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csi:s10:215_appendicitement

CSI - Season 10, Episode 9

#215 Appendicitement

  • 邦題:「ジキル博士のプレゼント」
  • 脚本:Evan Dunsky
  • 監督:Kenneth Fink
  • 初回放映:2009-12-10

事件概要

ゴメス

誕生日に休暇を取ったヘンリーは、駐車場で怪しい3人組の男に拉致される。だがその3人組の正体は「サプライズ・パーティ」を計画したニック、グレッグ、ホッジスだった。彼らはヘンリーを有名な焼肉店「ハリーの豚の隠れ家」へ連れて行こうとするが、途中で突っ込んで来た対向車を避けようとして事故を起こしてしまう。

砂漠の真ん中で携帯はつながらず、4人はようやく徒歩でハリーの店にたどり着くが、そこは人気のない空き家と化していた。B型肝炎の発生源であると疑われたため、5ヶ月前に閉鎖されてしまったのだ。使える電話がないかと店の中を見たニックは、男性の死体を発見。顔面にはアライグマの屍骸がはりついていた。

そこへ元店員のスリックが現れ、遺体はシェフのゴメスだという。ホッジスとグレッグは店の外を調べ、ゴメスの死は事故死だと突き止める。ゴメスはアライグマの巣になっていた土管にエチレンガスを溜め、火をつけて退治しようとしたが失敗。そこで銃を取り出して発砲した結果、爆発で自らも命を落とし、アライグマは爆風に飛ばされてゴメスの顔にはりついたのだった。

スリックは移動手段を持たず、店へは「シャーリーに送ってもらった」と言う。やがてシャーリーも店に現れるが、飲酒運転で車をぶつけ、これも使えない状態に。仕方なくグレッグは屋外の電話線を利用して、ようやく連絡を取ることに成功する。

シャーリーはハリーの妻で、ハリーは「店が閉鎖される直前に、預金を全部おろして逃げた」と絵葉書を見せる。それはフロリダから投函された物で、ハリーは若い愛人と一緒にいると、シャーリーをバカにしたように書いてきていた。

だが、迎えを待つ間にニックは偶然、グリルの灰の中から人骨を発見する。

その人骨はハリーの物。肋骨はすべて切り取られてなくなっていた。さらにハリーはB型肝炎陽性。ハリーの肉が料理として客に出され、それが肝炎発生の原因だとすると、ちょうどタイミングが合う。シャーリーとスリックはお互いに「あいつが殺したに違いない」と言うが、シャーリーが持っていた絵葉書に、ゴメスの母親の指紋が付いていたことから、犯人はゴメスではないかという可能性が浮上する。ゴメスは偽造犯として逮捕された後に逃亡したお尋ね者。ハリーの筆跡を真似て銀行から預金をおろし、絵葉書を書いてフロリダにいる母親に送って投函させたのではないかと思われた。ゴメスがそこまでした動機は今となっては不明だが、逃亡犯だという事実をハリーに知られてこき使われ、我慢が限界に達したと想像する他なかった。

リリー・シャピオン、バーナード・ヒギンズ

キャサリン、ラングストン、ブラス警部担当。若い女性が911に通報し「男に殺される」と助けを求め、警官が現地に急行。そこは不動産王バーナード・ヒギンズの自宅で、フライトアテンダントのリリー・シャピオンがバスタブで溺死していた。バーナード本人は寝室で眠っており、「自分は睡眠時無呼吸症で装置を付けており、何も気づかなかった」と主張する。

バーナードは警察へ連行されて取調べを受けるが、その途中で急死。バーナードはクローン病という内臓の炎症も患っており、死因は敗血症が広がったことによる冠動脈塞栓。検死したロビンスは、バーナードの体内に盲腸が2つあることに気づいて驚く。片方は腐っており、腹腔鏡手術で腸に縫い付けられていた。ロビンスとラングストンは、「ジキル博士」の仕業だと確信する。浴室の足跡からも、第三者がいたことが裏付けられる。

傷の状態からみて、その「手術」は数日前に行われたと思われた。バーナードは持病のため抗生物質を投与されており、そのためになかなか死亡せず、ジキルが自分で止めを刺しに来たところをリリーと鉢合わせして、彼女を殺害した物と思われた。

それが本当にジキルなら、ジョセフ・ビゲローの時と同様に何かを「戦利品」として持ち帰ったはず。ラングストンはバーナードの自宅にある本に注目する。そのうちの1冊からは、盲腸 (appendix) と同じ単語でもある附録 (appendix) から一部分が切り抜かれていた。それは「ミケランジェロ」という単語の箇所で、その紙片はバーナードの盲腸に隠された注射針の中に小さく丸めて押し込まれていた。


感想

「ジキル博士」再登場の巻。前回は、死亡したホームレスの腸を蝶結びにして、代わりに蝶ネクタイを持ち去るという「署名的行動」をしたジキルだが、今回は被害者の体内に他人の盲腸 (appendix) を縫い付け、代わりに被害者の著作から附録 (appendix) を切り取って行った。しかし、その切抜き(単語は「ミケランジェロ」)は小さく丸めて注射針に入れて被害者の盲腸に仕込んであった。ジキルは記念品を持ち帰ったのではなく、それを再び被害者の体内に入れているわけだ……ということは、ビゲローの蝶ネクタイも意外な場所から見つかったりするのだろうか。

ジキルが何をしたいのかまだよくわからないが、もうあと1~2人くらいは被害者が出そう。何だかんだでシーズン7の殺人模型並みに引っ張るんだろうな。殺人模型といえば今回のラストでは、模型から人形の絵が見つかった場面を思い出した。

しかし殺人模型の時は「これからどうなるの?」とワクワクしたのに、今シーズンのジキル博士には正直、あまり心惹かれるものを感じない。

これはやはりビジュアルの要素が大きく作用しているような気がする(私の場合は、だけど)。ミニチュア模型って、それ自体がすごく可愛くて、模型を見ているだけで面白いから。それはそれでドラマとしては反則なのかもしれないし、結局面白かったのは模型だけでストーリーは(自粛)だったけど……でもまぁとにかく、模型という要素が魅力的だったのは確かだ。

それに対してジキル博士は「腸の蝶結び」(はからずも日本語でダジャレになっている)に「余分な盲腸」って何だか、美しくない気がして……まだ2件目なのに、何だか「もういいや」ってな気持ちになってしまって。グロ、決して嫌いというわけじゃないんだけどね。それから、場面が「ラングストンとロビンスがモルグで解剖する場面」に固定されているのも一因かな。

さて、キャサリンとラングストンがジキル事件を担当している間、ニックとグレッグとホッジスはヘンリーの誕生日に「サプライズ」を仕掛け、そこで事件に遭遇。ヘンリーをだまして拉致してスペアリブのお店に連れて行くわけだが、そこは肝炎の発生源と疑われて閉鎖済み。車が壊れて連絡手段もないので、電話が使えるかと中に入ると、そこには遺体! しかも顔にアライグマ! こちらも、コミカルな感じに終始してはいたけど、グロい事件。ハリーの白骨死体、肋骨の部分がなかったということは……あれ、スペアリブとしてお客に出したっていうことだよね……。「やっぱりハリーのリブは最高ね」って! 笑えないよ~。(クリマイを思い出した)

ところで、バーナードのTVに映っていた犯罪実録番組?のタイトル、“I-15 Killer”(画面ではKilerになってたけど)とか “The Firefighter Imposter” とか “Blood Drops” とか、CSIの過去エピに「こんなのあったな~」というタイトルがいくつかあった。

hermitage.rdy.jp_csi_img_caps_csi_215.jpg


使用楽曲

  • “It's Cursed, That Gun” by Alan Silvestri (4人でハリーの店に向かう場面)

Yoko (yoko221b) 2012-05-03

csi/s10/215_appendicitement.txt · Last modified: 2024-02-19 by 127.0.0.1