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csi_ny:s02:046_heroes

CSI: NY - Season 2, Episode 23

#46 Heroes

  • 邦題:「勇気ある者」
  • 脚本:Eli Talbert
  • 監督:Anthony Hemingway
  • 初回放映:2006-05-10

If you attack one of us, you've attacked us all.

事件概要

トレヴァー・プライス殺害事件

マック、ダニー、フラック刑事担当。軍隊のデモンストレーション開催中に、海兵隊伍長トレヴァー・プライスの遺体が公園の茂みで発見される。死因は胸を刺されたことで、争った形跡は見られなかった。

プライス伍長のポケットには「エリー」という名前の彫られた時計があり、衣服には本人の物でない滴下血痕と、バナナフレーバーのビールの跡があった。ビールはヤード・バーという店で出される物。プライスは前日その店を訪れ、歓待を受けた。彼は「エリー」という名の女性を探していたという。

マックはダニーを相手に護身術を披露する。プライスは訓練された海兵隊員で、素人の民間人相手なら防御創を負わずに倒すことができたはずだった。袖の滴下血痕も、相手の首を押さえた時に鼻血が落ちたと考えれば説明のつく位置だった。つまり1人を相手にしている間に、もう1人の犯人に刺された可能性がある。犯人のうち1人は負傷していると考えられるため、近所の病院を調べ、その日治療に来たキース・ゲイルを発見する。

キースは妻ステイシーに暴力を振るっていた。その日も公園で争ったため、プライスが止めに入ってキースを取り押さえた。ステイシーは、プライスが夫を殺したと誤解し、逆上してプライスを刺したのだった。

プライスが探していた女性はヤード・バーのウェイトレス、アレクサンドリアだった。彼女はイラクで戦死したプライスの戦友のフィアンセで、「エリー」はそのフィアンセだけが使う愛称。エリーは事件の夜はたまたま休みで、同僚たちは愛称を知らなかったため、プライスはエリーを探せなかったのだ。マックはエリーを訪ね、プライスが持っていた時計を彼女に手渡した。

エイデン・バーン殺害事件

ステラ、リンジー、ホークス担当。内部から焼かれた車の中で、黒焦げになった女性の遺体が発見された。頭蓋骨の傷から、焼かれる前に撲殺されていたことがわかる。ホークスは頭蓋骨から顔を復元し、それが元CSI、エイデン・バーンであることに気づいてショックを受ける。

車の持ち主はチャールズ・ライトで、盗難届けは車の発見後に出されていた。マックとステラはその点を厳しく追求するが、ライトは男娼を相手にしたことを知られないように、盗まれてすぐに届けを出せなかっただけだった。車の助手席の窓には、犯人のものと思しき耳の跡が残っていたが、ライトの耳とは一致しなかった。

エイデンはNYPDを離れた後、個人的にD.J.プラットの調査を続けており、部屋にはプラットの写真が大量に保管されていた。そこには、プラットが若い女性を尾行する様子が写されていたが、それは囮だった。プラットはエイデンを殺すつもりで、女性を利用してエイデンを罠にかけ、殺害したのだった。耳の跡はプラットの耳と一致した。

ホークスは、助手席のアームレストにあった噛み跡がエイデンの歯形であることに気づき、マックはプラットの腕にエイデンに噛まれた跡があることを指摘する。エイデンは新人だった頃、マックとの捜査で同じような証拠を得た経験があった。彼女はプラットの魔手が迫っていることを知り、マックにわかる方法でメッセージを伝えようとしたのだった。


感想

エイデンが~~~!! :cry:

あの美しいエイデンに、この死に方はあんまりだと思う……美しくなくてもだけど。何も殺すことはないじゃないか。このところ立て続けにステラが襲われ、リンジーが同郷の被害者の死に揺さぶられ、エイデンが殺されという女性の受難が続いて、見る側としてもちょっと辛くなってくる。そりゃ、D.J.プラットのエピソードにはシーズン中にちゃんとケリをつけてほしいと思ったけれど、こんな形でなんて!

でも、無残にも黒焦げになってしまったとはいえ、エイデンの死はそれなりに英雄的に扱われていて、その点が少しは救いだったかな……自らの死を覚悟し、命と引き換えにD.J.プラットを警察に引き渡し、被害者になったかもしれない女性を何人も救ったと思えば……。マックへのメッセージの伝え方からも、親密な信頼関係があったことが読み取れた。そして頭蓋骨から復元したエイデンの顔を見るダニーの反応が…… :cry:

でもマック、エイデンと電話で話したのは1ヶ月前? D.J.プラットの弁護士が現れて、依頼人にハラスメントしていると訴えたのは前回(つまり1週間前)のこと。マックはプラットの事件に誰も割り当てていないのだから、それがエイデンのことだと気づいただろうに、警告も何もしなかったのだろうか。

それにしても、こんな重要な事件でも2-plotの構成は相変わらずなのね。でも今回は、もう1つの海兵隊の事件が面白かったので、その点は良かった。エイデンの受難を直視しなければならない時間が短くなった点でも、かえって楽だったかもしれない。

マックがダニー相手に護身術を再現してみせる所が面白かったし、最後にマックが「エリー」を探し出して時計を渡すシーンでは思わずもらい泣き。同じ海兵隊で、同じように海外の戦場を経験しているマックには、伍長が何を思い、何をしようとしていたかがよくわかったのだろう。それにしても、助けた相手に殺されるなんて、気の毒すぎる。

そして、そろってビールを飲みながらエイデンの思い出を語る部下たちに合流するマック。全員揃って……というラストシーンは、「ゲームの代償」以来かな。この場面がとても良かったので、もうこのままシーズン終わってしまうかのような錯覚を感じてしまった。でもまだあともう1話残っているのね。それも派手そうなのが……。


単語帳

  • Fleet Week:フリートウィーク(5月下旬に開催される海軍のフェスティバル)
  • Corporeal:伍長(海兵隊)
  • lima bean:ライマメ(熱帯アメリカ原産の豆)
  • microbrew:地酒、地ビール

Yoko (yoko221b) 2007-05-04

csi_ny/s02/046_heroes.txt · Last modified: 2020-03-30 by Yoko