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csi_miami:s04:082_shattered

CSI: Miami - Season 4, Episode 10

#082 Shattered

  • 邦題:「運命の女」
  • 脚本:Ildy Modrovich
  • 監督:Scott Lautanen
  • 初回放映:2005-11-28

- She's lucky to have you.
- It's the other way around.

事件概要

ジェイ・フィッシャー殺害事件

ドラッグ取引の疑いを持たれている宝石商、ジェイ・フィッシャーが自宅で射殺された。現場を調べている途中、天井のガラスが割れて、ドラッグ・ディーラーのジョニー・ニクソンが転落してくる。ジョニーは、自分からマリファナを買っている警官に関する情報提供を持ちかける。その警官とはエリック・デルコだった。

フィッシャーは銃弾を3発撃ち込まれていたが、現場には薬きょうが4個残っていた。外には車のガラスの破片が落ちており、持ち主のディアナはフィッシャーと争ったことを認めるが、彼女の持っていた銃は凶器ではなかった。発射残渣がないことからニクソンも除外。

カリーはトリップとともに弾道を再現して、被害者と加害者の位置関係を割り出し、4番目の弾丸を発見するが、それは他の3つ(9ミリ)とは異なる.45口径だった。指紋から、現場にデュエイン・“ブル”・メリックというカリフォルニアの賞金稼ぎがいたことがわかる。最初にメリックが撃ち、次に別の男(デュエインのターゲット)がフィッシャーを射殺したものと思われた。だがメリックは、先に逮捕されてしまうと賞金が得られないため、ターゲットの情報提供を拒否。

ニクソンの服に付いていたガムからDNAを調べると、飲酒運転で一家を殺して指名手配されていたバイロン・ディラーと一致した。ディラーはいくつも偽名を使い、整形して外見も変えながら逃げ回っている。今回も整形外科へ行くだろうと予想し、ディラーが行きそうな病院へ向かうと、メリックがディラーをボートに乗せて連れ去るところだった。その後、メリックはディラーを逮捕記録手続所に連行するが、ディラーは殺害を否定し「最初の銃声を聞いてすぐに逃げた。撃ったのはメリックだ」と主張する。

現場の近くに住むナタリア・ボア・ビスタは、近くにカリフォルニア州のプレートを付けた車が停車していたことを思い出す。ウルフはその場所へ行き、メリックの指紋が付着した9ミリの拳銃を発見。メリックはディラー捕獲の邪魔になるからとフィッシャーを射殺したのだ。そして、ディラーがフィッシャーの家にいることを教えたニクソンも、殺人の共犯として逮捕。

エリック・デルコに関する内部調査

ドラッグ・ディーラーのニクソンが「デルコにマリファナを売った」と証言したため、IABのリック・ステットラーが調査を開始する。カリーはデルコの周辺でドラッグに関連したものを見聞きしたことはないと答えるが、ウルフは巻紙を見たことがあった。巻紙はタバコに使うこともあるので、即マリファナ関連と断定はできないが、デルコは喫煙者ではない。

検査の結果、デルコの尿からはマリファナの反応が検出された。エリックの姉マリソル・デルコがホレイショのもとを訪れ、事情を話す。マリソルは腫瘍の治療を受けており、吐き気を和らげるためにマリファナを使っていたのだ。金銭トラブルを抱えていたのは、マリソルの生活の面倒を見ていたからで、マリファナの反応が出たのは、マリソルが吸った時の受動喫煙のためだった。

デルコに対する証拠はニクソンの供述と尿検査の結果のみ。検査結果についてはマリソルから説明があり、ニクソンの供述は、本人が殺人の共犯となったため証拠能力は弱く、州検事モニカ・ウェストは立件しないことを決定する。


感想

なんかもう、事件はどうでもいいや。メンバーの身辺事情にそれぞれ動きがありました、というエピソードだった。

まずカリーはようやく銃器ラボに復帰。カリーの後に銃器担当になったジムの仕事ぶりから察するに、シーズン中に復帰することは予定どおりだったのかなと思う。笑顔が戻って来たのは良いんだけど、前回のヘイゲンのエピソードが少々引っかかってしまう。ヘイゲンの死でカリーが責任を感じる必要はないと思うのだが、カリーの罪悪感を払拭するためにヘイゲンを悪い奴にしているような……どうしてもそんな印象を受けてしまう。でも、カリーはやはり銃を撃っている姿が好きだから、いいか。

ウルフは目。前回は傷跡もなくモニタを見つめてゲームしていたけれど(それが良くなかった?)、写真がピンボケ。CSIになりたくて必死に勉強して、ようやく希望する部署に入れたのに――と動揺する姿が痛々しかった。もちろん失業するわけじゃないだろうし(せいぜい異動?)、ジョナサン・トーゴの出演状況も知っているけど、彼の視力問題はシーズン中もう少し引きずるんだろうな。

そしてデルコのマリファナ疑惑は、姉マリソルの治療のためと判明。マリソル、妹かと思ったが日本語版ではどうやら「姉」になっている模様。シーズン1の「狙撃者 静なる殺し」での吹替えでは、たしか「妹のマリソル」と言っていたと思うのだが、よく考えてみると、その前の「一家惨殺の怪」では、デルコは「姉が3人いる末っ子」だと言っている。CBSの人物紹介ページによると、デルコ一家がマイアミへ渡って来たとき、母親は妊娠中だった。その後生まれた息子には、アメリカ社会になじみやすいよう「エリック」と名づけた、とのこと。とすると、「マリソル」という名前はやはりキューバで命名されたと考えた方がしっくりくる。もっとも、この設定がどの程度有効なのかは疑問だけど……だって、父親のパーヴェルは実業家として成功し、母親ともう2人の姉がいるはずなのに、何でもかんでもエリックが面倒みなければいけないって、変。

そのデルコの処遇をめぐり、ホレイショとリックが対立。そういえばリックは、シーズン2の終わり(「CSIの汚名」)でもデルコを狙ってたな……で、その理由が何だよ!自分の方が成績が良かったのにホレイショが先に警部補になって悔しかったって、そんな理由かよ!

えー、じゃあもしかして、イェリーナのこともホレイショが横恋慕していたから「取ったる」とか思ったのだろうか。イェリーナも、マディソンをホレイショの娘だと思って「何よ!」って感じでリックの誘いを受けてたみたいだし、腹いせと面当てでくっついたカップルだったのだろうか。そりゃ暴力沙汰にもなるわな……レイモンドが生きてて良かったよ。

しかし……IABというのは身内を調査する役回りだから、どのドラマでも嫌われ役なのだが、志願した動機が「嫌だったけど出世のために仕方なく」だったとは。確かに、身内を調べれば結果がシロでもクロでも恨まれるだろうし、「仲間をちくって出世する」的な印象を持たれるのはしょうがないかもしれないんだけど。しかし、IABというのは本来、警察が信頼に足る組織であることを市民に対して保障する役割を持っているはずだぞ。善良なマイアミ市民のためにも、もうちょっと自分の仕事に誇りを持ってほしい。

その点で、ホレイショがデルコを庇ったのも納得いかないな……治療目的なら、主治医に処方してもらうことはできないのだろうか。売人から買うのはやはり問題があると思うんだな。しかも、以前のエピソードでは、売人の前で電話に出て捜査状況を話したりしていたし。これがNYのマック・テイラーなら確実にクビじゃないかなぁ。

意気揚々と現れ、最後にショボーンとなってしまうリックは面白かったけど。

Yoko (yoko221b) 2007-02-12

csi_miami/s04/082_shattered.txt · Last modified: 2020-03-28 by 127.0.0.1