User Tools

Site Tools


csi:s11:238_wild_life

CSI - Season 11, Episode 9

#238 Wild Life

  • 邦題:「女たちの打ち上げ花火」
  • 脚本:Melissa R. Byer, Treena Hancock
  • 監督:Charles Haid
  • 初回放映:2010-11-18

事件概要

ブラッド・マローン

キャサリン、ラングストン、ニック、ヴァルタン刑事担当。ホテル「エクリプス」の客室バルコニーから、下着姿の男性が転落して死亡。宿泊客のブラッド・マローンとわかり、部屋を調べてみると、バルコニーに通じるガラス扉には内側からカギ。さらに、落下地点の真上ではないことから、マローンは隣の部屋から落ちたのではないかと思われた。

隣室に行ってみると、ベッドに大量の血の痕があり、女性が2人倒れていた。2人は宿泊客のステイシー・カノとデイナ・カールストンで、泥酔して眠っていただけだった。昨夜のことは覚えていない、マローンのことは何も知らないという。ステイシーは離婚の係争がようやく終結し、ベガスで思い切り羽目を外すつもりで大酒を飲んだのだった。

ベッドの血はマローンでも女性2人でもなく、身元不明の男性。また、ステイシーとデイナは2人とも性交渉をした形跡があったが、相手はそれぞれ別。ステイシーはコンドームを使用して身元不明男性と、そしてデイナは避妊せずマローンと交渉を持っていた。

ステイシーの血中からは大量のアルコールとドラッグが検出されるが、デイナは少量しか飲んでおらず、記憶がなくなるとは考えにくかった。そこで問い質してみると、デイナはマローンを知っていると認める。いわく、前夜、ステイシーがカイルという男性をナンパし、部屋で盛り上がっていたが、そこへマローンが騒音の苦情を言いに来た。そこでステイシーがマローンを招き入れたが、彼女はカイルとともに寝室へ。デイナはマローンにレイプされ、寝室へ逃げると今度はカイルに襲われそうになった。そこでカイルとマローンの争いになり、マローンはバルコニーから転落。カイルは「しゃべったら殺す」と脅して帰って行った――というのだ。

部屋にあった枕の羽根を分析した結果、前夜2人が行ったのは「ピロークラブ」というクラブであると判明。そこで聞き込みをしたところ、「カイル」はバーテンダーだった。カイルは2人の部屋に行ったことは認めたものの、レイプも殺人も否定。ステイシーにナンパされて部屋へ行って関係を持ち、次にデイナと思ったら、抵抗されアイロンで頭を殴られた。そこへ騒ぎを聞きつけてマローンが来る。カイルはマローンと入れ違いに帰り、病院で手当を受けたという。調べてみると確かに、マローンが落ちて来た時にカイルは病院にいたことがわかる。

改めて再現実験を行った結果、マローンの太腿にあった擦過傷は、バルコニーから突き落としただけではできないことがわかる。マローンはバルコニーの手すりに腰掛けていたのだ。だがその姿勢で暴行することは不可能だ。

デイナはマローンと出会った瞬間に一目で惹かれあい、バルコニーの手すりに座って関係を持ったことを認める。スリルに興奮し、感極まった所でマローンは転落。夫も子どももいる身で不倫を認めるわけにもいかず、知らないふりを決め込んだのだった。

ランス・アーウィン、デニース・アーウィン

グレッグ、サラ、ブラス警部担当。ランスとデニースのアーウィン夫妻が自宅で殺害される。妻のデニースは胸を包丁で刺されてガラステーブルの上に転倒して死亡。ランスは浴室で倒れており、死因は後に溺死とわかる。頭を打って意識を失い、バスタブの水で溺死したものと思われた。警察へはデニース自身が電話して「助けて、助けて」と叫んでいた。だが、奇妙なことに電話機に血痕は付着していなかった。財布は手つかず、高価なオウムも鳥かごに入ったままなので、物取りの可能性は低い。写真から猫を飼っていることがわかるが、猫の姿は見当たらない。

隣人や大家の話によると、夫妻はいつも怒鳴りあいのケンカをしていたという。緊急通報を調べてみると、確かに「助けて、夫に殺される」という通報が過去に何度も入っていた。外部犯ではなく、まずランスが妻を殺し、血を洗い流すために浴室に入って足を滑らせ、転倒した結果死亡したのではないかと思われた。

だが、そうであればランスはデニースの血を浴びているはずだが、浴室にはランス自身の血とオウムの羽根しかなかった。一方、デニースを殺害した包丁にはデニース自身の指紋しかない。さらに、部屋には大量の血が飛び散っていたのに、デニースの刺し傷は1つだけ。頭部にも裂傷があったが、これはオウムのカギ爪で付けられたもの。オウムは頭が良く、自分で鳥かごに入ることもできるというが、包丁で人を刺し殺すことまでは無理だ。

逃げていた猫が発見され、証拠としてラボに持ち帰られるが、この猫とオウムはすさまじく仲が悪かった。オウムに石鹸、猫の爪にシャワーカーテンの欠片があったことから、結局このペットたちが犯人だったとわかる。

まずランスがオウムと一緒に浴室でシャワーを浴びる。そこへ猫が乱入。犬猿の仲であるオウムを狙ったのだが、ランスは驚いてバランスを崩し、頭を打って浴槽に倒れこみ溺死。一方デニースは朝食を準備中だったが、浴室の騒ぎを聞きつけて包丁を持ったまま様子を見に行った。猫に襲われたオウムが飛び出してデニースを襲い、デニースは逃げ回るうちにテーブルの上に倒れ、持っていた包丁で自分を刺してしまったのだ。壁の血痕は、オウムの羽根から飛び散ったものだった。

こうして事件は解決。最後に残った「電話機に血痕がなかった」謎も判明する。このオウムは血を見ると受話器をはずし、くちばしで911をダイヤルして「助けて、助けて」と叫んだのだ。


感想

事件が2件。どちらも被害者がガラステーブルに激突してデイヴィッドを驚かせたと思ったら、結局どちらも事故でしたという結末。行為の最中に感極まって落下したのに、下着をしっかり身に着けていたのは、やはりネットワーク局の番組だからなのか。しかも、このシーズンはまだ9時台の放送だったかな? もう1件の方も、何だか冗談みたいな結末だった。通報したのがオウムなのは声でわかりそうな気がするけど、奥さんが普段からオウムっぽい声(ってどんなん)だったのだろうか。

そういうわけで、事件描写に悲惨さや残酷さが少なく、キャサリンたちの再現実験やオウムに脅えるホッジスなど、ユーモラスな場面も多く、息抜きエピという感じで終わった。でも、こういう「軽い」エピの後には、どーんと悲惨な暗い話が来たりするので、次回に備えてちょっと身構える気持ちにもなっている。

事件以外の部分で、キャサリンとヴァルタン刑事がちょっとギクシャク。以前のシーズンでキャサリンが、カジノは法人化されていて自分の物にはならない、というようなことを言っていた気がするけど、それでもサムの持ち株を一部相続したようだ。一部といってもきっとすごいんだろうなー。サムの生前から、キャサリンはけっこう大きな家に住んでいたし、リンゼイも私立の良い学校に行かせていたみたいだから、ヴァルタンも気がついても良さそうなものだ。

でもそれより、過去の事件に対するヴァルタンの反応が不満。キャサリンが今回口にしたのは、シーズン7のプレミア「奈落の底へ」でのことだ。バーで飲み物に薬を混ぜられ、気がついたら裸でモーテルのベッドに……という話。あの時は脅しが目的であり、しかも犯人はゲイ。だがそれでも、キャサリンの恐怖や不安は察するに余りある。それを気遣う様子を見せず、レイプされなかったと知るや「なぜ話してくれなかったんだ」と責めるなんて、ちょっとひどい。こんな男、もう別れちゃいなさいキャサリン!


使用楽曲

  • Bang Bang Bang by Mark Ronson & The Business Intl (大人版パジャマパーティクラブ)

Yoko (yoko221b) 2013-05-04

csi/s11/238_wild_life.txt · Last modified: 2024-02-19 by 127.0.0.1