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csi_miami:s10:218_killer_regrets

CSI: Miami - Season 10, Episode 5

#218 Killer Regrets

  • 邦題:「暗殺者の涙」
  • 脚本:Brett Mahoney
  • 監督:Sam Hill
  • 初回放映:2011-10-23

事件概要

ヘラルド・トーレス

メキシコのラ・カンシオンで学校教師ヘラルド・トーレスの車が爆発する。ヘラルドの妻アニタは保安官で、メキシコで活動する「マラ・ノーチェ」の構成員を次々に逮捕したことで脅しを受けていた。夫の車が爆発するのを目の当たりにしたアニタは、爆破の証拠品をかきあつめ、弟のカルロスを連れてそのまま空港へ向かい、マイアミへやって来る。マイアミで収監されているメモ・フィエロが獄中から暗殺指令を出したというのだ。

ホレイショは刑務所へ向かうが、フィエロは無関係を主張し「8ヶ月前にアニタへの暗殺指令を出したのはメキシコの組織だ。暗殺者は凄腕の殺し屋だが自分は正体を知らない」と言う。ホレイショは、暗殺者の正体を探るようフィエロに命じる。

爆破事件があったのはメキシコであり、デイド署に管轄権はなかったが、カリーは証拠品を分析し、テキサスのATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)保管庫から奪われた古い手榴弾が凶器であることを突き止める。ATFの施設長ドワイヤーは、昨年保管庫が襲撃されたことを認める。

アニタとカルロスは隠れ家へ移されるが、そこに暗殺者が忍び込み、出入り業者と見張りの警官を殺害して2人を狙う。だが気づいたアニタが応戦し、暗殺者は逃亡。

アニタは応戦した時に銃身をつかんだため、手にサイレンサーの火傷を負う。その跡を分析して銃身の形を再構成したところ、使われたサイレンサーは数年前フィエロ専用に作られたものとわかる。だがフィエロは「サイレンサーはずっと前に無くした」と、あくまで関与を否定する。結局、そのサイレンサーは組織の若者ルイス・タフォヤがフィエロの物を偶然手に入れて使っていたことがわかる。

だがルイスは隠れ家に侵入したことは認めたものの「隠れ家に本物の暗殺者がいて、自分を狙って撃ってきた」と言う。メキシコで爆弾を仕掛けた暗殺者がアニタを追ってマイアミに現れ、「自分の獲物」を横取りするルイスを撃ったのではないかと思われた。

ホレイショは再びフィエロを絞り上げ、「武器商人との取引がある」という情報を得る。だが現場を張り込んでみると、現れたのはATFのドワイヤー。ドワイヤーは発信機を仕込んだ武器を組織に売りつけるという囮捜査を仕掛けていたのだ。ドワイヤーから事情を聞いて発信機の信号を追跡してみたところ、組織の大物に渡るはずだった武器をカルロスが持っていることがわかる。カルロスは、メキシコの自宅でヘラルドの銃を見つけ、護身用に持ってきただけだと主張する。

武器の線が行き止まりになったため、デルコは原点に戻って爆弾の破片を精査。そして血液反応がまったく見られないことに気づく。つまりヘラルドは爆弾で死亡したわけではなく、爆破は自作自演だった可能性が高い。

アニタがヘラルドと出会ったのは8ケ月前――ちょうど暗殺指令が出たころだった。つまり暗殺者の正体はヘラルドで、アニタを殺害するために近づいたのだった。しかしアニタを本気で愛してしまい、そこで爆弾で自分が死んだように見せかける。これでアニタが保安官を辞職すれば、殺す必要がなくなるからだ。しかしアニタがマイアミへ向かったため、ヘラルドも後を追い、隠れ家で暗殺者の手からアニタを守った。

ホレイショはアニタの協力を得て、アニタが銃撃されて重傷を負ったというニュースを流す。そして病院に忍び込んだヘラルドに銃を向けるが、ヘラルドは投降せずホレイショに射殺される。


感想

冒頭、メキシコのシーンに “Won't Get Fooled Again” が流れる。アレンジはマイアミのオープニングではなく、本家「ザ・フー」バージョンだった。

メキシコで爆弾事件が起き、保安官のアニタが証拠品をかき集めてホレイショに助けを求めて来る。展開がやや強引だが、そうした意味は後の方で明らかになる。爆発は偽装で、ヘラルドは死んでいなかったのだから、あの場でアニタが現場を確認していたらマイアミに来る理由もなくなってしまうというわけだ。

マラ・ノーチェが絡んでいるとはいえ、爆破事件が起きたのは外国。ホレイショのラボに捜査権があるはずもなし……と思っていたら、前回再登場のオーシェイがまた出て来た。そして、「管轄外だから」と捜査を妨害したうえに、ウォルターを自分の仲間に引き入れようとしている様子。他のメンバーは、長年ホレイショの下にいて信頼が強いので、新顔のウォルターに目をつけたというわけか。もちろん、ウォルターに裏切る気は毛頭ないのだが、味方の振りをしてオーシェイに近づく二重スパイをやりそうな感じに。頭脳戦でオーシェイを打ち負かすような展開が今後あるのだろうか。ホレイショだと、結局相手を脅して黙らせるか撃ち殺すということになってしまいそうなので、ここはウォルターの情報戦に期待したい。

そしてまたメモ・フィエロが登場。何だか普通の囚人になっているような感じだが、いいのかそんなので。前シーズンの大量殺戮を考えると、検察の求刑は死刑しかあり得ないだろう。まだ係争中でもおかしくないし脱獄の前科もあるのだから、重警備刑務所でもっとがっちり監視されているかと思っていた。それとも、何か情報と引き換えにこっそり取引でもしたのか?

さて、爆発事件で幕を開けたエピソードは、ヘラルドがアニタへの愛を貫いて死ぬ(というか、実質これは自殺だな)という悲劇で終わる。マイアミに登場するラテン美人はホレイショに守られる薄幸の女性が定番で、このアニタさんのようにタフで勇敢なタイプは珍しい(セビリア刑事を思い出すな~)。出演が今回限りなのが残念だ。


使用楽曲

  • “Fuego” by Bomba Estéreo (冒頭)

Yoko (yoko221b) 2014-04-18

csi_miami/s10/218_killer_regrets.txt · Last modified: 2024-02-25 by 127.0.0.1