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csi_miami:s01:008_slaughterhouse

CSI: Miami - Season 1, Episode 8

#8 Slaughterhouse

  • 邦題:「一家惨殺の怪」
  • 脚本:Laurie McCarthy
  • 監督:Dick Pearce
  • 初回放映:2002-11-11

Well, the important thing now … is that she really knows what happened.

事件概要

キャプリン一家殺害事件

血まみれの服で歩いている幼児が発見された。顔の日焼けや土から自宅の方角を推測し、行ってみると一家全員が血まみれで倒れていた。

父親ジェイソン・キャプリンはかろうじて生存。死亡したのは母親ステファニー、長男ルーク(16歳)、次男ティモシー(9歳)、生後6週間の赤ん坊マックス。無傷で生き残ったのは17ヶ月のエリンだった。近所の話では、母親の育児疲れ以外に家庭に問題はなく、外部から侵入した形跡もなかった。凶器は散弾銃で母親だけ正面から撃たれており、ルークは赤ん坊をかばうようにして倒れていた。平日の昼間に一家全員が在宅していたのは、長男が早退、次男が病欠、父親は会社で妻から電話を受けて自宅に戻ったからだった。

家を調べていくうちに、母親のステファニーがうつ病にかかり、抗うつ剤を止めていたために家事ができなかったことがわかる。衣類は散らかり、キッチンは汚れた食器の山、食事はファーストフード。車にはキーがついたまま。銃の保管庫はアンモニア臭がしていた。ルークは急性の胃潰瘍を患い、ストレスの多い生活をしていたことがわかる。

ジェイソンは意識を取り戻したが、犯人については何も覚えていなかった。妻が怒って電話したので帰宅したと言う。現場の状況からは、ステファニーが夫と息子たちを殺し、娘だけは何らかの理由で殺さず、最後に自殺したかに思われたが、彼女の姿勢と天井の飛沫から彼女が撃たれた状況を再現すると、リラックスした姿勢でソファに座っているか、または昼寝しているところを撃たれたものと思われた。

現場の血痕の形状から事件を再現すると――最初にステファニーが撃たれる。ルークが帰宅して発見。彼は妹を犬小屋に連れ出す。犯人がまさか赤ん坊を殺すとは思っていなかったのだろう。その間にティモシーが殺される。次にルークが赤ん坊を抱きかかえて助けようとしたところで撃たれた。父親はルークに銃を奪われ、赤ん坊を盾にしようとしたところで背中を撃たれた。そして赤ん坊を抱きかかえたルークを背中から撃ち殺したのだった。

ジェイソンは「子どもたちの声で眠れない。その朝、『もう顔も見たくない』と思った」と言う。ホレイショはそれを聞いて「精神障害の予防線を張った」と思う。だが、銃の保管庫についたアンモニアは、計画的犯行であることを物語っていた。ジェイソンはアンモニアで自分の指紋を消し、妻に「銃の保管庫を閉め忘れた」と電話して妻の指紋をつけさせ、指紋をつけずに保管庫を開けて銃を出したのだ。だがジェイソンが保管庫を開けたという根拠としては不十分であり、案の定彼は精神障害で無罪を主張した。


感想

血まみれの服で歩いている幼児……というショッキングなシーンで始まるのだが。いくら平日昼間の住宅街であまり人がいないといっても、2歳児があんなに長い距離を歩いて来て、誰も不審に思わなかったのかな。現場で、隣人が銃声を聞いて通報したりしなかったのだろうか。でも、日焼けした側から方向を探したり、土の種類で家を絞り込んでいくあたりが面白かったので、いいか。

家の中はかなりひどいことになっていて、おそらく家族間の関係も良くなかったんだろうなーとは思うのだが……それにしても父親の動機がピンとこない。自分以外の家族全員をなぜ殺さなければいけなかったのだろう。精神的に追い詰められたにしては計画的だし、家族全員を憎んでいたにしては、退院して娘を迎えに行った所ではごく普通の父親に見えたし(この時点では視聴者をだます必要もなかったはず)……浮気相手が(義妹じゃなく)いて息子たちがじゃまになったけれど、一人くらいならいてもいいと思ったのか……まさか娘と二人だけになりたかった、とかじゃないよね。うーん、現場の様子がかなり具体的に再現されたのに対して、このへんが何だか釈然としない。

デルコのバックグラウンドが少し明らかに。両親がキューバから亡命してきたことは「漂流 新月の闇」で触れられていたけれど、お父さんはロシア人で、本来は「デレクトルスキー」とのこと。アメリカで暮らすためになじみやすい名前に変えたのだろう。

Yoko (yoko221b) 2006-02-21

csi_miami/s01/008_slaughterhouse.txt · Last modified: 2020-02-16 by Yoko