート・マンスローだった。


感想

チーム分割から3話目にして、すでにシフトの意味が……。今回グレイヴヤードシフトは事件がなかったのだろうか(中の人のスケジュール事情なのかな)。これだったら、別にチーム分割しなくても、元のデイシフトからソフィアが応援に入ればオッケーな気もするけど。

まあそれはさておき。ベガ刑事お久しぶり! 1シーズンにつき2~4話くらいしか登場しないのであまり印象が強くないが、殺人課で全シーズン皆勤賞なのはブラス警部と彼だけなのだ。また今回の事件ではニックが大活躍。犯人を取り押さえる場面で「イノセンテ!」と叫ぶ所はカッコ良かったよニック!でも主任の出番が少なくて残念だった。

冒頭からラテン音楽が流れ、何だかマイアミっぽいオープニングだったが、同じラテンでもちょっと雰囲気が違うかなと思った。マイアミではラテンの香りは海を越えてキューバからやって来るが、ベガスへは砂漠を通ってメキシコから来る感じ。冒頭の新聞配達の場面は、砂漠気候らしい埃っぽさを感じさせた。

とか言ってたら、マリアッチの歌手がラモン・クルーズ(Miamiシーズン2「南米の極悪人」)じゃないですか! こんなところで何してるのよ、と思わず言いたくなってしまった。

マイアミといえば、ソフィアのキャラも結構マイアミっぽいかも……と今回思った。フロントガラスの背後にいきなり顔が現れるという登場の仕方、あれはマイアミ冒頭でのホレイショ登場のノリに近い印象がある。“Hey, Vinnie” とか言って撃つマネをしたり、シミュレーションで薬きょうの位置を探したりする所も、かっこいいんだけど、何となく一挙手一投足をCOOLに決めなくては!という使命感のようなものを感じるわ。さすがに決め台詞は言わないけどさ。そう思って見てると、ソフィア&グレッグのコンビが、ルックス的に似ているカリー&ウルフにダブって見えてきてしまう。

今回の事件は、いきなり生首ショック。グロというより「怖い」と思った。CSIを見ていて遺体に対して「怖い」と感じることは珍しい。ホラーなら遺体は恐怖の源だけど、CSIでは捜査と分析の対象であるし、感情面では「可哀想」と思う対象。でも今回の生首は、そこに込められた怨念が感じられて怖かった。首を切断したうえに髪を引きむしり、口の中に蛇――!

でも、どちらかというと事件よりも、ナルコ・コリードやちょっとシャーマンのようなサパタの存在など、メキシコ文化の方が色々と興味深かった。サパたんの頭の蚊取線香には、いったいどんな意味が……。サパタは「Jesus Malverde の末裔」を自称する。Jesus Malverde(読み方はヘスス・マルベルデで良いのかな)はメキシコのロビン・フッドのような存在で聖人とされている人物(カトリック教会が正式に列聖したわけではない)。ドラッグ取引で資金を得ており “narco-saint” とも呼ばれていたとのこと。

上記エントリには、下記 “Narcocorrido” が参考文献として挙がっていたが、ナルコ・コリードの題材にもなっているのだろうか。

また、下にリンクした CAFE MEXICO の記事によると、「シナロア州には麻薬カルテルをテーマにした『ナルコ・コリード』があり、カルテルのボスを英雄視しているとの理由で当局から放送禁止処分を受けている曲もある。」とのこと。2001年に同時多発テロが発生した時は、その1週間後にオサマ・ビン・ラディンのコリードがラジオで流れていたというからすごい。

結局ファニートは、「蛇に蛇を食わせた」コリードを聞き、それを模倣してベロニカを殺し「自分の犯行が歌になる」ことを望んだということなのかな。最後で口ずさんでいたのが自作の歌? 髪を抜きサパタが首を切るところを歌ったのだろうか。字幕もスペイン語なのでよくわからなかった。「コリードになりたくて女を殺した目立ちたがりがいた、しかも他人のサル真似しかできないアホ」とかいう歌を作られたらどうするのだろう。

【2007-07-31 追記】テレビ東京の放送では、最後の歌の場面に次のような字幕が付けられていた(『』内は歌ではなくサパタの叫び声)。

「犬を叩きつぶした ヘビの舌で
栄誉は俺のもの
俺が手を下した
マルベルテに頼んだ
『この売女を清めたまえ!』
私をお導き下さいと
私の罪をも焼き尽くして下さいと」

……うーん、やっぱりこの人何がしたいのかよくわからない。

Yoko (yoko221b) 2006-08-18

csi/s05/104_snakes.txt · Last modified: 2024-02-18 by 127.0.0.1