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csi_miami:s09:206_blood_lust

CSI: Miami - Season 9, Episode 15

#206 Blood Lust

  • 邦題:「戦慄の瞳」
  • 脚本:Krystal Houghton Ziv
  • 監督:Gina Lamar
  • 初回放映:2011-03-06

事件概要

ブリジット・ウォルシュ、アリソン・コールドウェル他

民家に監禁されていた女性が逃げ出し、近所の住人に助けられて警察に通報。もう一人女性が監禁されているというので警察が現場へ向かうが、到着した時にはすでに被害者は死亡、犯人は逃亡した後だった。被害者は自分のブラジャーで首を絞められ、爪をはがされるという拷問を受けていた。

逃げ出した女性はミッシェル・ボールドウィン、死亡した女性はブリジット・ウォルシュで、被害者同士につながりはない。ミッシェルは迎えに来た夫とともに帰宅する。監禁場所は差押え物件になった空き家で、銀行の担当者が管理しているが、管理方法は杜撰で誰でも出入りできるような状態。

遺留品から、フォートシャーマン公園にのみ生息する蝶の羽が発見され、公園へ行ってみると、ブリジットと同じ手口で殺害された女性の遺体が発見される。同じ場所には墓のような穴が掘られており、ミッシェルとブリジットを埋める準備をしていたと思われた。しかも現場にあったシャベルから、持ち方は力の弱い女性の持ち方とわかる――犯人は被害者に、自分の墓穴を掘らせていたのだ。

公園で発見された女性の身元は、ウェイトレスのアリソン・コールドウェルと判明。凶器のDNAから、同じレストランに勤めるバーテンのアートの存在が浮上。アートは事件への関与を否定するが、ウェイトレスのトリシアと恋人同士でありながら、アリソンとも浮気をしたことは認める。さらにミッシェルも同じ店を利用していたことがわかる。

その後、花屋の店員ウェンディ・ギブソンが拉致されたことがわかり捜査が開始される。目撃情報から犯人は男女の2人組。ウェンディが落とした鍵に付着していた人工芝が手がかりとなり、別の差押え物件が判明。ウェンディはそこで無事に保護されるが「犯人はほんの数分前までここにいた」と話す。アートとトリシアは警察で身柄を拘束中なので、別に犯人がいたことになる。

ウルフはウェンディを拘束していたベルトから毛髪を採取。DNAを調べたところ、除外サンプルとして採取したミッシェルの毛髪と判明。つまりミッシェルは被害者ではなく共犯者ということになる――。

その頃ナタリアは、関係者の写真を持ってミッシェルの自宅を訪ねていた。そこで1人になったナタリアは不審な箱を見つけ、開けてみた所、中から被害者たちの爪が発見される。そこへ戻って来たミッシェルと夫のデニスに気づかれ、銃を奪われて拘束されるが、駆けつけたホレイショによってデニスは射殺され、ミッシェルは逮捕される。

ミッシェルは、夫の周囲にいる女性たちに対して「夫を誘惑している」「奪われる」という妄想を抱き、その影響下で同じ妄想を共有することになったデニスとともに誘拐・拷問・殺人を繰り返していた。一緒に被害者を演じたのは、逃げられるという希望を与え、それを打ち砕いてさらに苦しめるためだった。


感想

マイアミには珍しく、こわ~い事件。同じCSIでもベガスか、あるいは「クリミナル・マインド」のような雰囲気だ。最後に箱から発見された爪は10個。他の被害者はどうしたのか……アリソンが発見された公園ではかなり大々的に捜索を行っていたから、そこで見つからなかったということは、別の場所に埋められているのだろうか。番組を超えてBAUに応援を頼んではどうだろう。

被害者だと思っていた女性が実は共犯、というかむしろ主犯で支配していたのが女性の方だった、という意外な真相(これもクリマイにあったな~)。ただ証拠が毛髪だけというのは少々弱いのではないか(犯人を経由して移ったという可能性も考えられるから)。しかしミッシェルの表情がすっと変わって別人になる場面は素晴らしい。この迫真の演技があればこそ、ベテランの捜査官も騙されてしまったわけだが、ミッシェル自身も、被害者の役になりきっている部分があったのではないか。だから、誰も見ていないのに走って逃げ続け、助けられて通報するところまでやってしまった。デニスはその点もちゃんと想定していたのだろうか。

2人の正体に気づいたナタリアが捕らえられた(今シーズンは災難が多いね)、と思ったらホレイショ登場。デイド署のすぐ近くに住んでいたのか。そしてほとんど警告もせずにデニスを射殺していたけど、これは良いのか? 明らかに警官に対して危害を加えていたわけだから、正当な発砲ということになるのかな。

ミッシェルとデニスが同じ妄想を共有していることを、デルコが「Folie à deux = 2人組精神病」と呼んでいたのが、ちょっと意外、というか違和感。いつからプロファイラーになったの? でも確かに、他にその台詞を言える人っていないかも。ベガスだとラングストンがいるし、グリッソムでも違和感はなかった。NYだと……やはりマックになるのかな? マイアミだと適役がいないのでデルコに回ってきたという感じで、やはりマイアミとしては異色のエピソードだったのだなと思う。

今回カリーは完全お休み。エミリー・プロクターがいよいよ産休に入ったようだ。


使用楽曲

  • “Angelic Voices” by B-Tribe (埋められていた被害者を調べる場面)

Yoko (yoko221b) 2013-05-13

csi_miami/s09/206_blood_lust.txt · Last modified: 2024-02-23 by 127.0.0.1