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csi_miami:s08:187_backfire

CSI: Miami - Season 8, Episode 20

#187 Backfire

  • 邦題:「もう一人のカリー・デュケーン」
  • 脚本:Tamara Jaron, Melissa Scrivner
  • 監督:Don Tardino
  • 初回放映:2010-04-19

事件概要

パトリック・ドーソン、ラルフ・ジマーマン

改装中の民家で火災が発生。2階に少年が取り残されており、現場に駆け付けたウルフとカリーが救出するが、少年はすでに死亡していた。肺疾患の経験があるカリーは病院へと搬送される。

少年はこの家に住むパトリック・ドーソンで、祖父のヘンリーと2人暮らし。火災発生時は学校に行っているはずだった。手にひどい火傷の跡があり、パトリックが火遊びまたは放火をしたのではないかと疑われる。

ウルフらは火災現場へ戻り現場検証。現場にはスプリンクラーがあったが、火災の時には作動していなかった。ウォルターは壁に防火資材が使用されていないことに気づく。業者がコストを抑えるために手抜き工事をしていたのだった。業者は建築法違反で逮捕されるが、放火とは無関係を主張する。また、改装工事の騒音で迷惑した隣人が一度芝生に火を付けたこともあったが、隣人も関与を否定する。

カリーは現場へ戻り、炎の痕跡を見て発火地点が2つあることに気づく。壁にワックスペーパーが貼られ、これが燃焼促進剤の役割を果たしている。子どもの犯行にしては複雑すぎるので、パトリックは犯人ではないだろうと結論付ける。そこでカリーは、パトリックの姿を見て驚く。

その後、カリーはジェリー、ナタリアと同行して病院へ向かうが、そこで目にしたのは意識不明で呼吸器につながれている自分の姿。今ここにいる自分は実体ではなく、パトリックと2人、お互いにしか見えていないのだ。

ヘンリーは状況を聞かされ、パトリックの犯行かもしれないと認めるようなことを言い出す。だがホレイショは納得できず、ジェシーとウォルターにもう一度現場を調べるよう命じる。ウォルターは現場で不自然な風を感じ、壁板が浮いていることに気づく。板をはがしてみると、男性の遺体が倒れて来た。

この被害者は、配線工事を請け負っていたラルフ・ジマーマン。火事が起きる前にすでに死亡しており、死因は感電による心臓麻痺と判明。膝をついて作業をしている時に床に水を流され、むき出しの導線が触れて感電したものと思われる。本来ならブレーカーが落ちるはずだが、ブレーカーは動作しないようにコインで細工されていた。使われたコインの種類から、細工をしたのは騒音に文句を言っていた隣人であるとわかる。

隣人を取り調べてみると、作業員を殺害したことをあっさり認める。騒音に耐えかね、電盤に細工をしたうえで感電死させ、壁の中に隠して釘で板を打ちつけたのだ。ただし放火にはいっさい関係ないと主張する。

ウルフはスプリンクラーをテストし、正常に作動することを確認。火事の時に動いていなかったのはスプリンクラーの問題ではなく、水道管に水が通っていなかったためと思われた。再び現場に来たカリーは、庭に立っている旗の目印を見て、犯人がスプリンクラーを止めたトリックを理解する。しかしそれをどう伝えるべきか――その時カリーは突然その場に倒れ、意識を失う。

その頃、病院ではカリーが心停止に陥っていた。しかし医師たちの処置により蘇生し、意識を取り戻す。そして、発見した手掛かりをメモに書き、見舞いに来ていたデルコを通じてホレイショに渡す。

ホレイショは現場でカリーのメモを読み解いて水道管を調べ、タオルにくるまれたドライアイスを発見。犯人はドライアイスで水道管を凍らせて水流を止めたのだ。そしてタオルについた噛みタバコの跡から、細工した放火犯はヘンリーであるとわかる。

ヘンリーは、パトリックのために家の資産価値を高めようと改装を始めた。だが悪質な業者がいろいろと理由を付けては工事を引き伸ばし、ついに資金はなくなってしまった。そこで保険金を得るために放火を思いついたのだ。


感想

現場に一番乗りするのはたいていホレイショだが、カリーとウルフのコンビが一番乗りでアクション、というのも多いような気がする。またこの2人と火事、という組み合わせも前シーズンにあった。まぁウルフは他にも、アレックスやナタリアと一緒に爆発に遭ったり、ウォルターと一緒にクマに襲われそうになったり、単独で顔に釘を打たれたりとか、色々受難の人ではあるけど。

いったん病院に運ばれたカリーはすぐに戻って来て現場へ向かうが、その時の服装が上下真っ白! まぁ、何回か前にもナタリアが白パンツで火災現場に入っていたので、マイアミではOKなのかも……と思っていたら、カリーの実体はまだ病院で昏睡状態で、現場に来たのは幽体離脱状態のカリーだった、というオカルトな展開。

カリーの白い服といえば、何シーズンか前で殺された花嫁のベールをかぶって再現実験していたことがあった。カリーが白を着る時は何か意図があることが多いのだろうか。

さて、霊体カリーは死亡した少年の霊と話しながら現場を調べ、スプリンクラーが作動しなかった原因をつきとめる。そこで実体に戻り、ホレイショに手がかりを伝える……わけなのだが。

これを超自然的でなく説明しようとすると、カリーは冒頭で現場に来た時、ドライアイスを埋めた場所を見たのだろう(旗が立っていた場所かな)。そして病院に運ばれた後、意識を失っている間に見舞いに来たジェシーたちが事件について話し、その内容が脳のどこかに届いていた。それを聞きながら無意識の記憶の底を探り、現場で見たことを思い出した。そう考えればこのエピソードは何とかギリギリOKって所かな。デルコがスピードルの霊に導かれた、あの時みたいなものだと思えば。であれば、ベガスのモルグ怪談エピとは趣の異なる話だと言える。


使用楽曲

  • This Woman's Work by Kate Bush
  • Charlie Darwin by The Low Anthem

Yoko (yoko221b) 2011-10-29, 改訂 2015-03-02

csi_miami/s08/187_backfire.txt · Last modified: 2024-02-23 by 127.0.0.1