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lao:s06:128_deceit

Law & Order - Season 6, Episode 17

#128 Deceit

  • 邦題:「偽りの人生」
  • 脚本:René Balcer, Eddie Feldmann
  • 監督:Vincent Misiano
  • 初回放映:1996-03-27

事件概要

People v. Jerold Dixon (判事:Irwin Reisman)

弁護士エリオット・ウェルズが自宅で射殺される。独身だが部屋にはドレスがあり、隣人は「ライザという恋人がいた」と言う。「ライザ」の住所を調べて訪ねて行くと、そこにはトニー・コネカという青年がおり「自分がライザだ」と言う。トニーはゲイで女性の物真似が仕事。ウェルズは自分がゲイであることを隠し、誰にも内緒でトニーと交際していたが、しばらく前に別れたという。

だがその後の聞き込みから、トニーが嫉妬深く前恋人との間にトラブルを起こしていたこと、2週間前に別れたはずなのに何度も電話をしていたことなどがわかる。

また、ウェルズは死ぬ前にセクハラ訴訟専門の弁護士事務所に連絡し、ゲイを理由に解雇されたことで相談しようとしていたことがわかる。事務所の経営者は「訴訟事件で依頼人に恨まれ、しばらく弁護士の仕事を離れたいと本人が言った」と説明していたが、実はそうではなく、トニーがウェルズを恨んで事務所に事実を知らせ、そのせいで解雇されたという可能性が浮上する。

トニーは、事務所には接触していないと主張し、ウェルズには別の恋人がいたと言い出す。事務所の経営者のひとりジェロルド・ディクソンはウェルズがゲイであることを偶然に知り、外聞を恐れて解雇したことを認める。

刑事たちはウェルズに「花が送られていた」という隣人の言葉を思い出して花屋を訪ね、贈り主が「スチュアート」であることを突き止める。スチュアートのアパートを訪ねると家主が「しばらく姿を見かけない」と言い、鍵を開ける。令状がないため「スチュアート氏が無事かどうかを確かめる」という名目で目に付くものだけを見て回り、ブリスコーは写真を発見。「スチュアート氏」の正体はジェロード・ディクソンで、ウェルズとは愛人関係であった。

だが証拠がないため、刑事たちはトニーにマイクを付けてディクソンを恐喝させる。ディクソンはそれに応じて金を用意したので「罪を認めた」と見なしてディクソンを逮捕。

ディクソンは犯行を否定。ディクソンの自宅のカーペットからは血痕が発見されるが、まだ血液型しかわからない。弁護人は、ディクソンが「罪を認めた」行為は強制されたものだとして排除を要求。雑音がひどく聞き取れなかった部分の会話に「家族や同僚にゲイであることを暴露する」という脅しがあったのだ。判事は弁護側の言い分を認めて証拠を排除、事件は棄却される。

その後、カーペットの血液はDNA鑑定でウェルズの物とわかる。また、ディクソン周辺に聞き込んだ結果、他の女性や男性とのスキャンダルが数多くあることがわかる。また、ウェルズのアパートのドアマンが休暇から戻り、事件当日にディクソンと夫人がアパートから別々に出て行ったと供述する。これでディクソンのアリバイは崩れ、彼は再び起訴される。

ディクソンは証拠にならないと知りつつ、自らポリグラフを希望する。その結果、ディクソンは「ウェルズを殺していない。ウェルズが殺された時は妻と一緒にいた」と判定される。その結果を見てマッコイは、ディクソン夫妻は一緒にウェルズの自宅におり、妻の方が殺したのではないかと思いつく。だが決め手の証拠がないため、シフは「起訴が決定するまで逮捕するな」と命ずる。

People v. Sela Dexon

マッコイは「大陪審で証言するなら、謀殺から故殺に罪を落としてもいい。君はもう嘘で固めた人生に耐えられないのではないか、だからポリグラフを受けたのではないか」とディクソンを説得し、大陪審で証言させる。ディクソンはウェルズとのゴタゴタを通じて、自分ももう嘘をつき続けるのは止めてカミングアウトするべきではないかと思った。だがそれを聞いた妻は怒り狂った。そして妻が銃を持って出かけたことを知って後を追ったが、ウェルズの自宅に着いたとき彼はもう死んでいた。ディクソンは妻を先に帰らせ、証拠を片付けたのだった。

大陪審はセーラ・ディクソンの起訴を決定し、ブリスコーとカーティスが逮捕に向かう。セーラは自宅におり、隣の部屋にはジェロルドの刺殺体があった。


感想

痴情のもつれで男が愛人を殺したかと思いきや、犯人はその妻の方だった……って、事件の展開は何だかちょっとデジャヴるなぁ。今シーズンの前半の方でそういう話があったし、その話を見た時すでに「CSIで見た話」と思ったので(もちろんこちらの方が先なのだが)、やはり「またですか」感を禁じえない。今回は夫の方がバイセクシャルで、愛人がゲイの部下だった点がちょっと違う。

被害者がセクハラ訴訟専門の弁護士に相談していたことがわかるが、事務所名を聞いてピンときたのがカーティス。何と彼は、前にいた署で女性の上司から迫られ、それが理由で今の署に転属したらしい。そうだったのかー! で、ここでも女性上司の下に就いたわけだけど、まぁヴァン・ビューレンが肝っ玉母さんタイプなので良かったということなのだろう。転属の経緯を聞いたブリスコーは「俺そっちに移れないかな?」とか言ってたけど。

さて、最初に起訴した被告人(夫)が実は無実で、真犯人は妻の方だとわかり、大陪審は起訴を決定するが、逮捕に向かった刑事たちが目にした物は、夫の遺体と放心状態の妻の姿――。

ここで夫は自殺したのかな? 自殺と解釈しているサイトもあるし、たしかに自殺傾向があるという台詞もあったと思うが、あの場面は妻が殺したようにも見えた。

作中、シフの台詞に登場したアニタ・ブライアントはフロリダ柑橘類委員会の宣伝などを務めた歌手。ゲイ嫌いでも有名だったらしい。

Yoko (yoko221b) 2012-04-24

lao/s06/128_deceit.txt · Last modified: 2020-04-19 by Yoko