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csi:s09:189_woulda_coulda_shoulda

CSI - Season 9, Episode 7

#189 Woulda, Coulda, Shoulda

  • 邦題:「ナタリーの模型」
  • 脚本:Allen MacDonald
  • 原案:Naren Shankar, Allen MacDonald
  • 監督:Brad Tanenbaum
  • 初回放映:2008-11-20

事件概要

ジャネル・ロウ、ノラ・ロウ

グリッソム、グレッグ、ライリー、ブラス警部担当。ジャネル・ロウが自宅で射殺され、娘のノラは頭部に重傷を負って病院に搬送される。現場検証中にジャネルの夫ピーターが帰宅し、現場を見て取り乱して警察へ連行される。

ピーターを取り調べるうち、彼の本名はピーター・ロウではなく、実は12年前に起きた殺人事件の容疑者、マーク・レディングであると判明。その事件では、マークの妻エイミーが浮気調査のためにマーフィーという私立探偵を雇ったものの、エイミー自身がマーフィーと不倫をしてしまい、その直後にマーフィーが行方不明になっていた。レディングがマーフィーを殺したと疑われたものの、肝心の遺体が発見されなかったため立件されていなかった。

ピーターは自分の素性を認め、実は数ヶ月前から脅迫メールを受け取っていたと言う。そのメールの送信元を辿ると、マーフィーの娘ケルシーへと行き着いた。ただし実際にメールを送ったのはケルシーの弟のネイサン。ネイサンは父譲りの調査力でピーターの正体を突き止め、許せないと怒って脅迫したことは認めるが、ジャネルとノラを襲ったことは否定する。

その後、凶器の銃はマーフィーが持っていたものと判明。ピーターがマーフィーを殺し、その時に銃を奪ったのではないかという疑いが生じたため、ブラスはノラの入院に付き添うピーターをもう一度連行しようとするが、ピーターは病院から姿を消していた。監視映像を見ると、ケルシーが銃で脅してピーターを連れ去ったことがわかる。

車の追跡システムで位置を割り出して急行すると、ケルシーはピーターに銃を突きつけ、穴を掘らせていた。ピーターはマーフィーを殺害して埋めたことを認める。その穴の中には白骨化した遺体があった。

ケルシーはネイサンからピーターのことを聞かされ、一家をしばらく監視して生活パターンを探ったうえで、ジャネルとノラが家にいないはずの時間を見計らって復讐のため侵入したが、思いがけず2人が帰宅してしまった。ノラが携帯電話を持っていたため、写真を撮られたと思ったケルシーは2人と争い、ノラを突き飛ばしてジャネルを死なせてしまった。

ブラスはケルシーを説得しようとするが、ケルシーはピーターを射殺し、彼女自身も警官に撃たれ死亡する。

チェイス・ボーマン、マックス・プール

キャサリン、ニック、キャバリエ刑事担当。田舎道で2人の高校生が車を運転中に木に激突して死亡する。単純な事故かと思われたが、助手席にいたマックスは木にぶつかる前に右の腕と肩に骨折などの怪我を負っており、傷口には現場に生えていない木の木片が刺さっていた。

木片が野球のバットに使われる素材であることからニックは、2人は「ポスト・ベースボール」をやっていたのではないかと思いつく。これは走行中に家の郵便ポストをバットで叩き落すというイタズラ。だが実験の結果、ただのポストではなくもっと硬い物を打たなければマックスのようには骨折しないことがわかる。

改めて現場を調べたニックは、近くに取り外し式のポストを見つける。その家を調べてみると、新しい敷石の下にコンクリート詰めのポストが埋められていた。

その家の住人ジャクミンは、イタズラ者の高校生に4回もポストを壊され、懲らしめてやろうとコンクリート詰めのポストを置いたのだった。

ナタリー・デイヴィス

ミニチュア連続殺人事件(シーズン7~8)で逮捕されたナタリー・デイヴィスは、有罪の評決を受けたものの統合失調症と診断され、療養施設に入院していた。ナタリーを施設から刑務所へ移すための審問が開かれ、グリッソムも証言することになる。

ナタリーは現在投薬治療を受け、作業療法で漂白剤を扱い、グリッソムとも確かに受け答えができるようになっていた。ナタリーはサラにしたことでグリッソムに謝罪する。グリッソムは証言に立ち、「ナタリーの処置は法廷が決めることで私は興味がない。人は変われると信じてきたが、今は本当にそうなのかわからない」と述べる。

ナタリーは刑務所に送られることに決まり、グリッソムに「私は本当に変わった。悪いことをした人間には罰が必要なの」と言って移送される。不審に思ったグリッソムはナタリーのいた病室を調べ、床下から首を吊った状態のナタリー人形を発見する――。


感想

Aプロットでは「BONES」のラスが登場。この人もけっこう犯罪者役が多い。今回の事件の犯人ではなかったけれど、何年も前に殺人事件を起こしてからずっと正体を隠して生きてきたという役で、まぁすべての元凶というか、この人がちゃんと殺人の罪を認めて服役していれば、ケルシーたちもここまで苦しまず、誰も死なずに済んだろうに、という役。何の関係もないのに巻き添えで亡くなった奥さんや、両親を亡くしてしまった女の子がいちばん気の毒ではあるけど、関係者全員それなりに気の毒な感じで……。マーフィーパパだって、こんな結末は望んでいなかっただろう。

ニックたちの事件はBプロットらしい軽めの事件。実験も楽しそう! こういう実験、よくニックとウォリックでやっていたよね……と思い出すとちょっと寂しいが、ニックとホッジスが意外に良いコンビ。

そして、事件というほどでもないのに邦題になっているナタリーの件。結局これも、主任が降板する前の「残務整理」みたいなものなのかな、と思う。ナタリーがあの「遺書」を実行に移すかどうか、具体的には描かれないままになりそうだけど(ナタリー役の人の出番がもうないみたいだから)、おそらくこの後、刑務所の中で何とかして自殺してしまうんだろうなと思う。なぜなら、ポール・ミランダも青ペンキ殺人鬼も、複数のシーズンにわたって登場する連続殺人犯は、皆自殺しているから。ナタリーに同じ運命が用意されていても不思議はない。個人的には、3シーズンも引っ張るほどのキャラかな? と、そのへんがやや疑問。

一連のナタリーの犯行は共犯者がいなければ絶対に不可能だったはずだが、結局前シーズンの「殺人模型崩壊」でさんざん突っ込んだチーム・ナタリーの謎が解明されることはもうないのだろう。最後まで中途半端感の漂う事件だったなぁ~。やはりCSIでは、連続事件は解決しない方が良いと思う。解決しないまま、ネタ切れになったら適当に蒸し返す方式でずっと続けたら? そうだ、シーズン2あたりで逮捕されたけど逃亡しそうだったマジシャン。あの人をそういう役割で出してみたらどうだろう。マジシャンなら、少々無理なトリックでも力技で乗り切れそうだし。

Yoko (yoko221b) 2011-05-23

csi/s09/189_woulda_coulda_shoulda.txt · Last modified: 2020-04-09 by Yoko