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csi_miami:s10:219_by_the_book

CSI: Miami - Season 10, Episode 6

#219 By the Book

  • 邦題:「青い死体」
  • 脚本:Melissa Scrivner
  • 監督:Gina Lamar
  • 初回放映:2011-10-30

事件概要

アンドレア・エディソン

小さな島で遺体が発見されたという通報があり、カリーとデルコが現場へ向かう。そこは個人が所有する島で、豪邸が一軒だけ。中では若い女性が逆さに吊るされていた。遺体は完全に血液を抜かれて青ざめ、首には牙で噛まれたような傷跡が残っていた。現場には血の跡がないので、別の場所で殺された後、ここに運ばれて吊るされたものと思われる。ローマンは現場で指先に痛みを感じて不審に思うが、庭で栽培されているドクニンジンが原因と思われた。

館の主は、ヴァンパイヤが登場するベストセラー小説『愛のファースト・バイト』の著者マリリン・ミルナーと判明。現在はミラノにいるらしい。被害者は館でメイドをしているアンドレア・エディソンだった。首の傷は、マリリンの熱狂的なファンが自宅へ押しかけ、吊るされているアンドレアを見て「自分へのプレゼントだ」と思った噛みついた時の物とわかるが、その時すでに血は抜かれていたという。

その後、通報したのは館でシェフをしているローレンスと判明。匿名で通報してから島を離れたのは、編集者のクランバウにそうしろと言われたからだった。クランバウは最初無関係を主張していたが、その後自分も島にいたことを認め、「アンドレアと寝ていたことを知られたくなかったためだ」と言う。

クランバウのクルーザーを調べようと行ってみると、中ではシェフのローレンスと庭師のケニーがパソコンで仕事中の様子。よくよく事情を聞いてみると、彼ら2人とアンドレアがマリリンのゴーストライターをしていたという。小説の筋書きはマリリンが考え、それを3名がそれぞれ得意な部分を担当して小説に仕上げていたのだ。普段は館で小説を執筆し、来客があった時は使用人のふりをすることになっていた。3人の中でアンドレアは最も優秀で、ギャラを上げるようクランバウを脅していたらしい。

クランバウはアンドレアに脅されたことを認めたものの、彼女の才能を認めていたので要求を呑むつもりだった、だから動機はないと主張する。そしてクランバウが現場から最新作の原稿を持ち去ったことがわかり、内容を調べてみたところ、血を抜いて殺害し、遺体を逆さに吊るすという殺し方が本の内容と同じであるとわかる。だが最後まで読んでも、犯人や殺害現場についての記述はなかった。

マリリンはミラノにいると言われていたが、クランバウとのメールの交信記録を調べたところ、ミラノではなくマイアミにいるとわかる。マリリンは関与を否定し、また小説の犯人についても「よく覚えていない」という。だが、犯人や被害者の血液の保管場所については、オーディオ版に収録されたエピローグで明らかにされているとわかる。

オーディオ版を調べたところ、犯人が血液を「ワインのように飲み干した」という記述が見つかる。館のワインコレクションを調べると、アンドレアの血液が瓶に保存されていた。そしてラベルに残っていた指紋はローレンスの物だった。

ローレンスは自分で書いた部分の手柄をアンドレアに横取りされ、彼女だけがのし上がっていくことを恨みに思っていた。そして、マリリンの車の中で、小説と同じ方法でアンドレアの血を抜いて死に至らしめ、同じように遺体を逆さに吊るして熱狂的なファンの仕業のように見せかけたのだった。

ローレンスの供述から、アンドレアがそれ以前から少しずつ毒を盛られていたことがわかる。それはマリリンの仕業だった。ゴーストライターの実態を公表すると脅されたマリリンは、香水にドクニンジンを仕込んでアンドレアにプレゼントし、時間をかけて毒殺しようとしていたのだった。


感想

さすがにハロウィン本番ともなると、帽子が浮くぐらいでは済まないわね。外界から隔絶された島、不気味な古いお屋敷、そしてヴァンパイヤと舞台装置は雰囲気満点。今回はもう、この道具立てを見せるだけのエピソードと言ってよいと思う。ツッコミどころは、まぁ色々と(例によって)あったけど、まぁいい。

被害者のアンドレアは名門大学を卒業しているのに館のメイド、という話が出ていたので、使用人が実はゴーストライター、という所までは読めていたけれど、「マリリン・ミルナー」が本当に実在しており、原案という形で関わっているというのは意外。てっきり架空の存在かと思っていた。読者受けするアイデアは出せるけど文章は書かない、という総合プロデューサーのような役割なのだろうか。ミラノへ行ったのは取材? あのお屋敷、中ではゴースト3人が普段から使用人の格好をしており、マリリンの熱狂的ファンのウェスも場所を知っていたくらいだから、ファンのためのイベントでも開いているのだろうか。

ヴァンパイヤ小説にハマってしまったトリップが微笑ましくて良かった。


使用楽曲

  • “Vampires & Informers” (Ming's Undead Dreamer Mix) by Elephant Man (ラボ分析場面)

Yoko (yoko221b) 2014-04-26

csi_miami/s10/219_by_the_book.txt · Last modified: 2024-02-25 by 127.0.0.1