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csi_ny:s05:110_point_of_no_return

CSI: NY - Season 5, Episode 18

#110 Point of No Return

  • 邦題:「その先は闇」
  • 脚本:Peter M. Lenkov, Bill Haynes
  • 監督:Rob Bailey
  • 初回放映:2009-03-18

事件概要

アナベル・ピノ

モーテルの一室で射殺された女性の遺体が発見される。清掃員が戻ってこないのでオーナーが探しに来て遺体を発見したのだ。身分証がなく、指紋からアナベル・ピノと判明。夫のマーティ・ピノは元検死官でシドやホークスとも親しかったが、ギャンブルで借金を作り、残業記録を改ざんしたために解雇されていた。部屋を借りたのは「野球帽の男」で、それがマーティではないかと疑われたが、マーティは関与を否定する。

犯行に使用された銃弾は9mmホローポイント弾だが、先端がつぶれていないため、逆向きに入った――つまり、何かに当たって跳ね返ってアナベルに当たったものと思われた。

また、衣服にはヘロインが付着しており、そこからクロイツフェルト・ヤコブ病のタンパク質が検出される。つまりそのヘロインは人体から作られたということになる。マックは、2日前に発見された薬物常用者を思い出す。その被害者は首を絞められ、臓器を抜き取られた状態で発見されていた。そして検死の結果、やはりクロイツフェルト・ヤコブ病を患っていたとわかる。犯人は被害者を殺害し、内蔵からヘロインを抽出したのだ。

ダニーとフラックは行方不明の清掃係、ライラの自宅を訪ねるが、何者かが部屋を物色しており、2人の姿を見て逃亡。部屋にはアナベルの衣服にあった物と同じヘロインの痕跡があり、ライラが部屋にあったヘロインを盗んで姿を消し、犯人が行方を追っているらしいとわかる。

銃弾の旋条痕が過去の事件と一致し、取り立て屋をしているスティーブ・アルバレスが浮上する。マック、ダニー、フラックの3名がアルバレスのいるマッサージパーラーへ向かい、銃撃戦を経てアルバレスを逮捕。アルバレスは被弾して重傷を負い、苦しい息の下でアナベル殺害を認める。アルバレスは借金の取り立てでピノを呼び出したが、アナベルが現れて代わりにヘロインを渡そうとした。彼はヘロインは受け取らない主義だと言い、マーティの行方を聞き出そうとして、思わずアナベルを撃ってしまった。その時、浴室に隠れていたピノが飛び出してきたが、結局窓から逃げてしまったのだ。

その後、金銭面からマーティが借りていた倉庫が判明。踏み込んだマックは、血まみれの道具類を見て言葉を失う。検死官だった頃にマーティが扱った薬物常用者の遺体を掘り起こして調べたところ、すべて臓器が抜き取られていることがわかる。マーティは解雇されて薬物の「供給元」を失い、殺人に手を染めるようになってしまったのだ。

携帯電話の電波からマーティの居場所が判明。ライラとその恋人を尾行してヘロインを取り返そうとした所を、警察に包囲される。マーティは銃で自殺しようとするが、ホークスやシドの説得に応じて逮捕される。しかし、「検視局を辞めてから何人殺したんだ」というシドの質問に答えることはなかった。

ギリシャコイン事件

ステラは大学時代の恩師、パパコタ教授に会い、セバスチャン・ディアコスとジョージ・コロヴォスについての話を聞く。この2人は、フィリッポス2世の墓を荒らした容疑で、キプロス当局からマークされているらしい。彼らは仲間に裏切られて金貨を奪われたため、その行方を追っているのだ。

ステラはマックには内緒でエンジェルとともに囮作戦を続行し、コロヴォスを埠頭のコンテナに呼び出し「この国では外交官特権があっても、キプロスではお尋ね者。このコンテナは船でキプロスに運ばれる」と言って脅しをかける。コロヴォスはディアコスの居場所を白状するが、結局コンテナに積まれたままキプロスに運ばれてしまう。

ステラはディアコスのもとへ向かうが、そこにあったのはディアコスの射殺体。両目の上にはコインが置かれていた。あの世へ渡る船賃として死者にコインを供えるギリシャの風習にならったものと思われた。

ディアコスの遺体は「匿名の通報」により発見され、特捜班が担当する。NYPDにも協力要請があり、ステラが志願するが、マックは「君は当事者だから」自分が担当すると言い渡す。


感想

冒頭、清掃係のシーンが妙に長いので「いつ死体を発見するのだろう……それとも、死体発見じゃなく、この人が被害者が犯人にでもなるのか?」とか、いろいろ考えてしまった。まぁ、ある意味犯人ではある。

その後無事に(?)事件になるが、ここで登場するのが元検死官のピノ。シーズン2で何回か登場しているのだが、何だかあまり印象に残っていない……。シド先生とは全然違う遊び人タイプで、金もうけのために医者になった、みたいなことを言っていたのだっけ。

で、しばらく見ない間どうしていたのかと思ったら、ギャンブルにハマって借金を作り、不正をやらかしてクビになっていたとのこと。うーん、そういう人だとは思わなかったが(いや多分、役者も脚本家もそう思ってはいなかった)、検死というのはストレスの多い仕事なのだろうか。マイアミにも、酒におぼれて道を踏み外す検死官がいた。

しかしラストで明らかになる、とんでもない真相。まさかここまでとは……。麻薬を作ったのは悪い仲間で、ピノは脅されて手伝わされているだけだと思いたかったのに。しかも現役の検死官だった頃から? 臓器から麻薬をせっせと抽出しながら、何食わぬ顔でシドやホークスと同僚として接していたのだろうか。

さて事件はもうひとつ。ステラとエンジェルが追っているギリシャコイン事件に進展があった。ギリシャ大使館にいたディアコスとコロヴォスは、何とキプロスで墓泥棒をやってお尋ね者になっている犯罪者? そんな2人組がなぜ、ギリシャ大使館の職員になっているのだろう(経歴を偽造でもしたか?)。そしてマックは、ステラが勝手に動いていることにまだ気づいていないのか? フラックはエンジェルの動きを知っているのだろうか? この話も、もうしばらく継続だ。


使用楽曲

  • That's Not My Name by The Ting Tings (冒頭)

Yoko (yoko221b) 2015-01-15

csi_ny/s05/110_point_of_no_return.txt · Last modified: 2024-03-02 by 127.0.0.1