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csi_ny:s07:146_do_not_pass_go

CSI: NY - Season 7, Episode 6

#146 Do Not Pass Go

  • 邦題:「操られた心」
  • 脚本:Adam Targum
  • 監督:David Jackson
  • 初回放映:2010-10-29

事件概要

ジェレミー・ハリス、クレイグ・アンダーソン

廃墟となったビルの屋上で、腐乱した若者の遺体が発見される。

発見したのは、息子を探していたチャールズ・ハリスと妻のエリザベス。大学生の息子ジェレミーが行方不明になり、夫妻は八方手を尽くして探し、ついに懸賞金をかけることにした。2人のもとに寄せられた情報はガセネタばかりだったが、その日の朝、かなり具体的に場所を示すメッセージが留守電に残されていたため、「今回こそ本物かも」という思いでやって来たのだ。そのメッセージは「廃墟ビルの20階でソファに腰掛けろ」「手すりから手を離さずに屋上へ行け」など、逐一細かく指示されていた。

だが、遺体の身元はジェレミーではなく、同じニューヨーク大学に通うクレイグ・アンダーソンとわかる。外傷がないことから、毒殺の可能性が考えられた。

その後、チャールズが「妻の携帯電話にまたメッセージが来た」と通報。もともとチャールズは最初の指示にも懐疑的だったが、エリザベスが「これは本物」と直感してビルへ向かったのだ。チャールズが覚えていたメッセージの内容から、マックらはブルックリンの倉庫へ向かう。地下室ではエリザベスがバーテンダー用のエプロンやヘビを燃やしていた。

クレイグが発見された現場の証拠は、夫妻の痕跡にかき消されてほとんど発見できなかった。次の指示も証拠隠滅と考えられる。しかし、犯人はなぜ自分で証拠を始末しないのか。

燃え残ったエプロンの血液は、前年に射殺されたライアン・パリーシの物と判明。パリーシはバーの用心棒で、背後から撃たれて死亡したが事件は未解決。

アダムはハリス夫妻に連絡した発信元を突き止める。2回とも別々のプリペイド携帯電話だが、製造番号が連番であり、同じ店で同時に購入されたものと思われた。犯人は「次の連絡が最後になる」と言っていたので、もう一台購入されていると思われる。3台目の番号を割り出し、場所を探してみると、パリーシが務めていたバーがある場所とわかる。

フラックとジョーは現場へ出向き、問題の携帯を持っているのがバーテンダーであることを知り、その男ルーベンを逮捕。

ルーベンは一連のメッセージの件を「友達に頼まれて電話しただけ。理由は聞かなかった」とだけ言う。調べてみると、ルーベンはライカーズの女子房に面会に行ったことがわかる。相手は同じバーのバーテンダーで、薬物所持で逮捕されたアリソン・スコット。パリーシの婚約者だった。

1年前の事件の日、アリソンは学生の2人組、ジェレミーとクレイグにしつこく絡まれ、パリーシが2人を追い出していた。2人は捨て台詞を残して去り、その後にパリーシは射殺されたのだ。アリソンは現場でずっとパリーシの身体を抱いていた。倉庫にあったのは、アリソンのエプロンだったのだ。

だがジェレミーとクレイグは証拠不十分で不起訴。2人の犯行を確信するアリソンは復讐を決意し、ジェレミーとクレイグに毒を飲ませた。自分には前科がないので、廃墟のソファや階段の手すりに痕跡が残っても大丈夫だと思っていた。だが自分が逮捕されたことで状況が変わり、遺体が見つかる前に証拠を消さなくてはならなくなった。そこで、ルーベンが面会に来る前にすべてのシナリオを整えたのだった。

アリソンの供述によりジェレミーは発見される。使用された毒は、瞬時に身体を麻痺させるものの、死に至るには時間のかかる物だったので、発見時ジェレミーはまだ息があり、無事に病院へ搬送される。


感想

たとえ犯罪歴がなくても、殺したらその痕跡はちゃんと始末しなければいけない、という教訓を残したエピソード(なのか?)。

ハリス夫妻が廃墟ビルの証拠をほとんどかき消していた、という所で犯人の狙いは何となくわかったが、なぜそんな回りくどい方法を採ったのか? というところがミソ。しかし廃墟ビルの指紋やDNAはともかく、ヘビや血の付いたエプロンを燃やさせたのはちょっと、いくらドラマでもやりすぎ。ここまでやると文字通りヤブヘビというか、背景を調べてくれと言わんばかりの行動ではないか。殺してから(片方は未遂だが)7日も経っているのにまだヘビを飼っていたり、そのそばにエプロンが都合よく置いてあったり。ここまで頼むのなら、いっそルーベンに「何も聞かずに廃墟ビルを清掃してヘビを始末して」と頼んだ方が良くなかったか。

ジェレミーが生き延びた理由について、マックは「個人的な感想を言えば…」と、母親の必死の行動が奇跡を生んだと言いたそうだったけど、これも個人的な感想を言えば、クレイグの母親の愛情が足りなかったと言われているみたいで支持できない。

というわけで、事件はイマイチだったが、ラストシーンのジョーでちょっと印象が良くなったかな。

中盤でラボにやって来たエリーを見て混血かと思ったら養女。それも、ジョーが捜査して殺人罪になった被告人の娘を引き取ったのだという。これが他の人だと「ああこれでまた因縁ドロドロのソープドラマが始まるのね」と身構えるところなのだけど、ジョーだとそういうドロドロをさらりと流せるような感じで……母娘の「女子会」、すごく良い感じだった。しかもジョーのオフィスが汚い! そういえば、初登場の時も荷物がデスクの上に斜めに乗っていたっけ。完璧すぎないところがかえって完璧でニクいなぁと思う。

ところでジョーは「ママとエリーとお兄ちゃんは三銃士」と言っていたが、ということはシングルマザー? それともパパはDCに残って一人暮らし? まぁどちらでも良いけど、ジョーの優秀な仕事ぶり、FBIを辞めたきっかけ、子どもたちのことがわかったので、もうジョーの個人ストーリーはこれくらいで良いだろうと思う。


使用楽曲

  • “My Tender” by Alamein (検死場面)
  • “Gutter” by Paper Route (ラボで証拠分析)

Yoko (yoko221b) 2013-06-08

csi_ny/s07/146_do_not_pass_go.txt · Last modified: 2024-03-02 by 127.0.0.1