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louk:s02:016_defence

Law & Order: UK - Season 2, Episode 3

#16 Defence

  • 邦題:「法を司る者」
  • 脚本:Debbie O'Malley
  • 原案:René Balcer, I.C. Rapoport
  • 監督:Mark Everest
  • 初回放映: 2010-09-23

事件概要

Crown v. John Patrick Smith

古着屋が襲撃され、客と店員合わせて3名が死亡し、1人が重傷を負う。

凶器は米軍で使用された年代物の銃剣とわかり、目撃証言と合わせてホームレスの「ジョン・スミス」という人物が浮上。統合失調症で、薬を服用しないと妄想や気分障害が現れる可能性がある。図書館にいることがわかり、包囲して格闘の末逮捕。

スミスは以前にストーキングで逮捕されたが、当時は危険人物とはみなされず、軽い処分で済まされていた。法学の修士号を持っており、弁護士を雇わず自分で弁護をするという。逮捕された当時は暴力的で言動も支離滅裂だったが、薬を服用すると落ち着いて理路整然と話すため、判事もスミスの自己弁護を認める。

スミスは事件の棄却を申請するが、却下されたため「心神喪失により無罪」と答弁を変更。「犯行当時の自分は自分ではない、事件の記憶がないので更生もできない」と言う。スティールは、スミスが裁判をゲームのように楽しんでいることを感じつつ「結果を知りながら薬を断ったという、その判断が事件につながった」と主張する。

1人生きのこった被害者のジョアンは、他の被害者の遺族とともに、検察を相手に訴訟を起こす。ストーキング事件で重罰を与えていれば、今回の事件はなかったはずだというのだ。ジョアンは証言台に立ち、スミスの質問に同調して「悪いのは、心神喪失を見逃した検察だ」と叫ぶ。

スティールはスミスの姉に面会し「長期療養が必要であると証言してほしい」と頼み込む。

スティールは法廷でスミスを尋問。「薬を服用している時に、断薬時(妄想の影響下にある時)のことを思い出すことはあるのか?」という質問から入り、最後には「彼ら(被害者)が自分を殺そうとした! だからそれを止めた」と言わせる。

その証言の後、スミスは故殺での有罪を認めるが、薬を断って妄想に取りつかれ、刑の言い渡しを前に法廷で意味不明なことを口走る。


感想

本家エピソードは、シーズン6の「妄想と現実の狭間で」。とりたてて大きな変更はなく、被害者が検察の「不手際」を咎める場面が、本家ではキンケイド1人に集中していたのが、今回はそうでなかった点ぐらいか。これは英米の検事の役割が違うから、という点もあると思うが、本家の方ではキンケイド検事の「お別れ会準備」という印象が強かったので、この点は継承されなくて良かった。

その他は大きな変更なし――姉が出て来てスミスが取引に応じたため、検察側は「不戦勝」のような形になり、スミスの言動だけが印象に残る話になった。ということなので、脚本の妙というより今回はスミス役の俳優がいかに印象的に演じられるか、ということが出来具合を左右すると思う。

そう思って考えると――やはり本家でスミスを演じたデニス・オヘアの方が印象が強かったかな。UKのルパート・グレーヴスも良かったが、少し洗練されすぎているというか、イッちゃってる感じが弱かった。何より彼は、今や「シャーロック」のレストレード警部でもあるので。ホームレス姿の時は「何とおいたわしい…」と思ってしまったわ。

Yoko (yoko221b) 2015-10-11

louk/s02/016_defence.txt · Last modified: 2019-09-14 by Yoko