TWIN PEAKS TIMELINE 日本語版

1002 ~ 1004 (2月25日~2月28日)

[Episode 1002 - 4/19/90, 8/18/90
 脚本: マーク・フロスト、デイヴィッド・リンチ
 監督: デイヴィッド・リンチ]

2月25日 夜 (続き)  
   -- ジェリー・ホーン、サンドイッチ持参でパリから帰ってくる。ベン、ノルウェー
      人が帰ったこととローラの事件のことを話す。2人でOEJに行く。
   -- ヘイワード夫妻、就寝する。
   -- OEJにいるベンとジェリー。コイン投げでベンが勝ち、新入りの女性に相手を
      させる。
      ブラッキー: 「真に愛を望むなら…そこに待っているわ」

   夜中の12時 (ヘイワード家の時計)
   -- ジェームズとドナ、お互いに想いを打ち明ける。
   -- ホーク、クーパーに電話して、ロネットがホーンズ・デパートの香水売り場を
      最近辞めたことと、OAMを見たことを報告する。
   -- 誰かが(オードリー、1003)クーパーの部屋のドアの下からメモを入れる(「片
      目のジャック」)
   -- ボビーとマイク、森でレオと会う。ボビー、レオと誰かが会っているのを見る。
     ボビーとマイクは金を全額払っていない(半額はローラの金庫の中)ので、コカ
    インをすべて渡すことはできない。レオ、ローラが不良だったこととシェリーが
    浮気していることを話す。  レオ: 「レオは新しい靴が一足要るんだ!」
   -- ネイディーン、一晩中起きてカーテンレールを作る(ネイディーン→エド、1002)。

2月26日(日)

   朝
   -- エド、ネイディーンのカーテンレールにグリースをこぼす。ネイディーンの腕
      が後ろに曲がる。
   -- クーパー、石とビンの実験の準備をする。
   -- シェリー、「愛の招待状」のテレビCMを消す。ボビーが来る。
   -- エド、RRに来てコーヒーを飲む。
   -- クーパーが、トルーマン、ホーク、アンディ、ルーシーにチベットの説明をする。
   -- 石/ビン:
                             1 「ジェームズ・ハーレー、秘密の恋人」
                !            2 「ジョシー・パッカード、ローラに英語を習って
                U3             いた」ビンが少し揺れる。
              !---!          3 「ローレンス・ジャコビー、ローラの精神科医」
              2   !            石はビンに当たったが、割れなかった。
              !   !          4 「ジョニー・ホーン、ローラが家庭教師をしていた
       !----! !   ! !--1-!     生徒」石はごみ箱に当たる。
       !    ! !   ! !    !   5 「ノーマ・ジェニングス、食事の世話をしていた
       !    ! !   ! !    !     ボランティア仲間」
                5            6 「シェリー・ジョンソン、ウェイトレス、友人」
                               石は木に、跳ね返ってアンディに当たる。
                             7 片目のジャック。石を投げなかった。
                             8 「レオ・ジョンソン、シェリーの夫、トラックの
                               運転手。ローラとの関係は不明」ビンが割れる。

   午前中(教会の後)
   -- ドナ、RRでオードリーに会う。オードリー、ジュークボックスで音楽をかける。
    オ: 「私、この曲大好き。幻想的でしょ?」

   午後 (「午後いっぱいここに立ってなきゃならんのか」アルバート→ルーシー)
   -- クーパーとトルーマン、血のついたぼろきれを調べる。列車の車両から半マイ
      ル離れたところでホークが発見したもの。[後にアルバートは、ホークが5マイ
      ル先で見つけたと言っている(2001)。]
   -- アルバートと部下が到着する。
    ア: こんな山小屋みたいな事務所でやってんのか、クーパー
    ク: アルバート、トルーマン保安官だ
    ア: ちんけなど田舎はいろいろ見てきたが、ここは最低だな。何をぼさっとして
        る? クリスマスまで待つ気か? 明日は埋めちまうんだろ。ったくこんな所ま
        で来るだけで半日もつぶれちまったぜ。
    ク: アルバート、すぐにとりかかってくれ。
    ト: 部下にモルグへ案内させるよ
    ア: そりゃいい
    ク: 地元の検死報告書だ{アルバートに書類を手渡す}
    ア: {中身を見る}まるで素人だな。今夜は徹夜だぞ
    ト: アルバート、ちょっといいか? {アルバートを脇に呼ぶ} あんたは優秀だ
        と聞いてる
    ア: ああ、そのとおりだ
    ト: いいか、おれの事務所によそ者が入ってきて今みたいなことを言ってみろ、
        いつもなら歯を叩き追って2ブロック先へふっとばしてるところだ

   夜
   -- ネイディーン、音のしないカーテンレールを作って喜んでいる。
   -- ピートとキャサリン、話している。ピート、金庫の鍵をジョシーに渡す。ジョ
      シー、2冊の帳簿を見つける。
   -- リーランド、グレン・ミラーの曲で踊る。  サラ: 何してるのよ!
   -- クーパー、夢を見る。
      暗闇で断続的にフラッシュをたくような光の中に浮かぶ映像。
    椅子に座るクーパーと小人。
    階段を駆け降りるローラの母[1000より]
    ローラのベッドの脇にいる“ボブ”。
    血まみれの布[車両の中?]
    ローラの遺体。
    ローラのベッドでうずくまっている“ボブ”[サラの幻]
      片腕の男:
    [脚本のまま。クローズド・キャプションでは違うという説もある]
    過ぎ去りし未来の暗闇をとおして
    魔術師は見ようとする
    2つの世界を抜け出せる機会を
    火よ 我とともに歩め
    我らは人々とともに暮らした -- 君たちのコンビニエンス・ストア
    その上に住んだ。意味は今言ったとおり。私もかつては悪魔に魅入られ、左肩に
  刺青をしていた。だが、神の御前に立ち、私は変わった。腕を付け根から切り落と
  したのだ。私はマイク。そして彼は“ボブ”だ。
       “ボブ”、屋根裏か地下室のような散らかった部屋(正体不明の金属の物体
      が散乱している)にうずくまる。周囲を見回して言う。
    マイク、マイク、聞こえるか? [カメラ目線で]
    おれは死でおまえを捕らえる!
    おれが狂っていると思うか、だが約束しよう、おれはまた殺す!
       小さな土盛りの上に金のネックレスがあり、12本のろうそくでかこまれてい
      る。風が吹き、ろうそくの火が消える。
       年をとったクーパー捜査官(50歳前後)が、赤いカーテンの部屋に座っている。
      ローラ・パーマーが、しなやかな黒いドレスをまとい、少し離れた椅子に優雅
      に座っている。何かをこするような音。入り口と反対方向に、後姿の歪んだ人
      間の影。震えているらしい。何かをこする音が速くなる。突然、影がこちらを
      振り向く。それが別世界から来た小人(LMFAP)であった。何かをこする音は、
      彼が手のひらを擦り合わせている音だった。陽気な笑みを浮かべて言う(逆向
      きにしゃべった言葉をさらに逆回しにしたような、歪んだ発音)。
    レッツ・ロック!
       小人、椅子に座る。沈黙。黒い影が赤いカーテンの上をよぎる。ローラ、鼻
      に指をあてて意味ありげにクーパーを見る。
      LMFAP: [クーパーに]  いい知らせがある。あんたの好きなガムがもう一度流行
          するよ。[クーパーがローラを見ているのに気づき]  私のいとこだ。だが、
          ローラ・パーマーにそっくりだろう?
      クーパー: [LMFAPに]  ローラ・パーマー本人じゃないのか
    [ローラに]  ローラ・パーマーだろう
      ロ: [奇妙に背中をよじり]  彼女を知っているような気がする。でも、時々
          腕が後ろに曲がるの
      LMFAP: 彼女は秘密がたくさんあるんだ。私たちがいた所では、鳥たちがさえ
          ずり、いつも音楽が流れていた。
       ゆったりしたジャズの音楽。LMFAP、立ち上がって不思議な踊りを踊り出す。
      ローラが立ち上がり、クーパーに近づき、キスをして何かをささやく。
    -- クーパー、髪に寝ぐせをつけて飛び起きる。トルーマンに電話をして、ロー
       ラ・パーマーを殺した犯人がわかった、詳しくは明日の朝話すと告げる。

2月27日の週 (「先週」シェリー→ボビー、2007)
   -- シェリー、レオのブーツを修理に出す。その靴のかかとにはテープが入っていた。

2月27日(月)       [Episode 1003 - 4/26/90, 8/25/90
                   脚本: ハーレー・ペイトン
                   監督: ティナ・ラスボーン]

   7:15 am (クーパー→ダイアン)
   -- クーパー、朝食の席でオードリーに会い、OEJとローラの話をする。
     クーパー、トルーマンとルーシーに夢の話をする[内容はヨーロッパ版エンデ
    ィングの説明]:
      ク: ハリー、昨夜夢を見たんだ
      ト: チベットか?
      ク: いや……君も出てきた。ルーシー、君もだ。ハリー、ぼくの夢は暗号だ。
          暗号を解けば犯人がわかる
      ル: 暗号を解けば犯人がわかる……
      ク: 夢の中で、サラ・パーマーが娘を殺した犯人の幻を見て、ホークがその似
          顔絵を描く。片腕の男がぼくに電話をする。彼の名はマイクで、犯人は
          “ボブ”だ
      ト: マイクとボビーか?
      ク: いや、2人とも別人だ。彼らはコンビニエンス・ストアの上に住んでいて、
          刺青をしていた。「火よ 我とともに歩め」と。マイクは殺し続けること
          に耐えられず、腕を切り落とした。“ボブ”はまた殺すと言い、マイクが
          彼を撃つ。夢はどこから来るのか知っているか?
      ト: いや、知らないな。  ル: わかりません。
      ク: アセチルコリンが前頭葉に強い刺激を与え、その刺激が映像になり、その
          映像が夢になる――だが、なぜその映像を選んでいるのかはわからない。
      ト: で、その夢の結末は?
      ク: 突然、25年後になる。ぼくは年を取って、赤い部屋に座っている。赤い服
          を着た小人と美女がいる。小人が言う――ぼくの好きなガムがまた流行る
          と。そして彼のいとこはローラ・パーマーに似ていると。実際そうだった。
      ト: いとこ?
      ク: その美女だ。彼女には秘密がたくさんあり、時々腕が後ろに曲がる。彼女
          のいた所では、鳥たちがさえずり、いつも音楽が流れていた……。小人が
          踊り、ローラはぼくにキスをして犯人の名前をささやいた。
      ト: 誰だ?
      ク: 覚えていない
      ト&ル: なんてこった
      ク: ハリー、簡単なことだよ。暗号を解いて、犯人を割り出すんだ
      
   -- 死体置き場での喧嘩 - ベンとドク・ヘイワード、アルバートの検死を阻止する。
      アルバート: ホーンさん、あんたはこのおきれいな町の名士だ。金で人を動か
          したり偽善的に行動したり外面をとりつくろったりしている。だがバカの
          真似なんかする必要はない。だから聞いてくれ。葬式は後でだってできる
          だろう。穴を掘って棺桶を埋めりゃいい。だが、検死は待てない。来年で
          も来月でも来週でも明日でもない、今やらなきゃならんのだ。<ドリルの音
          ――ウィーンウィーン>これから盛大に切り貼りするぜ、入り口のロッカー
          の所にでも戻ってろ
    {眼鏡をかけ、ドリルのスイッチを入れてローラの頭に近づける}
      ドク: 冗談じゃない、責任者は私だ。ローラには指一本触れさせんぞ{ドリル
          の電源を抜く}
      ア: {眼鏡をとり、ドクにつかみかかる} この野郎…
      {ベンが割って入った所へトルーマンとクーパーが現れる}
      ク: やめないか!
      ト: 何をしてるんだ?
      ド: 助かった
      ア: クーパー、このじじいが検死を邪魔しやがる。逮捕してくれ
      ド: ローラの葬式なのに遺体を返さない――人間のやることじゃないぞ
      ト: いったい何事なんだ?
      ア: クーパー、おれはバカの相手は嫌いだし、バッジをつけたバカとなりゃまっ
          ぴらだ。あの脳なしどもがうろついて邪魔をするのはがまんならん。わか
          ってくれるか
      ト: 言いたいことはそれだけか
      ア: ああこれだけだ、低能のうすらバカ、のろま、抜け作、タコ。ったく田舎
          のサルどもがギャーギャー騒ぎやがってよ。どうだ、腹が立ったか
      ト: ああ {アルバートを殴る}

   午前の後半 (?)
   -- 従姉のマデリーン、ItLの「ダディ!」の台詞とともに到着。
   -- ノーマ、ハンクの仮釈放の話を聞く。
   -- クーパーとトルーマン、レオと話をする。
   -- ボビーと父、再び会話を交わす。

   12:27 pm (クーパー→ダイアン)
   -- クーパーとトルーマン、アルバートからの検死報告を受ける。ローラは2回、
      別々の方法で縛られた。毒物検査の結果、日記に隠されていた薬物は、コカイ
      ン。首の後ろに石鹸が付着。死因は多数の切り傷。胃の中にプラスチック片(J
      という文字の入ったOEJのチップ、ゴードン→クーパー[FAX]、1004)。報告の
      後、2人は葬式に出かける。クーパー、トルーマンがアルバートを殴った件の
      報告書への署名を拒否。
   -- 静かに会話を交わすエドとネイディーン。ジェームズ、葬式には行かないと言う。
   -- オードリー、覗き穴から家族の様子を見る。ベンとシルヴィア、ジョニーを葬
      式に連れて行くかどうかで争う。ジャコビー医師、ジョニーをなだめる。

   午後早く
   -- ローラの葬式。ジェイムズとボビー、喧嘩をする。リーランド、泣き叫ぶ。

   夜 (満月)
   -- シェリー、リーランドが棺の上に落ちた話を冗談の種にする。
   -- トルーマン、ホーク、エド、ツイン・ピークスにドラッグが持ち込まれている
      ことと、森に棲む悪霊のことをクーパーに話す。
   -- クーパー、ブックハウス・ボーイズに会い(トルーマン、エド、ジェームズ、
      ジョーイ、ホーク)、ブックハウスでベルナール・ルノーに尋問する。
   -- ジャック、電話でレオに助けを求める。シェリー、銃を隠す。
   -- キャサリン、ジョシーとトルーマンの話を盗み聞きする。ジョシー、トルーマ
      ンに金庫を見せるが帳簿は1冊しかない。もう1冊はキャサリンが持っている。
   -- クーパー、墓地でジャコビーに会う。
   -- ジョシー、アンドリューは殺されたかもしれないとトルーマンにほのめかす。
   -- クーパーとホーク、ロードハウスで魂とローラの話をしてから、酔っ払った
      リーランドを自宅へ送って行く。


2月28日(火)        [Episode 1004 - 5/3/90, 9/1/90
                    脚本: ロバート・エンゲルス
                    監督: ティム・ハンター]

   朝
   -- ベルナール・ルノー、保釈金を払う (トルーマン→クーパー)
   
   昼
   -- アンディ、サラ・パーマーの話を聞いて“ボブ”の似顔絵を描く。サラ、リー
      ランドにうながされて誰かの手がペンダントを掘り出す場面の幻を見たと言う。
      ドナ、考えている。
   -- ルーシー、ItLを見ている。
   -- クーパー、ジャコビーに質問する。
   -- ゴードン、クーパーに電話をする。アンディ、“ボブ”の似顔絵をクーパーに
      見せる。
   -- ホーク、OAMを追ってティンバー・フォールズ・モーテルに行く。ちょうどそ
      こではベンとキャサリンが密会中で、ジョシーがそれを見張っていた。キャサ
      リンは、にせの帳簿では製材所は利益が出ていると話し、本物の帳簿のありか
      をベンに告げる。キャサリン、ベンが落としたOEJのチップを拾う。
   -- クーパーたちが到着。アンディが銃を落とし暴発する。フィリップ・マイケル
      ・ジェラードを尋問する。ジェラードのスーツケースには靴がぎっしりつまっ
      ている。ジェラードは、腕は交通事故でなくした、刺青の文字は"Mom"(Bob?)
      だった。
   -- オードリーとドナ、ローラを殺した犯人を捜すために協力し合うことにする。
   -- ノーマ、ハンクの仮釈放の審問に出席。3:3のドミノを持つハンク。
   -- クーパーら、ライデッカー動物病院に行き、ファイルを押収する。
   -- ボビー、シェリーと密かに会う。シェリー、血のついたレオのシャツを見せる。
   -- クーパー、トルーマン、ホーク、アンドリュー、銃の練習をする。ルーシー、
      アンディに対して怒る。
   -- ジェームズ、電話でドナと話した後、RRでマデリーン・ファーガソンに出会う。

   5:00 pm (ごろ) (仮釈放委員会が5時ごろに電話する予定)
   -- ノーマに刑務所から電話がかかり、ハンクが仮釈放されると告げられる。
   -- ベン、ジェリーにアイスランド人の話をする。オードリー、ベンに家の仕事を
      手伝うため手始めにデパートで働きたいと申し出る。誰か(レオ)がベンに電話
      して、30分後に会うことにする。
   -- ローラの胃にあったプラスチック片を復元した絵のFAXがゴードンから届く。
      アンディ、ジャック・ルノーが飼っていた九官鳥ウォルドのファイルを見つけ
      る。警官たち、ジャックのアパートに急行し、そこでボビーが置いたレオの血
      まみれのシャツを見つける

   5:30 pm (ごろ) (「30分後に」ベン→レオ)
   -- ベン、川べりでレオに会い、製材所の放火についての予定を立てる。ベルナー
      ルの遺体が転がっている。レオ、彼を殺したことを認め、兄のジャックがカナ
      ダに隠れていると告げる。レオ、会話を録音する(テープ、2008)。
    ベ: いいセンスだな、レオ。こっそり会うのに派手な赤いスポーツカーとはな。
        まったく

   夜
   -- ジェームズとドナ、ペンダントを埋めた場所に行き、ペンダントがなくなって
      いることに気づく。じっと見ているふくろう。ドナ、警察に話すべきかをジェ
      ームズと話し合う。

   12:50 am (テーブルの上の時計)
   -- ピート、ジョシーと話した後に就寝。ジョシー、ハンクからの電話を受ける。
        ハンク、ドミノをなめる。


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