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lao:s02:035_severance

Law & Order - Season 2, Episode 13

#35 Severance

  • 邦題:「知略の攻防」
  • 監督:James Frawley
  • 脚本:Michael S. Chernuchin, William N. Fordes
  • 原案:Michael Duggan, William N. Fordes
  • 初回放映:1992-01-14

事件概要

People vs. Franklin Kemp, Larry Teasdale and Charles Martine

駐車場で2人の男性が射殺される。現場から逃走したバンはカナダのプレートをつけていた。財布や高価な持ち物は手つかず、弾は正確に心臓に撃ち込まれており、プロの犯行を思わせた。その後、該当する車が駅の近くで発見される。車を降りて鉄道で移動するつもりだと判断したセレタとローガンはカナダ行きの列車に乗り込み、不審な男性を発見。持ち物からナイフや拳銃が発見されたため、その男はフランク・ケンプはその場で逮捕される。

だがケンプが所持していた銃は犯行に使われたものではなく、バンは盗まれたと主張。犯行を直接示す証拠は見つからなかった。ナイフには血液反応があったが、被害者は2人とも射殺されており、刺し傷はない。また、聞き込みの結果ケンプの供述を裏付けるような目撃者も現れる。

セレタ、ローガン両刑事は動機を求めて被害者の周辺を調べている時に、「2人とも間の悪い時に居合わせた目撃者で、口封じに殺されたのでは」と思い至る。現場の駐車場では、事件前に目撃されていた黒髪の女性が姿を消している。放置車両の中に、ジャネット・トレンスという黒髪の女性の車があった。

ジャネットは、FBIの情報提供者で、チャールズ・マーティンという人物の詐欺事件で捜査に協力していたのだった。ケンプのナイフに付着していた血液は、ジャネットと同じ血液型で、ジャネットは今も行方不明。刑事たちはマーティンがケンプを雇ってジャネットを殺させたと疑うが、遺体が見つからない。

電話の通話記録を調べると、事件の前日にケンプがマーティンの弁護士ティーズデイルと長時間話していることがわかる。ケンプの知人の女性は、ティーズデイルにケンプのアリバイ工作を頼まれたことを認める。彼女はおとり捜査に協力し、ティーズデイルが彼女を買収しようとした会話をテープに録音する。

マーティン、ケンプ、ティーズデイルの3人は、殺人等で起訴される。新しくマーティンの弁護人になったアーサー・ゴールドは、かつて強引な法廷戦術でストーンを苦しめたことがあった。ケンプとティーズデイルにもゴールドと親しい弁護士がつき、証拠の排除を要求する。

ケンプが持っていたナイフは正当に得た証拠として採用されるが、ティーズデイルの会話を録音したテープは排除される。その会話より前に「以後は弁護士を通してほしい」とティーズデイルが明確に要求していたためだった。ゴールドはさらに、ストーンとティーズデイルが法律家協会で共同議長を務めていたことを理由に、「個人的な交流がある」とストーンの不適格を申し立てる。ストーンは1年に1度、3時間だけのことだと反論するが、判事がゴールドに同意を示したため、裁判は分断され、ティーズデイルはロビネットが訴追することになった。録音テープが証拠から排除されているため、ティーズデイルの訴追は困難になると思われた。

しかし、テープはティーズデイルに対して排除されたのであり、他の被告人には使える可能性があった。ストーンはケンプと取引を行い、供述を得てジャネットの遺体を発見する。次にケンプの証言を材料にティーズデイルと取引。ついにマーティンも有罪答弁を行った。


感想

最初から、危なっかしい事件だなぁと思っていた。拳銃は一致しないし、本来のターゲットと思しきジャネットの遺体は見つからないし、ナイフからは血液型しかわからない(この時代ではDNA鑑定がまだ無理な状況だったのね)。本当に殺人があったのだろうか、あの「いかにも怪しい」容疑者を締め上げている最中にジャネットがひょっこり顔を出すんじゃないかとか、いろいろ心配してしまった。

その後どうやら殺人は本当にあったらしいとわかり、不謹慎ながら安心していると、いかにも悪賢そうな弁護士が現れて色々難癖をつけてくる。裁判を分割したことで、3人とも無罪になるかもしれない、とシフに怒られてどうなるのかと思ったら、意外にあっさりと逆転に持ち込めてすっきり終了。

結局のところ、動機を持つマーティン、犯行が可能だったケンプ、その2人をつなぐティーズデイルの三者三様の役割が合わさって、初めて犯罪の構図を描くことができたのだろう。動機があるだけでは犯罪にならないし、凶器を持っていた事実は何も証明しない。バラバラの事実だけでは犯罪を構成しない――ゴールド弁護士はそこを狙ったのかなと思う。

しかし分断したことをストーンが逆手にとり、取引を重ねて3人とも追い込めた。でもケンプが落ちなかったら3人とも無罪という可能性もあったのかもしれない。ラストのゴールドとストーンの会話、被告人が聞いたら怒るだろうな~。

今回、ストーン検事がテニス中に手首を骨折したという設定で、ずっと手を吊っていたけど、中の人が本当に怪我でもしていたのだろうか。

Yoko (yoko221b) 2007-11-09

lao/s02/035_severance.txt · Last modified: 2020-04-17 by Yoko