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dexter:s06:066_just_let_go

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Dexter - Season 6, Episode 6

#66 Just Let Go

  • 邦題:「闇を捨てて」
  • 脚本:Jace Richdale
  • 監督:John Dahl
  • 初回放映:2011-11-06

概要

撃たれたブラザー・サムは病院へ運ばれ手当てを受ける。デクスターはブラザー・サムの銃撃現場を調べ、現場の状況を再現。デクスターは、撃ったのはフリオの仲間だろうと見当をつけ、自分が殴った時のバットからこっそり血を採取し、レオ・ヘルナンデスという氏名を割り出し、ニックからレオの居場所を聞き出す。

エンジェルは資料を調べ、ゲラーが西暦初期のカルト集団について研究していたことを知る。彼らは黙示録を、世の終わりを示す暗号であると解釈し、七つのカギそれぞれにいけにえが必要であると考えていた。DDKの一連の犯行は、それら七つのカギの再現なのだ。

また、ゲラーが今回の犯行の予行演習のような展示を3年前に行っていたことがわかる。資料の中には裸の女性の写真があり、顔は見えていなかったが、クインは腰のタトゥーからそれがポーターであると気づく。エンジェルとクインはもう一度タラハシへ行こうとするが、デボラから命じられ、ポーターを署へ呼ぶことになる。

デクスターはレオを見張っていたが、アンダーソンがレオの家を突き止めて現れ、銃撃戦になりレオは射殺される。部屋にはブラザー・サムが撃たれた場面を映した防犯ビデオの映像があり、犯人の顔は映っていなかったが、服装が似ていることからレオの犯行と断定される。しかしデクスターは、犬のイーライが吠えていないことから、実際に撃ったのはニックであると気づく。

トラヴィスはΑとΩの焼きごてを作り、自分の血を抜いた後、姉の教える学校へ行き、絵画教室に参加する。

ポーターが署に現れ、エンジェルが尋問を担当する。デボラはクインが立ち会っていないことを不審に思って立ち会わせるが、そこでポーターの口からクインとのことが露見し、デボラは怒る。

トラヴィスはゲラーに命じられ、女性に焼きごてを当てようとするが、最後の瞬間に迷いを見せ、女性を解放する。

病院で、デクスターはニックが撃ったことを知っているとサムに言うが、サムは「ニックを許し、闇を忘れろ」と言い残して息を引き取る。

デクスターは、サムがニックの洗礼式をした浜辺へ行き、弁明を聞こうとする。だがニックはサムが死んだと知ると「これで誰にもバレない」と笑う。デクスターは怒り、ニックにとびかかると海に沈めて溺死させる。

ずぶぬれで浜辺に戻ると、そこには「アイストラック・キラー」ことブライアン(の幻)の姿が――。


感想

今回、DDKの「タブロー」製作は一回休み。現在の状況を整理するような流れと、ストーリー上の重要な転換点を示すエピソードが描かれる。

マイアミ・メトロ署では、クインの女癖の悪さが思わぬ役に立ち、真相に一歩近づいた。この時点での状況を整理してみると、デクスターは一連の犯行が2人組によるものであり、その片方がトラヴィスであることを知っている。そしてトラヴィスの口から「ゲラー教授が主犯である」ということを聞いているが、ゲラー本人について具体的なことはまだ知らないはず。デボラたちはトラヴィスの存在をまだ知らず、ゲラー教授の単独犯だと思っている。その代わり、ゲラーの研究内容について詳細な資料を手に入れているので、これを分析していけば「次のタブロー」を予測できるだろう。

一方、デクスター側のストーリーではブラザー・サムが退場し、「アイストラック・キラー」ことブライアンの幻が現れたことで「光」と「闇」の対立が示される。

ブラザー・サムはかつて殺人を犯したが、獄中で「光」を見て悔い改め、同じ境遇の若者たちを救おうと「羊飼い」の役割を担おうとする。だが彼は、救おうとした当の相手であるニックに撃たれてしまい、ニックは後悔するどころかせせら笑う。そんなニックに対し、デクスターは衝動的に海に沈めて殺すという、デクスターらしからぬ行動に出てしまう。

計画も立てず、被害者に自分の罪を認識させることもない殺人。デクスターを動かしたのは怒りから来る衝動であり、それがデクスターをさらなる深い闇へと突き落とす。その象徴として現れたのが兄のブライアンなのだろう(5年ぶりの登場なのに変わってないよね!)。

Yoko (yoko221b) 2012-12-22

dexter/s06/066_just_let_go.txt · Last modified: 2019-09-11 by Yoko