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csi:s10:216_better_off_dead

CSI - Season 10, Episode 10

#216 Better Off Dead

  • 邦題:「死ねないロボット」
  • 脚本:Corinne Marrinan, Tom Mularz
  • 原案:Richard Catalani, Tom Mularz
  • 監督:Jeffrey Hunt
  • 初回放映:2009-12-17

事件概要

ドロレス・リナルディ、エドワード・スミス

ニック、グレッグ、ブラス警部担当。リナルディ銃砲店で銃撃戦があり、店主のドロレスと客のエド・スミスが死亡、息子のハンクが病院に運ばれる。現場の足跡から、3人の他にもう1人誰かが店内にいたことがわかる。

ハンクは「赤いシャツの男が銃を向けたため、母とエドが応戦した」と言うが、弾道を調べた結果、その「赤シャツの男」は銃を撃っていないことが判明。ドロレスは違法な銃をひそかに販売しており、その件をめぐってエドと争いになったのだ。ハンクはそれを隠すために嘘を言ったのだった。

銃砲店からは大量の銃が改修されるが、その中に血痕が付着し銃弾が入ったままのトカレフが1丁あった。売り物の銃でそのようなことは通常考えられない。そのトカレフは、赤シャツの男が持ち込んだ物と思われた。

キャリー・ウォーレン

キャサリン、サラ、ラングストン、ヴァルタン刑事担当。布団をかぶせられた若い女性の遺体が道路脇の土手で発見される。氏名はキャリー・ウォーレンで、車は離れた場所に乗り捨てられていた。頭部には銃創があったが、死亡したのは撃たれてから約1時間後で、死因も岩に頭をぶつけたことだった。

キャリーの部屋は壁に血痕が飛び散り、犬が銃弾を受けて死んでおり、牛乳を吐いた形跡があった。部屋にあった写真はどれも愛犬と撮ったもので、キャリーがその犬をとても可愛がっていたことがわかるが、それ以外にボーイフレンドもいたようだった。犬から摘出した銃弾はトカレフ等で使われるものであることがわかり、リナルディ銃砲店にいた「赤シャツの男」がキャリーを撃った犯人ではないかという可能性が浮上する

*   *   *   *   *

そのトカレフを登録していたのは、キャリーの隣人のジョン・ラコー。彼はキャリーを娘のように心配し、「イカれた彼氏から身を守るために」と護身用の銃を渡したのだった。銃砲店に残された靴跡とはサイズが違うため、彼は「赤シャツの男」ではないとわかる。

キャリーの部屋を調べた結果、恋人の氏名はサム・トレントと判明。犬は撃たれて死んだのではなく、毒を飲んで死んだ後、キャリーを撃った銃弾の巻き添えで撃たれていた。サムの部屋からは、犬が飲んだものと同じ薬物や、心中を思わせる手紙の下書きが発見される。

DNA鑑定の結果、毒入りの牛乳を飲んで吐いたのはサムで、銃を撃ったのはキャリーと判明。キャリーは双極性障害で自殺願望があった。サムはキャリーを車で病院へ運ぼうとしたが、半ドアだったため途中でキャリーが投げ出されて死亡。サムはトカレフで自殺しようとしたが、弾づまりで失敗。それを弾切れだと勘違いして銃砲店へ行き、銃撃戦に巻き込まれて1人だけ生き延びたものと思われた。

サムは今も死のうとしている――そう判断したラングストンはサラとともに、2人の思い出の場所であるアイボリータワーへ向かう。そこでは、飛び降りようとしたサムをラコーが引きずり下ろし、銃を突きつけていた。だがラングストンとサラの説得で、ラコーは誤解に気づく。

サムは心中ではなく「愛にすべてを捧げる」ために毒入り牛乳を飲んで死のうとしたが、突然の銃声に驚いて牛乳を吐いてしまった。気がつくと犬が残りの牛乳を飲んで死に、キャリーが銃を撃って倒れていたという。「キャリーが自殺したのは、僕が死んだと思ったからなのか、それとも愛犬が死んだからなのか」と問いかけるサムに、サラは「あなたのために決まっている」と言う。それを聞いたサムは満足した様子で飛び降り……下に用意されたエアバッグに受け止められたのだった。


感想

銃砲店での銃撃事件とお布団事件がつながった所で「え、またこのパターンですか…」と思ってしまった。今シーズン、そういう話がいくつあったかと、ちょっと思い出してみると…

  • 1話「ラスベガスリターン」
  • 4話「ラストファイト」
  • 5話「コーチM」
  • 6話「破壊的トラウマ」

で、この10話で5話目。「CSI:トリロジー」でもディーディーの事件にマデリンが関わってきたので、それも入れると6話になるのかな。10話のうち半分(以上)って、やっぱり多いよね。

まぁそれはともかく。銃砲店の事件では、ボビー・ドーソンが登場。この前、名前だけちらっと言及されたけど、今回は実物。お久しぶり~。ちょっと老けたかな?

この銃撃事件で「まるでターミネーター」「死神と踊り慣れている」と言われた人物が、お布団にくるまれていた女性の彼氏らしいとわかり、2つの事件が結びつく。どんな怖い人かと思ったら、案外普通の男の子。チンピラが顔を見ただけでびびって逃げそうには見えないのだけど、この一見普通ぽいところがよけいに怖いということなのだろうか。あるいは、生きることを本心から放棄してしまったがゆえの「怖いオーラ」を発していたのだろうか。

この青年サムが毒を飲んで死ななかったのは銃声に驚いて吐いてまったため。彼女が銃で頭を撃っても死ななかったのは、弾丸が命中せずかすめただけだったため。でも銃砲店であれだけの銃撃戦があって1発も被弾しなかったのは偶然……? そこが少々疑問ではあるけど、ここは特に種明かしがなかった(と思う)のでやはり偶然か、あるいは例のオーラが店主や息子をびびらせて狙わせなかったということかもしれない。自殺に銃を使うのは男性が多く、女性は毒を使う傾向があるらしいが、この2人は逆だった。

何をやっても死ねなかったサムは、とうとうタワーの上から飛び降りようとするが、そこでラコーに引き摺り下ろされてしまう。そのまま放っておけば手を汚さずに済んだのに、と思わないでもないが、ラコーとしてはサムに「自分の罪を突きつける」必要があったのだろう。

結局サムは飛び降りてしまうが、死なないだろうなと思ったらやはり。予想通りではあったが、堂々とした王道の展開で美しく決まったと思う。ブラス警部の「1名確保。コード4」も良かった。

ところで、最初の方でキャサリンとバルタンに何かある……とサラが仄めかしていたけど(職場恋愛は自分もやってたもんね)、この後の話で何か出てくるのかな。


使用楽曲

  • The Man Comes Around by Johnny Cash (冒頭)
  • Where The Sun Don't Shine by JJ Cale (弾道の再現場面)

Yoko (yoko221b) 2012-05-03

csi/s10/216_better_off_dead.txt · Last modified: 2024-02-19 by 127.0.0.1