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csi:s07:144_toe_tags

CSI - Season 7, Episode 3

#144 Toe Tags

  • 邦題:「霊安室の声」
  • 脚本:Richard Catalani, Douglas Petrie
  • 原案:Allen MacDonald, Carol Mendelsohn
  • 監督:Jeffrey G. Hunt
  • 初回放映:2006-10-05

Because the dead can't speak for themselves.

事件概要

CHAPTER I: AMERICAN BEAUTY

被害者ドナ・バセット。キャサリン、ブラス警部担当。

ホテルの業務用エレベーターの中で、ドナ・バセットの遺体が発見される。所持品からサンフランシスコの警察官と判明。香港の大物建築家、ロバート・シンの警護を個人的に請負っていた。遺体に付着していた真紅のバラ(アメリカン・ビューティー)の花びらから、ドナがシンの部屋の浴室にいたことがわかる。

エレベーターの監視カメラの映像には、犯人の腕だけが映っていた。犯人がすべてのフロアのボタンを押していたことがわかり、部分指紋をつなぎ合わせた結果、エレベーターに遺体を遺棄したのはシン本人とわかる。シンがカジノでギャンブルをしている間、ドナは無断で浴室を使っていた。たまたま部屋に戻って来たシンがそれを見て「水の流れを乱してツキを落とした」と怒り、ドナを殺害したのだった。

CHAPTER II: NO BRAINER

被害者レベッカ・マッギル。ウォリック、グレッグ、ソフィア担当。

レベッカは夫のギャビンとともにハイキングをしている途中、崖から転落して死亡する。単なる事故と思われたが、レベッカが抗うつ剤とアルコールを摂取していたことや、手に踏まれたような痕があることがわかり、ウォリックは疑問を抱く。

ギャビンは「エミー賞ものの演技」でウォリックをだまそうとするが、レベッカの携帯電話には彼女を崖の上から蹴り落とすギャビンの映像が残されていた。ギャビンが彼女をつかんで落とそうとした時に、カメラのスイッチが入ってしまったのだ。

CHAPTER III: EMBALMY DAY

被害者ジャック・デイ。ニック、ソフィア担当。

警察のパトカーに乗用車が激突し、運転していたラッセル・キャリスが死亡。座席からは血まみれのナイフが発見される。そのナイフで刺された被害者を探してみると、近くのガソリンスタンドで海兵隊員のジャック・デイが何者かに刺殺されたことがわかる。ジャックの妻はラッセルの写真を見て、彼が犯人だと認める。ジャックは2度目のイラク派遣から戻り、留守中に生まれた娘を腕に抱いたばかりだった。

監視カメラには、足取りのおぼつかないラッセルが、いきなりデイを刺した様子が映されていた。キャリスの車からはマリファナの吸殻が発見されるが、それらは遺体の防腐剤(ホルムアルデヒド、エタノールなど)に浸されていた。その結果、マリファナの吸収量が増えてハイな状態が長時間持続するようになったのだ。デイを選んだ理由は特になく、完全にランダムな犯行と思われた。

CHAPTER IV: THE NEVADA CHAINSAW MASSACRE

被害者ルー・ベルトランおよびレイ・ゲイナー。グリッソム、サラ、ブラス警部担当。

ルー・ベルトランの所有するガレージで、ルーと隣人のレイが血まみれの遺体となって発見される。レイは左腕を切断され、近くには凶器と思しきチェーンソーが落ちていた。

グリッソムとサラは、2人の位置、傷の向き、血痕の飛散した状況などから事件当時の状況を再現しようとする。人形を使って実験を行った結果、左利きのルーが、刃の劣化したチェーンソーを無理に使ってコントロールを失ったための事故と判明する。現場には第3者がいた形跡はなかった。

*   *   *   *   *

見学に訪れた学生たちを前にグリッソムは、それぞれの事件で学ぶべき教訓があることを教え諭す。ドナの事件では、「無意味な細部」などというものは存在しないということ、レベッカの事件では証拠それ自体が証人となりうるということ、ジャックの事件では理不尽な振る舞いに道理を当てはめてはいけないということ、そしてレイとルーの事件では、証拠が変わった場合には、それに応じて理論も変えなければならないということ――。


感想

ちょっと……いや、かなり変わった雰囲気のエピソード。何せモルグに運ばれた遺体がぱっちり目をさまして起き上がり、「何でここへ来たの?」と話し始めるのだから。え、これ何、「トゥルー・コーリング」とのクロスオーバー? とか一瞬思ってしまった。まぁ勿論そんなわけはなくて、この場面はこの世の現実ではない世界なのね。

それだけでなく、エピの構成もちょっと特殊。4つの章に分けて、それぞれにテーマというか教訓を持たせている。こういう、構成に遊び心のある作品というと、今までもシーズン5「冷たい街」やシーズン6「悪魔のブライズメイド」があったけれど、これらはどちらもシーズン後半に入り、フィナーレに向けて勢いをつける前の一休み、みたいなタイミングだった。今シーズンはしょっぱなからこんな手で来るか! これもシーズン7まで続けてきた実績があればこそ、なんだろうな~。

事件の方は……4件も入れちゃうと印象が薄まってしまうのはしょうがないけれど、いちばん印象が強かったのはレベッカの後頭部だった(ひえええぇぇ)。それから、3番目の事件の海兵隊員はいい人すぎて泣ける。彼の横にいたもう一人の遺体が犯人のラッセル? 結局起き上がらなかったけれど、死んでもまだラリってるのかこいつ。

それにしても刑事が少ないなぁ。今までならこういう時、キャバリエ刑事とヴァルタン刑事がいてくれたのに……ソフィア(というか、カーティス刑事)も今シーズンからはレギュラーだから出番が増えるのは良いんだけど、ブラス警部と彼女だけだと、何だか忙しそうで。

全体のテーマとして流れていた音楽は、バッハのカンタータ “Sleeper's Awake”、邦題は「目覚めよと呼ぶ声あり」――うーん、なるほど! ヘルプミー!(違)

Yoko (yoko221b) 2008-08-31

csi/s07/144_toe_tags.txt · Last modified: 2024-02-18 by 127.0.0.1