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csi:s11:251_in_a_dark_dark_house

CSI - Season 11, Episode 22

#251 In a Dark, Dark House

  • 邦題:「バーニングアウト」
  • 脚本:Tom Mularz
  • 監督:Jeffrey Hunt
  • 初回放映:2011-05-12

事件概要

ネイサン・ハスケル、ロイス・ソープ、アーヴィン・ソープ、ワーナー・ソープ

ソープ農場でハスケルに再会したラングストンは、格闘の末いったんはハスケルを拘束する。だがグロリアの件で挑発されたラングストンは、手首を縛った拘束バンドを切った――。

ラングストンの通報を受けて駆けつけたブラスは、転落死しているハスケルの遺体を発見。

ラングストンはグロリアに付き添って病院へ。キャサリンがグロリア、ニックがラングストンの証拠を調べる。ソープ農場ではサラとグレッグが現場検証を行っていた。ハスケルの子ども部屋は壁紙が二重に貼られており、下の壁紙には古い血痕が大量に発見される。エクリーやホッジスらも加わって大規模な捜索を行ったところ、庭からは動物の骨とともに男女2人の白骨が発見される。

男性の方は、衣服のロゴマークから、冷蔵庫のセールスマンと判明。ネットやカタログショッピングがなかった頃、人里離れた農場に物を売りに来るのは巡回のセールスマンだった。大型家電などはミニチュアの模型を見本として持って来る。同じロゴマークのミニ冷蔵庫が部屋にあったのだ。その冷蔵庫の底面には「ダグラス・ネイサン・ハスケル」というセールスマンの名前が書かれていた。当時10代だったワーナー・ソープは訪ねてきたセールスマンを殺害し、以後その名前を名乗るようになったのだ。そして女性の方はワーナーの母親。夫からの虐待を長期間に渡って受けた末に撲殺されていた。母親が行方不明になった当時、ワーナーはまだ8歳。殺したのはアーヴィンと思われる。

農場で得られた証拠はすべて、ラングストンによる正当防衛という仮説に矛盾しない物だったが、ハスケル(ワーナー・ソープ)の手首にある圧迫痕だけは説明がつかない。キャサリンは拘束バンドの跡ではないかと疑うが、ラングストンが持っていたキットには支給されたバンドが3組、使用されないまま残っている。結局キャサリンは「すべての証拠はラングストンの正当防衛を示している」と結論付けた報告書を提出。

その後、ラングストンは検証が済んだソープ農場を訪れ、そこへやって来たブラスは「何も言うな」と釘を刺す。翌日、内部調査官との面談に赴いたラングストンは、「正当防衛か殺人か」と問われて口を開く――。


感想

……何だか中途半端なクリフハンガー。しかしハスケルが死亡したことで一応の決着が着いた(これ以上話が引き伸ばされることがない)ので安心した。今まで連続ストーリーといえば「解決篇が一番がっかり」だったが、今回めずらしく解決篇が力作で良かったと思う。解決篇というより、頂上決戦というか最終対決篇だったけど。殺人鬼を育んだ「暗い暗い家」にはぞくぞくさせられた。

ハスケル(ワーナー)が8歳の時に父アーヴィンは妻を殺す。時を遡れば、アーヴィン自身も8歳の時に、父が妻を撃つ場面を目撃していたのだ。そうして遺伝子とともに暴力の記憶が……と因縁めいたものを感じてしまったが、MAOA不活性遺伝子という物はX染色体上にあるとのことなので、染色体異常でもない限り父から息子へは遺伝しない。つまり母からの遺伝。母から遺伝子を、父から暴力を受け継ぎ、生まれるべくして生まれた殺人鬼――実際のところこの説がどの程度正しいのか知らないが、ハスケルの中に暗いファンタジーを植えつけるにはぴったりだったろう。暴力の下に生まれた「殺人鬼ハスケル」は、同じ運命を担ったラングストンの手にかかってその一生を終える。

それにしても、訪問先で殺されたうえ、名前を奪われて「冷酷な殺人鬼」として人々に記憶されることになってしまった本物のハスケルさんは本当にお気の毒。

このフィナーレでハスケルが死ぬ、ということだけはスポイラーをチラ見して知っていたのだが、思ったよりストレートに殺したなぁ、というのが正直な感想。ハスケルはラングストンに殺されることを望んで挑発したのかもしれないが、ラングストンの方もハスケルを殺す理由がほしくて挑発に飛びついたように見える。

レディ・ヘザーは「善きラングストン教授にはハスケルは捕まえられない」と言ったが、実際には善きラングストンのままでいったんはハスケルを捕らえている。ハスケルの素性や潜伏場所も、本人からヒント出しまくりで、あれなら善きラングストンどころかグレッグでもそのうち気づいただろう。なのでレディ・ヘザーの予言はあまり意味がなかったというか、教授が暴力を振るいますという予告編でしかなかったのではないか。

そしてCSIチームだけでなく、エクリーまで加わってソープ農場の大捜索。ハスケルによるグロリアの暴行と監禁、父親の射殺、ラングストンによるハスケル殺害という複数の(だが不可分の)事件が一緒に捜査されているので仕方ないのかもしれないが、3番目の件だけは他のチームがやるべきじゃなかったのかなと少々疑問。だって、サラはちゃんと事実を見極めようとしていたけれど、他の皆は最初から「教授の正当防衛を証明しよう」的なスタンスなのだもの。ニックは特に親しいからとは思うけど「死体が出れば出るほど教授に有利だ」なんて、事件を期待するようなことを堂々と言っちゃうし(気持ちはわかるけどね)。

ラストシーンの後、ラングストンは何を言ったのか。確かこのフィナーレが放送された後だったと思うが、ローレンス・フィッシュバーンは出演契約を更新せず、番組を降板することが決まった。確かにこのエピソードの後で何事もなく鑑識を続けるわけにはいくまいし、「ラングストンのその後」の話を延々続けられるよりは、ここで降板した方が良かったかなと思う。ハスケルとともに登場したラングストンがハスケルとともに去る、という終わり方は何だかキリが良い感じだし。

具体的なことは次シーズンのプレミアでわかるだろうが、ラングストンは拘束バンドを切ったことには言及せず、正当防衛で乗り切るのではないかと思う。他のメンバーは残留しているから。ブラス警部のあれは脅しだ。拘束バンドのことを口にすれば、警部もただではすまないだろう。さらに手首の跡を追及しなかったキャサリンやロビンス先生も……。

そんなこんなでモヤモヤの残るフィナーレではあったけど、次シーズンからはまた主役交代の仕切り直しで、新鮮なシーズンが始まることを期待したい。

じゃ、また来年!

Yoko (yoko221b) 2013-05-25

csi/s11/251_in_a_dark_dark_house.txt · Last modified: 2020-04-11 by Yoko